子供から高齢者まで誰もが使いこなせるファスナー

どんな人でも既存の服のデザインを崩さずに、おしゃれを楽しめるようにしたい。

【着目した経緯】
・幼少期にファスナーを上げることが難しかった経験
・決まったデザイン(プルオーバー等)しか着ることができない

発案する上での課題

①手指の巧緻性が低い子どもや高齢者は、服についているファスナーがスムーズに使用できない
・一人でファスナーを使うことが難しい、もしくは時間がかかってしまう
②ファスナーを使う上で、上に上げる動作よりも、まずファスナーを本体に差し込むことが難しい
・ファスナーを使用する動作を考えたときに、ファスナーをそもそも差し込めないのではないかと考えた
③ファスナー自体を変えるか、取り付け可能なものにするべきか
・着る服に制限が出ないようにするために、様々な服に対応できる取り付け式を作成することに

ファスナーの名称

スライダー:ファスナーを開閉するときに動かすもの
蝶棒:スライダーに差し込む部分
肩口:蝶棒の差し込み口

解決策・アイデアスケッチ



試作品①

・肩口に蝶棒を入れやすくするための円錐状の穴をあけた。
・スライダーがはまるように形作った。

【課題点】
・円錐状の穴が大きく蝶棒をうまく差し込めなかった。
→円錐状の穴を小さくしたらどうか。

試作品②

【変更点】
・服の内側にくる部品を薄くし円錐状の穴をなくした。
→蝶棒を制作物にうまく差し込めるようになった。

【課題点】
・服を挟むためにクリップを使いたいが、このままではクリップを取り付ける部分がない。
→そのための穴をあけたらどうか。

・スライダーが固定されていないため、制作物を使用する際の位置が安定しない。
→スライダーの位置を変えたらどうか。

試作品③

【変更点】
・クリップを付けるための穴をあけた。
→クリップが想定通りに使えるようになった。

・スライダーが入る位置を変えた。

【課題点】
・スライダーの位置を変えたが、肩口がスライダーに差し込むためのガイド(半円錐状)の先に来なかった。
→スライダーだけでなく、洋服の一部も入り込めるようにすればスライダーが理想の位置に来るのではないか。

・片手で使うには大きかった。
→厚みをできるだけ薄くしたら良いのではないか。

完成品

【変更点】
・スライダーと洋服の一部が試作品③よりも制作物に入り込むように、凹み部分を広げ、スライダーを押さえる壁の部分を伸ばした。
→スライダーを固定する際の安定度が増した。
→より正確に蝶棒を肩口に入れられるようになった。

・試作品③は片手で扱うには大きかったため、横幅と厚みを変更し小型にした。
→片手でも扱いやすくなった。
→持ち運びもしやすくなった。


最後にクリップをつけて完成!

使い方


服に取り付ける

【方法】
クリップの挟む部分をあけて服に取り付ける
【注意点】
スライダー用の凹みに合うように取り付ける

蝶棒を箱棒に入れる

【方法】
ガイドにそって差し込む

スライダーをあげる

【方法】
クリップを外してスライダーをあげる
【注意点】
クリップを外す際に蝶棒と箱棒が外れないようにする