Low Cost Micro Fluidics(マイクロ流体)WS

Created Date: 2015-08-08/ updated date: 2018-03-13
Owner & Collaborators
License
Summary
FabLab国際会議、FAB11で行われたMicroFluidics(マイクロ流体)のワークショップをまとめました。MicroFluidicsは工学、生物学、遺伝子の研究などで用いられるマイクロ流体(水や油など)を制御するための技術です。この技術はインクジェットプリンタのヘッド、DNAチップなどに使われています。このような研究で利用されている技術を、安く手に入りやすい備品を使って実施するノウハウを身につけることが今回のワークショップの目的です。

ワークショップで作成するものはエマルジョン(水溶液を油で包んで別の水溶液の中に分散させたもの)です。身近な例ではマヨネーズ・木工用接着剤・アクリル絵具・写真フィルムの感光層・アスファルト舗装のシール剤などに使われています(Wikipediaより引用)。

ワークショップで使用されたスライドはメモに貼り付けています。

Materials

    Tools

      Blueprints

        Making

        • まず、最初に行なうことはペーパーカッターを使って、流路となる部分のシートを切り出します。左の女性の手元にあるのがペーパーカッターです。
          • シャーレを用意し、そこに先ほど切り出したシートを貼り付けます。その後、シリコンを流し込み、最後にシートを取り除くことで微細な流路を作ります。シールの厚み分が流路の高さになります。
        • シリコンを用意します。流体を流した時によく見えるように透明なシリコンを使うと良いです。
          • こちらはシリコンの硬化剤になります。
          • シリコンに硬化剤を入れたあとは撹拌機に入れて、2液をよく混ぜあわせます。撹拌機がない場合は何か棒を使って手でかき混ぜても良いです。あとでバキュームポンプを使って泡を除去する場合はあまり気にしなくても良いですが、できるだけ気泡が出来ないように混ぜます。シリコンと硬化剤の分量は購入したシリコンの説明書を読んでください。
          • よく混ぜあわせたらシートを貼ったシャーレにシリコンを流し込みます。トレイは二つ用意し、片方にはシールは貼らずシリコンをそのまま流し込みます。
        • シリコンが固まったら、二つのシリコンを取り出し、プラズマ発生器でシリコンの表面を溶かし、保温器でシリコンをくっつけたまま固めます
        • 穴を開けたシリコンにそれぞれ管を接続し、二種類の水と一種類の油を流します。そしてそれらを混合した流体を一つの出口からシャーレに流します。それぞれの流体を同様の分量で混ぜ合わせるため注射器と押出用に器具を使い、同様の速度で流体を流します。
          • 顕微鏡でさきほどシャーレに作った流体を調べ、水の中に油に囲まれた水を確認できれば成功です。今回のWSではある種類の水を油で囲んで別の種類の水の中に流しました。
            Add Card Order

            References

              Usages

              • PCR

                こちらはシリコンで作成した流路と電子回路を組み合わせたPCR(DNA増幅器)です。同様の原理で作成した回路がいくつかラボに置いてありました。

              Project comments