台座を作る
SRM-20で切削をする場合、対象物が小さい場合は専用に台座を作りましょう。
面だし
台の水平を出すために、面だし処理をしましょう。水平でないと、削りムラができてしまいます。この時点で、対象物を両面テープで土台に張り付けましょう。両面テープのおススメは、NITTO No.5000NSです。接着力は強力ながら、はくり紙をはがしやすいです。
切削用データを用意
切削用のデータを用意します。以下のサイトより、3Dデータおよび、切削用のデータへ変換するソフトウェアをダウンロードします。
Thingiverse
Roland
Thingiverseについて
3Dデータをフリーでダウンロードできるサイトです。拡張子はSTLデータを利用できればよいので、今回はこちらで公開されているデータをダウンロードしてみます。thingsをクリックし、ファイルをダウンロードしましょう。
Modela player 4
3Dデータをもとに、切削用、仕上げ用にデータを変換するソフトウェアです。ホームページよりダウンロードし、インストールしておきましょう。
データの準備 MODELA Player 4
ここからは、MODELA Player4を起動したうえでの操作画面に移ります。
ファイル→開く→STLデータを選択し、ファイルを開くと3Dモデルが表示されます。
材料の選択
まずは材料の選択をしましょう。右上の材料をクリックし、素材を設定します。ここでは木を選択します。
新規工程の作成
切削する工程の設定を行います。新規工程のボタンをクリックすると、4つの工程が表示されます。今回は面だし、粗削り、仕上げの3つの工程を利用します。3つの工程にそれぞれ切削用のデータが必要となるので順番に作成していきましょう。まずは面だしを選択し、「次へ」をクリック。
切削面の設定
切削面ではドリルの向きを設定します。「上方向から行う」を選択し、「次へ」をクリックします。
ツールを選択
ツール(刃物)の太さを設定します。今回は2.1mmを選択し、「次へ」を選択します。
面だし範囲と深さの設定
面だし範囲を任意の範囲に設定します。すると表示されているウインドウ左側の切削範囲を赤い枠線の右上と左下のアイコンをドラッグすることで変更できます。ここでは特に変更なく「次へ」移動します。
生成するツールパスの選択
SRM-20でドリルが移動する道順を設定します。走査線を選択します。この選択が機械の稼働時間に影響します。
切削条件
切削条件を設定します。先ほど素材を選択した時点で、この設定値は切削に関する適切な数値(推奨値)に設定されていますが、切込み量は0.6mmに設定しておきましょう。パス間隔を調節すると、切削を早めたり、間隔を小さく設定することで精度を高めることができます。ここでは切込み量のみ変更します。
工程の名前とツールパスの生成
工程の名前を聞かれるので、「面だし1」のままにし、ツールパスは「ただちに」を選んで完了します。ツールパスとはエンドミルの移動ルートのことです。
面だしデータが完了
ツールパスが生成されました。
粗削りのデータを作成
続いて、荒削りのデータを作成します。このデータでは削り出したいものの外枠を切削することができます。先ほどと同様に、右上の新規作成ボタンをクリックし、「荒削り」を選択、次へをクリックしましょう。
切削範囲の設定
切削面と切削ツールの設定は同じで、切削範囲の深さのみ変更を加えます。深さの開始高さを0と入力しましょう。切削の開始高さが設定されていると、その数値分削ったところから切削が開始されるので、材料を無駄に使ってしまうことになります。
ツールパスの種類
外側を削りだすので等高線を選択します。
切込み量を設定
続いて切削条件では切込み量を0.5mmに設定します。
工程の名前の設定
特に名前を変更したくなければ「ただちに」を選び、「完了」します。
パスデータが完成
以上でデータ作成を終了します。
※データの修正をしたい場合
画面右から「+」をクリックすると、今までの設定がそのし下に展開できます。それぞれ項目をクリックすることで、設定を変更できます。
原点を調整(Vpanel)
原点の設定
切削を開始する位置は、MODELA Player4の画面右下にあるアイコンをクリックすると確認及び変更ができます。Vpanelとは別に設定する必要があるので気を付けましょう。今回の場合切削する対象の中央を開始位置に指定しています。
SRM-20本体の操作
SRM-20本体の操作に移ります。操作するソフトウェアであるVpanelを開き、原点調整を行います。以前の記事「
基盤切削の方法
」の4段落目「原点の調整(Vpanel)」に方法を掲載したのでそちらを参照し、原点を合わせてください。エンドミルは今回1/8のものを使用します。
切削
今回は山上の形の木片を使っています。
切削を開始
再びMODELA Player 4に戻り、画面右下のアイコンをクリックし、切削をスタートさせましょう。
面だしと荒削りが完了
おおまかな外形を削り出すことができました。
仕上げ工程
仕上げデータの用意
続いて、仕上げ用にデータをMODELA Player4で再び作成します。これまでと同様に新規作成から、「仕上げ」を選択し、次へ。
ツールの仕様
切削面は同様に上面からを選択します。
ツールは3mmのspuaereを選びます。
切削条件 工程
切削条件、切削工程はそのままの値を使用します。
プロセスの解除
仕上げ用データが完成しました。ここで切削ボタンより切削を開始できますが、すでに行った切削をもう一度行ったうえで仕上げ工程が開始されてしまいます。その前に切削工程の解除を行いましょう。画面右上の上面、粗削り、をそれぞれクリックし、右下にある解除ボタンをクリックします。すると工程が解除され、左上のオレンジ色だったアイコンがグレーに切り替わります。
仕上げ完了
荒削り同様にVpanelの操作と仕上げ切削を行い、完了します。