机の角のコーナーガード兼、市販のブロック玩具を流用できる汎用固定部品

自助具を必要とする生活の場面においては転倒なども起きやすいかと思います
TPUの柔軟性を利用したコーナーガードで机の角での怪我を予防しつつ、小さいコーナーガードに”ぬいぐるみ”などを固定することで物理的な柔らかさを増すと共に、市販のブロック玩具も流用できるユニバーサルな固定部品を一体化しました。
マジックテープ、吸盤、磁石など様々な固定部材が存在しますが、磁気カードを扱う場合は磁石と相性が悪いなど、それぞれまちまちの弱みがあります。
そのような固定部材の一つとして市販のブロック玩具を利用することで、今回のコーナーガードのみならず、利用者自身によるカスタマイズを可能とするのも”ねらい”となっています

机の角のコーナーガード本体


コーナーガード本体 (STL)
本体はTPU(柔軟材料)で作成しました
机の厚さは26mm 
市販のブロック玩具がくっつけられるように表面に5mmの円柱を8mm間隔で並べます


安全ピン設置用部品 (PLA)

安全ピン設置用部品

ぬいぐるみやクッションをコーナーガードにくっつけられるように安全ピンを設置する部品
2個のブロックで安全ピンを挟み込んでいます

凸凹両方が柔軟素材だと うまく固定できなかったため、 この部品は固いPLAで造形

カードホルダー

CardHolder

2個のブロックで名刺大カードメモを保持します
片側の1x3の部品を少し小さく造形することで カードを挟む隙間を作っています
反対側は 同じパーツでもいいし、市販のブロックでも可

今回はTPUで造形

For whom:対象者

・机の角に身体をぶつけて怪我をする危険のあるかた
・デスクワークからの起立時に立ち眩みするなど、転倒の危険のあるかた
・固定部品の(仕組み、原理の)バリエーションをさがしているかた
・小さい部品が多く使用されていても大丈夫な現場

Why : なぜ作ろうと思ったのか 

 自助具を必要とする生活の場面においては転倒なども起きやすいかと思います。TPUの柔軟性を利用したコーナーガードで机の角での怪我を予防しつつ、小さいコーナーガードに”ぬいぐるみ”などを固定することで物理的な柔らかさを増すと共に、市販のブロック玩具も流用できるユニバーサルな固定部品を一体化しました。 
 3Dプリンターは大きな物の出力に時間がかかるため、クッション性の確保を簡便に行えるように”ぬいぐるみ”やクッション等をコーナーガードに簡単に取り付け、片付けができるように考えました。


Why その2

 マジックテープ、吸盤、磁石など様々な固定部材が存在しますが、磁気カードを扱う場合は磁石と相性が悪いなど、それぞれまちまちの弱みがあります。
そのような固定部材の一つとして市販のブロック玩具を利用することで、コーナーガードのみならず、利用者自身によるカスタマイズを可能とするのも”ねらい”となっています


Why その3

 ・自分の高齢の父親も(机の角に頭などをぶつけたわけではありませんが)転倒時に脳内出血を起こして手術を受けたことがあるため、転倒の怖さは身に染みて感じます
 ・自分自身も角が角ばった机よりは角丸な机が好きですが 角が隠れている机が好き
 ・うっかり 家具などにぶつかることが多いため、”ぬいぐるみ”などをぶつかりやすい所に固定してアピールすることにより、ぶつかりにくくする効果を期待して
 ・デスクワークが大変苦手なため、それを緩和してくれるような面白い文房具が好きだから

How:どのように作成したか(試行錯誤のプロセスと作成ファイル)

 すべてTinkerCADでモデリングしました
 最初にTPU(柔軟素材)のみで作成出力した形状が机より若干大きかったため、内側に収まる小さな箱状、板状のパーツを硬いPLAで足して調整しました。それに合わせてモデリングしなおした2個目はTPUのみでも机の角にフィットしました。

 今後の課題
 机の形状は厚み、角の形状など”まちまち”であり、また机の手前の辺など 角以外に固定部品として設置する場合、万力(クランプ)などメカニカルな機構によるサイズ調整が今後の課題ですが
 現場の机の形状に合わせてモデリング段階から調整できるのも3Dプリンターならではの良さかと思います