デザインを構想する
考えたポイント
こぼしづらくするため、すくったときに水平になる
軽い力で持つ
置いたときに、口に当たる部分が地につかない
材料の買い出し
造形するスプーンのイメージを形にするため、園芸用アレンジワイヤーと石粉ねんどを購入。材料費を安価に抑えるため、100円ショップダイソーにて材料を探した。
大まかな形を表現するために針金のようなものを用いることに決めた。園芸コーナーでアレンジワイヤーを見つけた。アレンジワイヤーは曲げやすいので簡単に形をつくることができるため材料に選んだ。
石粉ねんどは外気に触れた状態で放置することで硬化し、硬化後は強度を持ち削ることができるため造形に適している。
イメージを形にする
3パターンの持ち手を考えたため、まずは形にしてみて実際に祖父に試してもらった。
ワイヤーでの枠づくり
最初に、アレンジワイヤーで自分がイメージした3パターンをつくった。
1本でそのまま形作ると、仮の形とはいえあまりにも強度が弱かったため、針金をネジりながら形にしていくことで、少し丈夫にした。
試用1
私が試作したのは以下の3種類である。
指を通す(1本ずつ)
指を通す(複数)
握る
試用してもらったところ、指を通すという動作はやりづらいため、『握る』というグリップ式のものが使いやすいといわれた。
粘土による造形
大まかな形を粘土で造形した。複数の指を通すタイプは使いづらかったということで除外して、2パターン作った。
試用2
粘土で作った状態で試しに持ったところ、やはり握るタイプが持ちやすいということで、握るタイプを採用することにした。
また、祖父が左利きなので左利き用で作ることにした。
スキャン用モデルの作成
粘土とワイヤーを用いてスキャン用のモデルを作成した。
大体の形が出来上がったら硬化させ、紙やすりで削って形を整えた。
Point1
口に当たる部分が地につかないようにした。
バランスをとったり角度を考えたりと、この工夫が1番苦労した。
実現するためにはまず、立つような角度を探すことから始まり、そのあと、重心を考えて安定したバランスを保てるようにした。
Point2
握りやすいように、持ち手を太く手の形に合うようにした。
実際に握りながら形を整えていくことで、より理想的な形に仕上がった。
3Dスキャンを依頼
今回、DMM.comの3Dスキャンサービスを利用して3Dデータを作成した。
3Dスキャンを用いてデータ化することで、自分の作った形そのままに再現でき、微妙なカーブなどもうまく表現できる。
3Dデータ完成
スキャンが完了し、3Dデータが完成した。
これは様々な角度から捉えた図。
微妙な凹凸やカーブなども表現されている。
3D模型
3D模型が完成した。 スプーンは丈夫な素材にしたいということでDMMの方に相談し、強度があるナイロン素材を使用した。
今回私が作ったスプーンは、「手で握った時に自然に握れる」という目標があり、あまり人工的・直線的なものにならないように気をつけた。このように、カーブによるフィット感を重視することで、より持ちやすくなったように思う。
スプーン完成
完成したスプーンが自宅に届いた。 ポイントは、以下の5点だ。
持ちやすいように、柄を太くし、手に沿うカーブをつけた
スプーンが自立する
口に当たる部分が地面につかない
柄の部分が持ち上がっていることで簡単に持ち上げられる
すくったときに水平になる