作業療法をつくる

Created Date: 2018-03-02/ updated date: 2018-10-18
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「作業療法とは何か」をその「成り立ち」と「定義」から探ります。 作業療法を行う専門士をOccupational Therapist (オキュペーショナル・セラピスト)と言います
略称:「OT」

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        • 作業療法士になるためには、高等学校を卒業後に専門の養成校に入学・卒業して国家試験に合格する必要がある。大学・短大・専門学校などがあり、修学期間は3年または4年。養成校では作業療法士として必要な医学的知識や専門知識・技術を講義や実習で学ぶ。人間の身体構造から、病気や外傷などの医学的な知識だけでなく、人間のこころの働きを知る精神的な感性も学ぶ。養成校を卒業後、国家試に合格すると厚生労働大臣より作業療法士の免許が与えられる。
            • 紀元前4世紀-3世紀(ギリシャ)- ヒポクラテスがクライエント(当時は患者と呼んだ)の回復のために作業を行わせた。
            • 18世紀後半(フランス)- ピネルが道徳療法という名のもとで、精神科治療のために身体拘束に代わって作業を用いた。
            • 18世紀後半(アメリカ)- ラッシュがアメリカで作業療法をはじめて導入した。
            • 1860 から1910にかけて、アメリカで工業化に反発した形で起こったArts&Craftsムーブメントの影響を強く受ける。手を動かすことを通した学びと、創造性のアウトレットとしてのArts&Craftsが精神科入院患者のつまらない入院生活の救済となった。
              • 1917年(アメリカ)- 建築士のバートンがアメリカで作業療法の協会を設立した。Arts&Craftsの影響を強く受け、作業療法の概念を生む(医師が症状に合わせて薬を処方するように、患者の障害にあわせて作業を提供するという発想)。
              • 第1次世界大戦による多くの負傷者・精神障害者に対する作業療法により発展。この頃より、理学療法的アプローチを取りいれるようになり、両者の違いが極めてわかりにくくなる。
              • 混乱した状態のまま日本に輸入され、1965年6月 理学療法士及び作業療法士法制定。
              • 1974年 - 身体障害作業療法と精神障害作業療法に診療報酬点数化。
            • 精神科でのArts&Crafts運動
              道徳療法
              →身体障害にも「作業療法」の概念
              プラグマティズム
              作業科学の発達
               (AMPS、COPM、etc.
              生活行為向上マネジメント(MTDLP)
          • 世界作業療法士連盟(WFOT)や主要国の作業療法士協会では,社会保障制度や国民的なニーズの変化に対応するため作業療法の定義を度々改定しているが,日本作業療法士協会では1985年に「作業療法の定義」を作成して以降,一度も改定は行っていない。
            • 作業療法とは、身体または精神に障害がある者、またはそれが予測される者に対しその主体的な生活の獲得を図るため、諸機能の回復、維持および開発を図る作業活動を用いて、治療、指導および援助を行うことをいう。
            • 作業療法は,作業を通して健康と安寧を促進することに関心をもつ,クライエント中心の健康関連専門職である.作業療法の主な目標は,日常生活の活動に人々が参加できるようになることである.作業療法士は,人々や社会の人と一緒に,彼らがしたいこと,必要なこと,期待されることに関する作業ができるようになることをしたり,彼らの作業への関わりをサポートするために環境や作業を修正したりすることで,アウトカムを達成する.(2012年)
            • Occupational therapists achieve this outcome by working with people and communities to enhance their ability to engage in the occupations they want to, need to, or are expected to do, or by modifying the occupation or the environment to better support their occupational engagement. (WFOT 2012)
            • 作業療法は,人々の健康,社会参加,幸福を促進するために,医療,保健,福祉,教育,職業などの領域で行われる,作業に焦点を当てた治療,指導,援助である.作業とは,人々にとって目的や価値のある,日常生活活動,仕事,趣味などの生活行為を指す.
            • 2017年現在、世界作業療法士連盟(WFOT)には85カ国が加盟。
              うち、独自の定義を51カ国が持っている。

              85カ国で52通りの定義。
              それぞれが、文化、人口、経済、思想、哲学などに基づき独自の定義を更新し続けている。

              「作業療法」は時代の変化に合わせて「つくりかえ続けてきた」
              「つくりつづけ」ていれば作業療法は永遠に存在する
              「つくらない」ことの危うさ

              「作業療法」を「つくろう!」 By FabOT

              WFOT Definitions 2017

            • 「ICIDH(International Classification of Impairments, Disabilities and Handicaps・国際障害分類)」 
              WHO(世界保健機関)で1980 年に制定された。
              社会的不利(生活しにくさなど)は、本人に疾病(障害など)があることが原因で発生する という一方向のもの。 
            • 「ICF」とは、International Classification of Functioning, Disability and Health(国際生活機 能分類)の略。 WHO(世界保健機関)で2001年にICIDHに替わるものとして制定される。
              障 害に関することや、健康に関することが、右の図のように複雑に絡み合って相互作用していると考えたもの。 
            • 例:「知的障害の子どもの買い物学習」について 
              「楽しい」「やってみたい」「できた」「うれしい」などの本人の気持ちを大切にして、実 際に買い物活動をすることを活動の中心に据えてみる。お金の弁別など個人的にできないことがあっ ても、まずは社会参加してみようという考え方 。





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