Fab Font

Created Date: 2017-07-22/ updated date: 2018-03-08
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    Summary
    デジタルファブリケーションが日常の一部になりつつある現代における、フォントの新しいあり方を提案する。

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        Blueprints

          Making

            • 私たちは雑誌を読む時、新聞を読む時、漫画を読む時、小説を読む時、文字という情報の装飾としてセリフ体、サンセリフ体、行書体、ゴシック体、明朝体などのフォントの楽しさを無意識のうちに享受している。それとは反対に、目の不自由な人たちは指の感覚を使って点字を読んむのが当たり前だが、彼らも私たちがフォント見てを楽しむのと同じような感覚で、指の触覚で文字を楽しむことはできないだろうか
              電車のつり革につかまりながら車内の広告ポスターを見ていたらこんなアイデアが浮かび、デジタルファブリケーション時代の点字を考案することに決めた。
            • あくまで私の独断と偏見で選んだ王道の欧文フォントをその文字のシルエットを抽出するかたちで表現した点字のデザインを数パターンillustraterで起こした。平面の動きを固定している。
            • サンプルのパターンを持ってアイデアの講評を行ったところ、田中先生から平面に字間・文字間・行間を侵食してデザインを広げるのではなく、3Dモデルの特性を生かしてz軸にモデリングを行うアドバイスを頂いた。

              そこで考えた案は、以下の二つである。

              ●ゴッシク体イメージ
              ・カクカクしている、グリッド調
              →垂直の高さに筒のような厚みをもたせた点字

              ●明朝体イメージ
              ・尖っている、流動的
              →ピラミッドのように山なりのかたちで、若干先が尖っている点字

              今回はアウトプットの準備期間が1週間という短さも考慮にいれて、ゴッシク体のみを点字で出力することにした。
            • 点字には0.1単位での細かい規定があり、まずはその規則を徹底的にリサーチ、理解した。

            • リサーチで得られた情報をもとに、illustraterを使用して点字のフォーマットを制作し、レーザーカッターで出力する用のハガキの文書作成をおこなった。

              この点字フォーマットはA4サイズで作成してあり、レーザーカッターの出力以外でもフレキシブルに使えそうなので、もし興味がある方がいらっしゃいましたら是非お渡しするのでご連絡ください。
            • この短時間の授業でコンセプトからゴールまでの流れでプロダクトを完成させることは厳しいと感じていたため、今回のレーザーの切り出しでは、レーザーカッター(Trotec)で切り出す際のラスターのスピードやパワーを調節して、ゴシック体の溝の深みや厚さを細かい単位で何パターンも出力する方向性にした。


              (素材・パワー・スピード)
              プロトタイプ1:アクリル・50・10
              プロトタイプ2:ベニヤ・90・30
              プロトタイプ3:ベニヤ・90・50
              プロトタイプ4:ベニヤ・90・70
              プロトタイプ5:ベニヤ・90・90




            • 切りだしたプロトタイプを比較しながら触ってみたところ、微妙な差異ではあるが若干の違いを指で感じることができた。
              なにより一番の収穫は、0.1mm単位で規定がある点字でもレーザーカッターでは潰れることなく綺麗に出力ができたことで、教授、生徒がレーザーを使用して気軽に点字を出力し、教材として使用できるfab時代の学校のあり方などの展望ができた。
          • 目の不自由な方の感覚をフォントを通して広げるというアイデアからスタートして、プロトタイプまで制作したものの、肝心の点字を使用する方々に触って頂いてからのフィードバックがなかったことが最大の反省点である。コンセプトもまだ弱くおせっかいな制作で終わってしまう可能性もが高いため、自分の興味が点字に一直線になったときにまたこの課題とは向き合ってみようと考えている。
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