誰のために製作したか
人工呼吸器を使用している方は車椅子に乗車する際に、その回路の固定方法に困っていることが多い。
この回路固定がうまくいかないと、気管切開部に負担がかかったり、車椅子のタイヤで擦れて回路が破損したりする危険性がある。
これまでは、洗濯バサミで固定したり、紐で巻きつけたりする工夫で対応されることが多かった。
より容易かつ安全に固定できるための自助具があることで、人工呼吸器を使用している方の生活が豊かになるため、製作した。
製作:作業分析
今回の自助具に必要なことは、
・回路の固定が容易であること
・回路の固定は少し遊びがあること
・その日の位置によって微調整がしやすいこと
が必要となる。
自助具の構成
車椅子への設置は、スーパークランプとカメラネジアダプターがついたものを使用
回路の固定は3Dプリンターで土台を作成し、虫ゴムで固定する方法
3Dプリント
土台
固定アタッチメント
自助具全体像
利用者の声
使用する時に回路を固定する位置を簡単に調整できることがとても良い。
回路の固定自体もとても簡単にすることができる。
虫ゴムで止めているの少しの揺れなどは、その遊びのおかげで気管切開部への負担が少ない。
本人からも今までもよりも痛くないと聞いている。
上記は、主介護者の家族より。