For whom:対象者
手に力が入りにくい障がい子供、握力が弱い子ども
Why:なぜ作ろうと思ったのか
手に力を入れにくい子どもでも安心して使える道具があればいいと思い、このペンホルダーを作りました。重いと使いづらいため、軽い形にして楽しく使えるように可愛いデザインを取り入れました。また、3Dプリンターを使うことでプラスチックの重さや助具の持ちやすさを調整でき、子どもに合わせた使いやすいモデルにすることができました。
How:どのように作成したか
試行錯誤のプロセスと作成ファイル
デザインとモデリング:
まず基本の形を作り、さまざまな持ち方を試しました。最初は指を3本分入れるスペースを設けましたが実際に使ってみると4本の指が入る方が子どもがよりしっかりと助具を握ることができ、安全性が高まると感じました。さらに、ネジの大きさや曲がりやすさの調整が難しくて何度も変更を繰り返しましたが、最終的には頭の大きいネジの方が使いやすいことに気づきました。
最初のモデルのstl:
first version
プリント:
最終モデルが完成した後、3Dプリント用にCuraでスライス処理を行いました。ねじ穴の部分のみサポート材が必要でした。その後スライスデータを3Dプリンターで印刷しました。一時間ぐらいかかりました。
最終モデルのstl:
second version
ネジ
最初に六角ボルト M6×20 を作ってみたのですが頭の六角の角が小さくて回すと指が痛くなりました。
ネジバージョン1
そのため、もう一度やり直すと長さはそのままにして、頭の角を大きく丸く加工しました。こういう方法によって、回すときに指が痛くならず、特に子どもでも安全に扱えるようになっています
ネジの最終形:
ネジバージョン2
撮影
仕上がりが良好だったため助具の撮影をしました。
Outcome:対象者の何がどのように変化する道具なのか
このペンホルダーは、手に力が入りにくい子どもでも片手で安定してペンを握り、文字や絵を描くことができる道具である。
書くという行為は学習や表現の基本で、授業や遊びの中でも多くの場面で求められる。
この道具を使うことで、握力が弱くても自分の力で描くことに参加できて学びや創作の幅が広がると考えられます。