卵を3Dスキャンする
卵の形状に合わせてモデリングを行うために本物の卵を3Dスキャンした。 データの位置合わせがスムーズになるように、スキャン対象の卵に顔を描いている。大まかなサイズや、試作品のテストのために3Dプリントもしてみた。
使用機器・ソフト:
NextEngine(レーザーシート式3Dスキャナ)
外側パーツを作る
まず、外側のパーツをモデリングした。 パターンを1つ作成しては、円形パターンで配置、結合という手順で作った。
使用ソフト:
Fusion360
ツメの作成
上側のパーツにツメ、下側のパーツに溝を作って、パチッと留められるようにした。
内側パーツの作成
卵を支える内側のパーツ(さきほどのパーツの中に入る)を作った。 スキャンした卵に沿わせて、トゲの長さを考慮に入れてスケッチをした。 卵殻に直角にあたるようにトゲを配置した。
形状の理由
【トゲトゲ形状】卵殻に圧子を用いて荷重をかけるとき、先端が球状の圧子よりも円錐型圧子の方が貫通エネルギが必要(1997,尾田)、という研究結果をもとに考えた。微小な初期亀裂が入っても全体の破壊は食い止める・・・はず。
(参考文献:「卵殻の構造・組織の力学的評価」
http://ci.nii.ac.jp/naid/110002374040
)
【円弧形状】…卵が支えているパーツを押すと(赤矢印)、卵に沿うようにパーツがしなり(黄色矢印)、トゲが卵に上手に当たるようになっている。
3Dプリント
上側のカップ、下側のカップ、卵を支えるパーツ(上下2種類,5本ずつ)を それぞれ3Dプリントしました。 すべてのパーツのサポートを丁寧に取り除きました。
使用機器:
AFINIA H800(FDM方式3Dプリンタ)
組み立て
内側のパーツを外側のパーツにはめて組み立てて完成です!
落下実験
様々なシチュエーションを考えて、落下実験を行った。 結果はなんと・・・12cm 残念。