背景

私はFUJIMOCK FESの富士山セッションで入手した木材の中でも、木の根っこ付近の輪切り材の、歪な外径がとても気に入ったため、この形を活かした作品づくりをしたいと考えました。

ただ、輪切りの木材は必ず割れるので、乾燥させる時に注意が必要と指導されていました。
割れの原因は、木材の内側の水分が干からびて、部分部分に伸縮する力が掛かるためなので、例えば、内側を大きくくくり抜いて、その力を排除してしまえば、外径に割れが発生しないのではないか?と考えました。木こりさんに相談したところ、どうやら上手く行きそうだったので、試してみることにしました。

仮説

例えば右図のように、輪切り材の内側にドーナツのような大きな穴を作れば、伸縮させる力が発生しなくなるのではないかと予想しました。しかし手元には直径10mmのドリルしかなかく、このような加工ができる工具ありませんでした。そこで、ドリルで小さな穴を沢山あける事でも、歪の力を逃がすことができる可能性があると考えました。

Materials

  1. 輪切り木材

Tools

  1. ドリルドライバー
  2. ドリル(Φ10)

実験

  1. ハンドドリルで木材に穴をあける。
  2. 乾燥させる。

材料1 穴なし


材料2 十字型の穴


材料3 大量の穴(位置はランダム)


結果

乾燥が進むと、すべての木材が割れてしまいました。(右図は十字型に穴を開けた輪切り木材)

結論

どうやら、仮説で述べたように、輪切り木材の内側を大きくくり抜かないと、割れを防げないようです。次回のチャレンジでは、きっちりと大きくくり抜きたいです。しかしそうすることで、材料としての用途は制限されてしまうので、実施するかは利用目的次第かと思います。