ニードノウアとニードについて


ニードノウアについて(苦手なこと・得意なこと・趣味や暮らしなど)

〇一般情報
・フルタイムの事務職で仕事中は座りっぱなしでいることが多い
・旅行にはあまり行かず、日常生活は座っていることが多い
・利き手は右手である
・青系統の色が好み
〇苦手なこと
・腕を肩より上にあげることが困難
・立位は可能だが支持物が必要
・歩く際は伝い歩き
・握力やピンチ力はやや弱く、手を伸ばしての作業には労力を要する
〇趣味や暮らし
・夫と二人暮らし

ニードについて(どこでいつ誰とどんな頻度で?ニードノウアにとっての価値は?)

〇ニード
両手が空いた状態でドライヤーを使って髪を乾かす
(現在:シャワーチェアか洗面台に肘をついて実施)
〇いつ(頻度)
お風呂上りに、毎日
〇価値
・今よりも楽で簡単に行いたい
〇守るべき要件
・片付けができるように
・動線は変えないように
(コンセントを差す→入浴→シャワーチェアに座ってドライヤーをかけるという工程で実施したいという要望がある)

   
   

作成前の活動満足度

満足度を10段階で評価したところ2であったため、現在の活動に満足していないことが分かった。

解決策と道具の要件


要件について

・片付けができるように
→家庭内でのルール
・動線を変えない
→行程を増やさないでほしいという要望
・洗面台の下の棚は左側上部の引き出しのみ
→家庭内でのルール
・今までよりも楽で簡単に行えるように

解決策

〇設置場所について
案1、洗面台正面の鏡の裏
案2、洗面台の下にある棚の左側の引き出し
案3、洗面台側方にあるラックの天板
案4、蛇口の上

参考事例とアイデア


参考事例

アーム型やポールに設置するタイプのドライヤースタンドが既存の製品としてあることが分かった。
→本人が高いところにドライヤーを設置することが困難である
→常時設置型だと、片付けるという本人の要望を満たすことができない

チームメンバーのアイデア

案1、ドライヤーを片付ける箱と使用時に使う台を一体化することで、収納を簡単にしつつ、ドライヤーの高さを確保する
案2、洗面台の下の棚にフレキシブルなアームを設置し、その上にドライヤーを設置することで、ドライヤーの高さを確保する
→片付けに難あり
案3、洗面台のシンク内に設置する台を置くことで安定性を確保する
→片付けとドライヤーの高さに難あり


制作の方向性について


なぜそのアイデアを試すのか

ドライヤーを片付ける箱と使用時に使う台を一体化することで、収納を簡単にしつつ、ドライヤーの高さを確保できる点と、台の脚を調節することで、様々なラックに適応可能であることで、案1が最もニードノウアのニードに沿っていると考えたため。

プロトタイピング


第1回目試作

〇自助具の説明
ドライヤーが入る箱を作成し、吹出口と吸込口を円でくり抜き、コンセントがつながる持ち手ははみ出すように設計した。

〇制作時間
4時間

〇設置場所
ラックの天板に設置する


第1回目試作の結果

〇懸念点
・箱にドライヤーを設置することで熱をため込む可能性がある
・箱のサイズが収納スペースに収まらない可能性がある
・ラックの上に設置だと、高さが十分に確保されない可能性がある

〇改善方法
案1、箱型から傾斜台のような形に変更し、ドライヤーを斜めに設置する
案2、台の高さを上げて、台上部にドライヤーを置く

結果


今回の最終制作物

〇自助具の説明
第1回目試作よりも高さを出しながら、台と一体化した状態でラックに収納できるように設計した。

〇設置場所
ラックの天板に設置するドライヤー1 ドライヤー2 ドライヤー3 最終版

〇工夫点
・ラックの大きさに合わせて台の大きさを調節したこと
・台上面をドライヤーの形に合わせてかたどったデザイン
・持ちやすいように持ち手部分をくりぬいたところ
・本人からの要望で黄色に変更したところ
・ドライヤーの持ち手の部分にベルクロをつけることで、ドライヤーの安定性を高めたところ
・ドライヤーのヘッドの支持部に突起をつけて、熱を伝わりにくくしたところ

作成後の活動満足度

作成前の満足度が2/10点であったのに対し、第1回目試作の使用時の満足度は8/10点であった。
よかった点として、
・1つの動作で収納と設置ができるところ
・両手が空いた状態で髪を乾かすことができるところ
・高さが理想の位置であったところ
しかし、角度が調整ができなかったところで改善点として挙がった。

今後の展望

〇現在の状況
出力の事情で現在、完成品をお見せすることはできません。(14時40分時点)
  ⇒17時完成予定

〇評価する項目
最終制作物を実際に使っていただいて評価する

1、安全性
2、高さ・台の傾き
3、準備・片付け
4、使いやすさ
5、動線
6、満足度