はじめに


試作

まず、紙粘土で大まかな完成図を作った。その中で、いくつかの問題点が上がった。
・工夫が少ない
・机にどうやってつけるか
・教科書を立てられる強さがない
これらの問題を解決するための改善策がなかなか思いつかなかったが、アドバイザーが有孔ボードの使用を提案をしてくれた。また、強度をあげるために、コの字型のクリップを作り、本体にはめ込むことにした。

アイデアが出るまでの過程

最初に、自分たちが日頃不便に思っていることやあったらいいなと思っているものを書き出してみた。すると非接触のものは勿論、日焼け止めの使い残しを無くすものや傘、歯ブラシなどが出た。しかし、それらは衛生面や実現することが困難な為、学校やオンライン上で長期にわたる話し合いの結果、学校生活の中での問題に目を向けることにした。 学校生活での問題点として
・机上が狭く、ものを落としてしまう
・教科書が沢山あって板書が取りにくい
というものが出たので、机上を広く使えるものを作ることにした。それに加え、教科書を見やすくするために教科書を立てることが出来るものにすることになった。

アイデアの再検討①

・理由
試作の段階では本体をただの板で作る予定だったが、それでは工夫が少ないことに気が付いた。改善策を考えたが中々思いつかず、アドバイザーにアドバイスを貰ったので、本体の材料を再検討することにした。

大きな変化

有孔ボードの使用を提案してもらった。有孔ボードの穴を活かして次の案が出た。
・ペン立て
・扇風機立て
これらに突起を付けて、穴にはめ込めるようにする。また、見た目を可愛くするために、名前などの飾りを付けようという意見も出た。

アイデアの再検討②

・理由
アドバイザーから「生分解性のプラスチックを使う理由」を問われた時に、すぐに答えることが出来なかったので、使い終わった後のアイデアを再検討することにした。

・「タイムカプセル」を作りたい
私たちの年代は、タイムカプセルを埋めることが推奨されていない。 なぜなら、環境に悪影響を与えてしまったり、埋める場所を確保するのが難しいからである。 それでも、テレビなどでタイムカプセルを埋めている場面を見て、どうしてもタイムカプセルを作りたいと感じた。タイムカプセルを作ることで、思い出も残すことが出来るからだ。

大きな変化

教科書立てを全て土に埋めるのは難しいので、教科書立ては木材で作り、手のひらより小さいサイズで消しかすケースを生分解性プラスチックで作り、卒業の時にタイムカプセルがわりに埋められるようにした。 そうすれば、中の思い出の品は残り、周りのケースは土にかえるので環境にも問題がない。

モデリング・プリント


教科書立て

・教科書立ての土台

教科書は斜めに立てたかったため、有孔ボードを斜めにするための土台をつくるのに苦戦した。

アイデア①
有孔ボードの両端にコの字の形をはめ込む
But… 強度が低い

アイデア②
有孔ボードの下に、クリップをはめ込む
But… 教科書を立てかけた時に、重みにより後ろに倒れてしまう


アイデア③
溝のある直方体に有孔ボードをはめ込む
→強度が高く倒れない!


最終的にアイデア③を採用!
前の部分にいくつか穴を開ければ、ペンなども立てられる

消しかすケース

・消しかすケースを本体と「別で作る」か「本体につける」か

最初は、教科書立てと消しかすケースを組み合わせる予定だった。 (写真1枚目)しかし、クラスの人に聞いたところ消しかすを集める場所がそれぞれ異なっていたので教科書立てとは別で作ることにした。


・オリジナル性がない

この消しかすケースをタイムカプセルのように埋められたら良いと考えた。 そのために、消しかすを入れるために作っている穴を塞ぐためのパーツとそれを入れる引き出しを作った。

・クリップが手に当たって痛い!?

勉強する時に、手の側面に四角くて硬いものが当たると気が散ってしまうと考え、当たっても痛くないよう、斜めの構造にした。

扇風機入れ

・扇風機の持ち手を入れる穴を丸にするか四角にするか

持ち手の部分が大きめの扇風機の大きさを測り、その大きさの穴を作った。穴を大きめにすればどの大きさでも入るし、小さめの扇風機を入れても羽の部分の方が大きくそこがストッパーになり、形は関係ないので、一般的な丸にした。

・強度が低く横に倒れる

穴を薄めの素材で作ってしまい、重い扇風機だと倒れる恐れがあったため、アドバイザーのアドバイスを受けて、厚めの素材に変更した。すると、強度が高くなり、倒れる心配が無くなった。

完成!

机の上を綺麗にできることが1番に伝わるように、シンプルでかっこいいClean Deskという名前にした。右下にClean Deskと名前が彫ってあるところがポイント☝️

感想



良かったところ

・学校生活ですぐに使えそうなものが出来た
・アイデアが決定する前にもみんなで協力して沢山アイデアを出すことが出来た
・使い終わったあとは思い出に残るタイムカプセルに出来る&環境にやさしい
・役割分担がしっかり出来て、スムーズに作業が出来た

苦労したところ

・作品に中々オリジナル性が出せなかった→先生やファブラボの方々にアドバイスを貰った
・上手く3Dプリンタで印刷ができなかった→何回も試作した
・TINKERCADやmake rcaseを上手く使いこなせなかった→回数を重ねるうちに使いこなせるようになった
・机への取り付け方や、消しカス入れをどこに取り付けるか→アドバイスを受けての再検討

まとめ

最初作る予定だった日焼け止めの使い残しを防止するものや、非接触のものとは全然違うものになったり、研修当日にアドバイスを受け、直前に作品を変更したり、たくさんの困難を乗り越えようやくたどり着いた作品。中々オリジナル性が出せず、部活や勉強で忙しい中何度も話し合いを重ね、完成までたどり着いたことを本当に嬉しく思う。
今後は、このClean Deskを学校生活に取り入れ、みんなが楽しく、集中して授業が受けられるようになって欲しい。また、使い終わったら友達と一緒にタイムカプセルを使って思い出を残してもらいたい。

謝辞


お力添えを頂いた方々へ

私たちがアイデアを出すのに苦労しているときに、的確なアドバイスをして下さり、本当にありがとうございました。そのアドバイスによって、作品や部品を変えるなど大変なこともあったけど、とても良い作品に仕上げることが出来ました。アドバイスなしではこの作品にたどり着くことは出来なかったと思います。
今後は色々な学校に取り入れてもらえるよう、また改善していきたいと思います。