ニードノウアとニードについて

・ペットボトルのキャップをオープナーで開けるのに手間がかからない
・キッチンで使用する自助具(プルタブ・ビンの蓋・ボトルの内蓋など)が多いので一つにまとめられたら良い

ニードノウアについて(苦手なこと・得意なこと・趣味や暮らしなど)

苦手なこと
・ピンチ力や指先をつかうこと
・易疲労性
・上肢を挙上できない
・肘か手をどこかにつかないと上半身での活動に支障がある
・姿勢変更のさいに疼痛があり車の乗り込みに気合が必要
得意なこと
・好奇心旺盛
・日常生活動作のほとんどは一人でこなせる
趣味
・運転
・お出かけ
暮らし
・事務職でフルタイムで働いている(デスクで座って仕事)
・杖や伝い歩き、手すりで歩行可能
・普段は電動車いすを使用

ニードについて(どこでいつ誰とどんな頻度で?ニードノウアにとっての価値は?)

・ペットボトル
デスクで座って仕事するときや車いすで移動するときに手間なくペットボトルのキャップを開けて飲みたい
青系の色が好き

・キッチンで使用する自助具
キッチンで使用する自助具(プルタブ・ビンの蓋・ボトルの内蓋など)が多いので一つにまとめられたら良い
キッチンに馴染む色ではなく、自助具があることを思い出せるような主張の強い色


作成前の活動満足度

・ペットボトル
「ペットボトルホルダーからオープナーを取る→オープナーでペットボトルのキャップを開ける→オープナーをペットボトルホルダーに入れる→ペットボトルをペットボトルホルダーに入れる」と手間が多くて大変

・キッチンで使用する自助具
1つ1つの自助具(プルタブ・ビンの蓋・ボトルの内蓋など)は使用可能だが、数が多くなってしまうため一つにまとめられたら良い

解決策と道具の要件


解決策について

・ペットボトル
ペットボトルのキャップを開けるのに手間がかからない

・キッチン用の自助具
キッチン用の自助具を1つにまとめる

要件について

外での手間が省けること
細かな自助具が一つになれば良い

参考事例とアイデア


参考事例

キャップオープナー
医大で作成されていたボトルホルダー

チームメンバーのアイデア

①ペットボトルホルダーの底にキャップオープナーを取り付けるかストラップ式にするか
②取っ手をつけるか付けないか
③ペットボトルホルダーの底のデザイン(底にキャップオープナーを取り付ける場合、安定性のためにオープナーを埋め込み式にして底をフラットに)
④ホルダーの周径や太さ・高さ
⑤缶も内蓋も開けられるようにオープナーをどこにつけるか(取っ手に付けるか底に付けるか)


制作の方向性について

オープナー(プルタブ・ボトルの内蓋・キャップ)を複合する
   ⇩
ペットボトルホルダー
①底にオープナーを取り付ける(ストラップ形式ではなく一体化している方がかさばらなくてよい)
②取っ手を付ける(家や仕事中、移動中でも使用するため取っ手があった方が利便性が良い)
③安定性のためオープナー埋め込み式にして底をフラットにする
④どのようなペットボトル・缶の高さや素材、形状にも適用可能
⑤オープナー(プルタブ・内蓋)を取っ手と底に付けて使用してみてどちらにするか検討
   ⇩
オープナーがペットボトルホルダーで一つに複合して家や移動中、職場でも利用できるように検討

なぜそのアイデアを試すのか

ペットボトルホルダーとオープナーが複合しており手間がかからなく日常的に使用できる

プロトタイピング


第1回目試作

第1回目試作 stl.ファイル

第1回目試作の結果

良い点
・ホルダーの支柱も持ち手になり良い

改善点
・オープナー(プルタブ・内蓋)が底にあると、車椅子付属のドリンクホルダーにはまらない
→オープナーを取っ手の方に付ける
・ペットボトルがホルダーにはまらない
→ホルダーの外径を70mm
→上の輪っかに切り込みを入れて、自由度を上げてどんなペットボトルや缶も入るようにする
・オープナーにキャップがはまらない
→オープナーの内径を30.5mm
・オープナーと取っ手の間に親指をはめたい(てこの原理も)
→オープナーを上から43mm、取っ手を上から53mm下げる
・小さいペットボトルだと上の輪っかが飲む動作を妨げる、不安定性がある
→上の輪っかを上から43mm下げる


第2回目試作

第2回目試作 stl.ファイル
・ホルダーと底の外径を73㎜、ホルダーの内径を70㎜に拡大
・ペットボトルオープナーを直径34.5㎜に拡大、ギザギザを作成
・支柱を117㎜に縮小
・取っ手を10㎜下げ、親指が入るスペースを作る
・支柱と底部分の接着部位の強化(スペースを埋める)
・ホルダーに5㎜の隙間を作成
・プルタブオープナーを取っ手の上部に決定し、底にあったオープナーを削除
・全体にフィレットをかけ、滑らかにする

第2回目試作の結果


・持ち手の位置を下げて親指がフィットするように改善できた。
・ペットボトルの大きさの違いに対応できるホルダーに改良できた。
・支柱の部分の強度を十分にできず、折れてしまう形となった。
・キャップのオープナーは直径を大きくしたが、大きくなりすぎてキャップがはまらないようになってしまった。

結果


今回の最終制作物

改善できた点
・ペットボトルの大きさの違いに対応できる構造にできた。
・持ち手の部分に親指をフィットさせるスペースを作れた。
・支柱と底部分の接続を強化できた。

改善点
・強度が足りず支柱が折れてしまったため、密度を上げ、構造の見直しが必要
・ペットボトルのキャップのオープナーは直径を大きくしたが、大きくなりすぎてキャップがはまらないようになってしまったため、もう一度サイズを調整する必要がある。


作成後の活動満足度


今後の展望

・オープナー(プルタブ・内蓋)を開けるさいに負荷がかかりやすいため、その動作を行うときにどこを持って動作を行うと良いかを検討
・耐久性を向上するために出力するさいの向き

改善が必要な点

・作品の強度…素材や支柱内の密度など要検討