人生初の3Dプリンタ体験!
経済産業省の「未来の教室」という事業のもと、学校で3Dプリンタを導入するということで、事前研修にて3Dプリンタを初体験することになりました。
CGには軽く触れたことがあるものの、3Dプリンタで印刷するのは初めてでした。
いつかやってみたいなと思っていたので、夢がかなった気分でした。
3Dモデルをつくる
Tinkercadを用いて3Dモデルを製作しました。
まずはお試しということなので、簡単につくれるものにしようということで、ネームタグをモデリングしてみました。
※画像は制作途中なので、オブジェクトのグループ化はしていません。
3Dモデルを印刷する
AFINIA3Dというプリンタを使用して印刷をしました。
とても簡単につくった作品であったとはいえ、「自分で制作したものが実際に触れることのできるカタチになる」というところが僕が普段やっているプログラミングや動画編集とは異なり、とても新鮮で興味をそそり、印刷中はプリンタの中の様子に釘付けになっていました。
土台部分を剥がしとる
印刷時に一緒に印刷された土台を剥がしました。
初めてだったので、どうやって剥がせばいいのかコツが掴めず、苦労しました。
やっと剥がし方が分かってきて、ペリペリと剥がしているとだんだんと何かがおかしいと違和感を感じてきました。
完成...と思いきや...?
「O〔オー〕」の中心部分などの本体と離れている部分が、土台にくっついてしまった影響で抜け落ちてしまいました。
印刷前にもう少し考えておけば...
失敗こそしてしまいましたが、後に活かせる良い経験になりました。
2つ目の作品製作開始!リストバンドを作ってみました!
二回目ということで、少しだけ難易度を上げようと思い、より立体的なリストバンドをつくることにしました。
最初の作品の反省を生かし、文字部分は抜け落ちてしまわないものにしました。
しかし、研修当日に印刷するには55分と少し時間が掛かるとのことで、翌日の研修2日目に印刷することになりました。
※画像は制作途中なので、オブジェクトのグループ化はしていません。
印刷面積を減らせば...?
もしかしたら印刷面積を減らせば今回の時間内に印刷できるかも...?と思って穴を開けてみました。
しかし、複雑な図形になってしまい、かえって逆効果になってしまったので前のままで印刷をかけることにしました。
※画像は制作途中なので、オブジェクトのグループ化はしていません。
翌日。印刷開始!しかし...
三回試してみましたが、どうしても土台に本体がくっつかず離れてしまいました。
「あまり細すぎる図形は印刷できないかもよ」と教わっていたので、これはダメなのか...と諦めかけました。
プリンタを変えてみたら...
ダメもとで印刷するプリンタを変えてみました。
すると、今まで全く出来なかったのが嘘かのようにサクサクと印刷が進みました。
切り取って...
文字の部分のサポート材を外すのに苦労しましたが、無事完成しました。
本物のリストバンドのように伸び縮みはしないので、人によって入らなかったり入りすぎたりしてしまうのは残念な点ですが、3作品目としては良いものが出来たのではないかと思います。
三作目!ミニチュアコップを制作!
そろそろ3Dプリンタの扱いにも慣れてきました。
時間がなかった影響もあり、簡単なつくりのミニチュアコップを作ってみました。
指サック位の大きさなので、ハッキリ言うと実用性は全くなく、飾り用です。
FAB 3D CONTEST も視野に入れ、本格的に製作開始!
情報の授業でも扱った「自分の筆箱をアップグレードするもの」というテーマのもと、アイデアの構想、製作を開始しました。
原案を考える
テーマは「筆箱アップグレード」。
自分が普段使っている文房具の不便な点を探っていきました。
自分が文房具を使っているとき、不便なこと...
それは、文字を書いていると、書いた後の鉛が手で伸びて紙がどんどん黒ずんでいくことでした。
この現象は左利きの人なら誰もが経験したことがあるのではないでしょうか?
(右利きの方でも縦書きの際には少し黒ずむと思います)
※手が丸っこいのは気にしないでください😁
アイデアスケッチ
自分の中に浮かんだアイデアを紙に表現していきました。
アイデアスケッチのルールのもと、魅せたいところを水色で、輪郭をマジックペンで、影を灰色で塗り分けていきました。
また、Who・When・Where・What・How(写真ではWhyになっています)の5W1Hに沿って誰がどんな時に何処でどうやって作品を使うのかを明確にしていきました。
そして、その機能から「さようなら黒ずみ」と命名しました。
モデリング作業
スケッチした作品をTinkercadで3D データにしていきました。
つくりはとても簡単なのですが、制作していた端末がタッチパネル式であったため、手の形に合わせてつくるのに意外と手間が掛かりました。
印刷
3Dプリンタを用いて実際に形にしていきます
材料と時間、最大印刷サイズの関係によりサイズは予定より大分小さくなってしまいましたが、案外このサイズでも十分に使えそうです。
つかってみた
実際に使用してみました。
結果は…
残念ながら、手につける為に使った輪ゴムが紙に引っかかって上手く滑らず書きづらいため、あまり実用的ではありませんでした。
痛い!
輪ゴムで腕や指が締め付けられた影響で、少し使用しただけでも多少の痛みが伴い、跡が残ってしまいました。
うっ血をしてしまうと困るので、書きにくさは我慢できても、こればかりは見逃せない問題です。
手直し開始!
より使い易いものにする為、手直しをしていきました。
まずは、輪ゴムだったゴム部分を、ダイソーにて購入した裁縫などに使う太いゴムに変えてみました。
もう一度試してみた
紙に引っかかることもなく、スラスラと書けました。
つけた時の手の動きの自由度が上がり、普段とほぼ遜色のない書き心地でした。
痛くない!
太いゴムにしたため、痛みは全く感じず、跡も出来ませんでした。
これなら実用化も出来そうです。
完成!
当初の目的を果たすことが出来るようになったので、ここで完成としました。
パーマリンクは、「さようなら黒ずみ」という作品名から「goodbye-kurozumi」としました。
誰でも作れるようなものなので要らないとは思いますが、一応モデルをSTLファイルでアップロードしましたので、もしも印刷してみたいという方がいらっしゃったら
こちら
からダウンロードしてお好きなサイズで印刷してみてください。(GoogleDriveにリンクしています)
感想
ずっと夢見ていた3Dプリンタでの印刷が経験ができ、とても充実した時間を過ごすことが出来ました。
僕は普段、所属しているパソコン部の部活動の一環でプログラミングや動画編集を主に行っているのですが、今回の3Dプリンタを用いた製作は今までの3年半行ってきたそれらとは全く新しいものを感じ、とてもためになりました。
このような経験をさせてくれた学校に感謝するとともに、この経験を生かせるよう、これからも製作活動を続けていこうと改めて思いました。
これからの課題
〈さようなら黒ずみについて〉
今回製作したものでも十分に実用化出来るものですが、より使いやすい形状を研究し、より使いやすいものにしていこうと思いました。
また、今回製作した作品はデザイン性が全くと言って良いほど無く、着けていると真っ白でおかしな物体を着けている変人にしか見えない為、よりデザインをスタイリッシュなものにして、着けていて格好良いものにしていきます。
〈全体について〉
来年の FAB 3D CONTEST に向けて創造力をより高めるため、モデリング以外のプログラミングなども含め、日頃から日常の不便な点を見いだしてそれを解決するものづくりをしていきます。