必要な材料
「デルタ・ツイスターNEO」 3Dプリントパーツ一式
1mm径 カーボンロッド 長さ400mm x 1本
1mm径 カーボンロッド 長さ10mm x 1本
0.7mm径カーボンロッド 長さ275mm x 2本
0.7mm径カーボンロッド 長さ200mm x 4本
5mm角バルサ棒 長さ200mm x 1本
0.8mm径ピアノ線(またはステンレス線) 長さ60mm
養生シートもしくは薄手のポリ袋500mm x 500mm
模型飛行機用ゴム(FAIラバー)2.4mm幅 長さ1,000mm
以上は1機分の材料です。
あると便利な工具・接着剤等
先丸と先角のラジオペンチ:ピアノ線の曲げ加工用
カッター:翼面フィルムの切り出し用
ダイヤモンドやすり:カーボンロッドの切断用
ピンバイス:3Dプリントパーツの穴開け用
ドリル刃:同上。0.7mm~1.1mm径
多用途接着剤:部品の接合部固定用
スティックのり:翼面フィルムの接着用
油性マーカー:翼面フィルムへの翼面形状トレース用
瞬間接着剤:3Dプリントパーツ破損時の補修用
3Dプリントパーツ
STLデータ
を使って、お手持ちの3Dプリンターで出力してください。
FDM方式の3Dプリンターで出力する場合はパーツ強度が得られるABSフィラメント使用を推奨。
身近に3Dプリンターがない場合は出力サービスで注文できます。
出力サービスで注文する場合の材質はPA12(ナイロン12)となります。
胴体の組み立て
クランクを作る
0.8mmピアノ線(またはステンレス線)を?の形に曲げてゴムをかけるところを作ります。 先の丸いラジオペンチを使うと便利です。
ゴムかけ部から20mmのところでピアノ線を直角に曲げます。その先12mmのところでさらに反対方向に曲げ、クランクを作ります。
クランクを胴体中央パーツに取り付ける
クランクを胴体中央パーツの穴に通し、ストッパー部品をはめて固定します。クランクは抵抗なく軽く回るようにします。穴がふさがっていたりきついときは0.9mm径のドリルで穴を拡げます。
主翼スパーの取り付け準備
胴体中央パーツには後工程で主翼スパーのカーボンロッドを取り付けます。差し込み穴を0.8mm径ドリルであらかじめ拡げておきます。
胴体の組み立て
組み立てた胴体中央パーツと機首パーツをバルサ棒の両端に押し込んで取り付け、胴体を作ります。
胴体の完成
1mm径カーボンロッドを胴体中央パーツと機首パーツに通して機体の背骨とします。
穴がふさがっていたりきついときは1~1.1mm径ドリルで穴を拡げます。逆にゆるいときは接着剤で固定します。
主翼骨組みの組み立て
主翼骨組みの組み立て
275mm長 カーボンロッド2本を機首パーツに差し込み主翼前縁スパーとします
200mm長 カーボンロッド2本を胴体中央パーツに差し込み主翼後縁スパーとします
ジョイントパーツで左右の翼端を接合します
穴がふさがっていたりきついときは0.8mm径ドリルで穴を拡げます。逆にゆるいときは接着剤で固定します。
主翼骨組みの完成
上から見て直角二等辺三角形になるように調整します。
動翼骨組みの組み立て
動翼骨組みの組み立て
200mm長 カーボンロッド2本を動翼基部パーツに差し込み動翼スパーとします
10mm長 カーボンロッドを動翼基部パーツの画像の位置に差し込みます(接着推奨)
穴がふさがっていたりきついときは0.8mm径ドリルで穴を拡げます。逆にゆるいときは接着剤で固定します。
動翼骨組みを胴体に取り付ける
動翼骨組みを背骨に後ろから通し、胴体中央パーツのところまで差し込んでストッパーパーツで固定します。
動翼骨組みは背骨を軸として軽く回転するようにします。きついときは1.1mm径ドリルで穴を拡げます。
動翼骨組みの完成
リンクロッドの取り付け
リンクロッドパーツの一方の端の穴にクランクシャフトを通します
もう一方の端は動翼パーツ基部の10mm長カーボンロッドに通します
それぞれをキャップパーツで固定します
穴がふさがっていたりきついときは0.8mm径もしくは1mm径ドリルで穴を拡げます。逆にゆるいときは接着剤で固定します。
主翼面の取り付け
翼面パターンのトレース
翼面パターン
をA3コピー用紙に印刷します
印刷した翼面パターンの上に翼面フィルムを拡げます
油性マーカーで翼面パターンを翼面フィルムにトレースします
トレースしたパターンは主翼骨組みに翼面を接着する際の目印兼プライマーになります。
翼面を機体に取り付ける
主翼骨組み(斜辺と背骨)上面にスティックのりを塗ります
機体を裏返し、翼面トレースパターンに合わせて翼面フィルムに押しつけ接着します
骨組みの外側に沿ってカッターで翼面フィルムをカットします
主翼の完成
動翼面の取り付け
翼面パターンのトレース
主翼面の取り付けで使った翼面パターンの上に再度翼面フィルムを拡げます
油性マーカーで翼面パターンを翼面フィルムにトレースします
翼面を機体に取り付ける
動翼骨組み(スパーと背骨)上面にスティックのりを塗ります
機体を裏返し、翼面トレースパターンに合わせて翼面フィルムに押しつけ接着します
骨組みの外側に沿ってカッターで翼面フィルムをカットします
動翼の完成
動力用ゴムの取り付け
動力用ゴムの準備
FAIラバーの両端を結んでループにします。
動力用ゴムを機体に取り付ける
ループにしたゴムを三重にして機体に取り付けます(機首パーツとクランクシャフトのゴムかけ部の間に張る)。
動作テスト
クランクを回してゴムを軽く巻き上げ、放してみて動翼がスムーズに羽ばたくか確認します。
動きがしぶい場合は各部を調整します。→
動作テストの動画
滑空テスト
主翼面と動翼面が平行になるようにします
ゴムを巻き上げない状態で機体を水平に手で持ち、前方に向かってまっすぐ押し出すように投げます
機体がきれいにまっすぐ滑空すれば調整OKです →
滑空テストの動画
主翼面と動翼面が傾いているときは機体は直進しません
動力飛行テスト
動翼を押さえながらゴムを巻き上げます。70回くらい巻けます
動翼を押さえながら機体を水平に手で持ち、前方に向かってまっすぐ押し出すように投げます
機体が羽ばたきながらきれいに飛行すれば調整OKです →
動力飛行テストの動画
改良のヒント
飛行中の方向安定性を増すくふう
機体の前部に安定板を追加すると、飛行中の直進性が向上します。
安定板の材質は薄くスライスした発泡スチロールがベストですが、スチレンペーパーや厚紙でもかまいません。
安定板を左右に傾けることで、飛行方向が左右に振れるクセを補正することもできます。
翼面のしわ張り
模型飛行機の製作手法として「しわ張り」があります。
フィルムをしわしわにしてから骨組みに張ることで、翼面に適度なテンションをかけることができます。
しわがアンカーとして働くので、油性マーカーで翼面パターンをトレースしなくとも十分な接着力が得られます。
また、翼面のしわがトンボの翅の表面の凹凸のように空気の渦を生み出し、揚力を増す効果が期待できます。
ワークショップ動画
デルタ・ツイスターNEO at プロトタイピングワークショップ
羽ばたき機構の動きや室内でのフライトシーンをご覧いただけます