この自助具は、生活の中で欠かせないことを補助するというより、その人が「やりたい」と思ったことを実現するための道具として考えました。
一般的に「自助具」というと、どうしても生活の最低限必要な行為を補助するものというイメージが強いと感じています。けれど実際には、「こうしてみたい」「もっと楽しみたい」「おしゃれもしたい」というような気持ちがたくさんあること、そしてそれが表に出せないままでいることに、日々利用者の方と関わる中で気づかされました。
そのようなチャレンジしたい気持ちやプラスアルファの楽しさまで拾える道具はまだまだ少なく、そういった部分をもっと形にしたいと考えたのがきっかけのひとつです。