今回のワークショップで使用した木材について

(左上から順に)
  • ヤマザクラ(レーザーカット)
  • ブラックチェリー(レーザーカット)
  • クルミ(レーザーカット)
  • ウォルナット(レーザーカット)
  • イタヤカエデ(レーザーカット)
  • ホオ(レーザーカット)
  • ケヤキ(レーザーカット)
  • クリ(レーザーカット)
  • カシ(レーザーカット)
  • ホワイトオーク(レーザーカット)

(1)表面をヤスリがけする方法

レーザーカッターによる焦げはまずウェットティッシュで拭きます。べたつきや焦げをしっかり拭き取っておくときれいな仕上がりになります。ただし、ウェットティッシュにはアルコール分が含まれているタイプが多いので、表面に水分を吸い込ませすぎないよう注意しましょう。(アルコールは溶剤と一緒)

やすりがけのポイント

  • オイルフィニッシングをする場合、表面をつるつるにするのではなく、『表面に均一に傷をつける』ことを目標にするのがよい。
(そうすることで、均一にオイルを染み込ませることができる。)
  • また、やすりがけをしたあとは、固く絞ったぞうきん等で表面の削りカスを綺麗に拭き取ること。

(2)コバを滑らかにする方法


(3)オイルフィニッシングの方法

今回は天然のクルミのオイルとオスモ ノーマルクリアの2種類を使用します。

焦げをしっかり落としたい場合

レーザーカッター等で木材を切断加工すると断面に焦げがつきます。その場合は、先程のステップ同様ヤスリがけを行うか、焦げつき部分を削ぎ落とす方法があります。削ぎ落としを行う場合は、まず素材をクランプでしっかりと固定し、カッターの替え刃を素材に対して垂直に立てるようにして手前から奥へ動かしていきます。その際、替え刃の中心を両方の親指で気持ち押し出すようにたわませ、角度も垂直ではなく上側を少し手前に倒すようにすると、カンナ掛けのようにスルスルと素材が削れていきます。やわらかい刃よりバネのある刃のほうがよいそうです。

木材に合わせたヤスリの方法

まずは180番のヤスリで表面全体に木目に沿って傷をつけるようにやすりがけしていきます。細かな傷が消えたら濡れタオルで軽く拭き、表面をチェックします。表面が毛羽立っているのを確認したらそのまま乾くのを待ち、次の番数のヤスリでヤスリがけしていきます。これを180番→240番→360番の順で行って行きます。ヤスリがけは湿り気が取れてから行わないと木の粉がヤスリの表面に入って目詰まりを起こすので注意しましょう。
また、ヤスリをかける際は押して戻してごしごし動かすと全体に均等な力が加わりにくいので、慣れるまでは押して押して押してのように決められた方向にだけ動かすとよいそうです。

木目が分からない場合

木目の方向がわかりにくい木材を使用する場合は、綺麗に見えるようにやすりで傷をつけていくとよい。

オスモ ノーマルクリアでオイルフィニッシングする方法

オスモ ノーマルクリアの場合も、適当な布(不要になったシーツ等で可)にオイルを染み込ませ、刷り込むようにして仕上げをしていきます。ただし、オスモ ノーマルクリアが染み込んだ布地をそのままゴミに捨ててしまうと自然発火してしまう恐れがあります。使用後は必ず水に浸してから廃棄するよう注意しましょう。詳しくは溶剤の注意書きをチェックしてください。

ウッドボードをつくりました

加工した木材はMDF板でつくった額縁にはめ込んでウッドボードにしました。

クルミでオイルフィニッシングする方法

まずはクルミの殻をハンマー等で割って中の実を取り出します。取り出した実は適当な布(不要になったシーツ等で可)にくるみ、てるてる坊主を作る要領で輪ゴムでしっかり口をしたあと、ハンマーで軽く叩きながら布地に油を染み込ませていきます。このとき、土台に木材を使用してしまうとそちらに油分が染み込む場合があるので注意してください。布地全体に油分が充分行き渡ったら、木地の表面に刷り込むようにして塗装していきます。
植物性の油でも、椿やオリーヴは乾きにくい油なので、もしクルミ以外で同様の仕上げを行いたい場合は、クリ、エゴマ、ヒマワリなどを使用しましょう。

ヤスリがけの基本

今回使用したヤスリ(左から順番に)
  • ヤスリ 180番(グレー)
  • ヤスリ 240番(ホワイト)
  • ヤスリ 360番(ブルー)

木材に限らず、広く平らな面をヤスリがけする場合はヤスリと素材が平に接するよう心がけます。紙ヤスリを手で持った状態で動かすと、指の凹凸に合わせて素材がやすられてしまい、結果平に加工することができません。必ず当て木をして、表面全体にまんべんなく傷をつけるようにやすっていきます。(今回はヤスリの裏面と当て木用の木材を両面テープで接着しました)