誰に対して、何のための自助具か
脳性麻痺により運動障害が生じている方がいた。
細かい動作が難しいことで、スマホでの文字入力が非常に時間を要しているだけでなく、打ち間違いなどが生じていた。それによって、LINEなどの返信に時間を要しており、真面目な対象者は一生懸命取り組むもうまくいかずに悩んでいた。
そこで、手元で操作できる入力スイッチがあれば、大きな画面であるiPadの操作も可能となることから、手元で操作しやすいスイッチの自助具を製作した。
製作:作業分析
今回の自助具の必要な要素は、
・小さい範囲で押しやすいスイッチが配置されていること
・誤入力を防ぐための配慮がされていること
であった。
そこで、押しボタンスイッチによる入力と、近くに配置しても誤入力が生じないようにキーガードを設置するようにデザインした。
3Dプリント
本体は押しボタンスイッチがギリギリ設置できる高さとした。
キーガードは、5mmと7mmの高さのものを作製した。
本体
蓋
キーガード5mm
キーガード7mm
自助具全体像
利用者の声
iPadはタッチできないから使用できないと思っていたけど、この入力スイッチで操作できるので嬉しい。
時間はかかるけど、誤入力は減ったので、慣れていけば色々とできるようになると思う。
押した後に指が引っかかるのがとても良い。