片手で簡単にピアスをつけたい!!

なぜこれを作ろうと思ったか
→片手しか使えない状態で不便なことはなんだろう?▶︎「ピアスだ!」とメンバーで一致
→既製品の改良を試みたい

片手しか使えない人の困っている生活課題


対象者

・片麻痺の人
・片腕が切断されている人
・片腕が骨折している人

困っている活動

・ピアスを片手でつけることができない
▶︎耳たぶに刺さっているピアスにキャッチがはめることが難しい
▶︎ピアスに刺したキャッチが取れてしまう
▶︎イヤリングではなくピアスがいい!!

困っている活動・作業は何か

・片手でピアスをはめる道具はあるが、使い方が難しそう・・・
・既存の物は改造の余良あり?

解決策・アイディアスケッチ


既製品の課題

・ピアスを耳に入れる際に、耳たぶが固定されない
→入れづらい
・キャッチをはめる際に、飾り側が自助具から落ちてしまう
→付けられない

写真引用:http://n-i-f.jp/works2020/5

私たちのアイディア

・ピアスの飾り部分を入れる所の前に壁を作る
→キャッチを入れる際にピアスが自助具から動かないようにする
・耳を挟む部分を作成
→キャッチを入れる際に耳の位置を固定
・キャッチを動かすパーツ、耳とピアスを固定するパーツの二つに分ける
→安全性考慮
・二つのパーツを組み合わせるための溝

実際の作品


試作第1段階

○耳にさしたピアスがキャッチを入れる際に落ちないようにするための壁がついた土台パーツとキャッチを入れるパーツを組み合わせるために土台パーツの側面に溝を、キャッチパーツにでっぱりを製作した。
○キャッチを入れるための溝をキャッチパーツへ製作した。

〈土台〉
・2つのパーツを組み合わせるため精密な溝が必要であったが、3Dプリンターでの印刷方向が不適切でうまく溝がほれなかった。

〈キャッチパーツ〉
・パーツ下部に土台パーツと組み合わせるためのでっぱりを製作したが、でっぱりが小さく、3Dプリンターでの印刷が難しい。
・安定性を重視しすぎ、パーツが分厚くなってしまった。キャッチの穴がどこにあるのか体感しにくかった。

試作第2段階

<土台>
・溝のない直方体型
<キャッチを入れるパーツ>
・第一段階より薄い
・土台を通すための穴
・安定性を高めるための支え

→パーツをスムーズに動かせる
 薄くなったが安定性は確保できている

問題点
ピアスの軸とキャッチの穴を合わせるのが困難

完成系1

・親指に、はめられる指サック型にした。
(キャッチの穴をピアスの軸に入れやすいようにするため)
・キャッチの穴の位置をより感じられるようにした。
・キャッチを入れる溝を狭くしてしまうと片手で入れるのが大変であったため、溝をきもち広くした。

→試作品と比較して、自助具の操作過程が少なくなり、使用者の負担が減少したと考えられる。
→指にはめたことにより、自助具の位置が固定され、ピアスの軸とキャッチの穴を合わせやすくなった。


問題点
 人によって指の形、大きさ、太さなど様々であるため、しっかりと親指にはめられ、誰もが使いやすいものを作成することは困難であった。したがって、サイズの微調整が必要になる。

完成系2

・試作第2段階の土台を除去
・キャッチを入れるパーツを輪ゴムで親指に固定し、キャッチを軸に入れる方式

 →手で位置の調整をすることができ、軸と穴を合わせやすくなった

改善点

・完成系1
 →親指へのフィット感を上げる

・完成系2
 →より簡単に、各々の指にパーツを固定できるバンドを作る

感想

ピアスを片手でつけるための自助具を製作して、自助具を誰もが使えるようにするためには、多くの時間と手間がかかるということを再認識した。話し合いを重ねることで沢山の案が出て、それを形にすることが特に難しかった。一つの自助具として完成するまでに「使う人の気持ちを考えること」が特に重要な点であった。使いやすさやデザイン性、その他にも多くの考慮を必要とした。そのために、初期案から改良を重ねて変化させていくという過程は想像以上に大変だったが、とても楽しかった。
今回の授業で、片手が使えないと不便なことが沢山あると改めて知った。一人でも多くの人が不自由なく生活ができるようになることを祈りたい。