For whom
足腰が不自由で、しゃがんでコンセントにプラグをさすのが困難な方、手が塞がっている方を対象者としています。
Why
あるメンバーが、祖父と暮らしている中、日々いろいろな動作で、腰や膝をうごかすのがつらく感じているように見えました。そのなかでも特に解決してあげたいと思ったのが、コンセントにプラグをさす際のしゃがむ動作です。なぜなら日々の中でも行うことが多く、また、腰を深くまで落とすため、腰や膝に特に負担がかかるからです。こうした経緯があり、コンセントプラグにフォーカスした、自助具を開発する流れとなりました。
How
主な構造
床に落ちている電源コードを足の裏で拾うイメージで使用します。
コンセントのプラグの金属部分以外を覆えるように可動式にし、そのまま持ち上げて差し込みます。
抜くときは挿すときと同じように足をひっかけ、プラグを抜きます。
パーツ
パーツは、足を入れるパーツ、プラグを覆うパーツ、その2つのパーツを固定するパーツが2個あります。
プロトタイプ
厚紙でざっくりの形を決定し、それをもとにモデリングを行いました。
初号機
以上の構造とパーツを作成し、実際に印刷しました。
以下の問題点を発見し、改善策を考えました。
足を入れるところが広すぎてぶかぶかになる→小さくする
プラグの金属部分が入らない→大きくする
電源コードをはさむところの強度が弱い(実際に使おうとしたら画像の通り壊れました)→はさむところと床に大きな力がかからないように、左右に柱を設置する
2号機
初号機で発見した改善点を適用させました。
2号機を使ってみて、コードがなかなか穴に通らないという問題点を発見しました。
3号機
コンセントの穴の周りが穴にかけてへこんでいるようにし、なるべく入りやすいようにしました。
製作上のミスにより、穴が消失し実際には使用できませんでした。
4,5号機
穴にプラグが通らない原因として、プラグが縦になってしまうことに気づいたため、横にするように坂になっている曲線を設置しました。
製作上のミスにより、コンセント用の穴が作れないなど不具合が発生したので、再度印刷を行いました(5号機)。
6,7号機
さらに通りやすくサイズを調整するとともに、二つの装置の高さの違い、データのバグを修正しました。
STLデータ
7号機(最新版)のSTLデータです。
GoogleDrive
OneDrive
※どちらも同じファイルです。
Outcome
この自助具で、ほかの人の手を借りずにコンセントにプラグをさせることができます。
対象者の「コンセントをさす動作」が「”大変”から”楽”」になります。
今後の展望
足をいれる部分に関しての研究と個別最適化を行い、利用者にとって使いやすい形として製作を進めたいです。
また使用感について、特にプラグを穴にいれる際の動作が難しいので、より簡単にできるように研究を進めたいです。