全般的な注意点

MagicFlute製作上の全般的な注意点について記載します。

ネジ止めについて

MagicFluteの製作では、ネジは四角ナットにねじ込むことで固定します。
STLデータで製造した3Dプリントの各部品には、ネジを締める先に四角ナットを挿入する穴があります。この穴に四角ナットを最初に入れて(落ちないようにテープなどで留めておくと便利です)、その後でネジを締めます。

ケーブルの長さについて

各電子部品同士はケーブルをハンダ付けして接続しますが、MagicFluteの筐体内部は狭い空間であり、あまりケーブル類が長いと最後の全体組み立て時にケーブルが邪魔になります。
出来る限り、ケーブルが最短の距離になるように、ケーブルをハンダ付けする前に完成イメージを想定して長さをカットしてください。

電子部品を揃えよう

MagicFlute Proto12に必要な部品を揃えます。
一部専用PCBが必要になります。以下に発注する場合のURLを記しておきます。Proto12と書いてある専用のサブ基板を作ってもらいます。

専用サブ基板発注
LED基板発注
気圧センサ用基板

TouchMIDIを購入

スイッチサイエンスで販売しているTouchMIDIを購入します。ただ、MagicFluteで使う場合、ファームの書き換えが必要です。

TouchMIDI販売ページ

気圧センサーモジュールの入手

気圧センサーはLPS25Hのモジュールを入手します。

http://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-08338/

加速度センサーモジュールの入手

3軸加速度センサーADXL345のモジュールを入手します。

http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-06724/

I2C電圧レベル変換モジュールを入手

USBからの電源供給は5Vで、I2Cで繋がる各センサモジュールが3.3V動作なのでI2Cバスの電圧変換モジュールを使用します。

http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-05452/

また、5Vを3.3Vに変換する三端子レギュレータを入手します。

http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-09119/

部品入手が大変な方は連絡ください!

上記の電子基板を発注すると、最低3枚から買わねばならず、また到着まで20日近くかかります。その他の部品も一つ単位だと送料がバカになりません。
奇楽堂の以下のメールアドレスにご連絡いただければ、必要な部品を「奇楽堂MF Proto12オリジナル部品セット」として頒布いたします。お気軽にお問い合わせください。(2016/8/8現在、価格は6500円としています)
kigakudoh@gmail.com

奇楽堂MF Proto12オリジナル部品セット

内容物
・ネジ(皿ネジ8本、丸ネジ4本)、四角ナット(12個)
・L型ピンソケット(6穴)、ピンヘッダ(4ピン)
・抵抗(120Ω、75Ω×2)
・気圧センサ(LPS-25H)
・加速度センサ(ADXL345)
・TouchMIDI(MagicFlute用ファーム書き込み済み)
・I2C電圧変換モジュール
・三端子レギュレータ
・フルカラーLED、LEDキャップ
・ケーブル
・銅箔テープ
・専用PCB(LED用、気圧センサ用、サブ基板)
・USB-miniBケーブル

3Dプリントによる筐体を入手しよう

発注、およびデータはDMM.makeに置いてあります。
以下の三つをご覧ください。

内部部品
AP-Holder は気圧センサを取り付ける部品。
Bone は、胴体内で電子回路を保持する部品。

LED-Cover

パイプ、吹き口

自力で3Dプリントしても良いです!

ただし、上記リンク先で入手できるSTLデータは、安価な3Dプリンタでも問題なく出力できるようなデータにはなっていません。
どの方向で積層しても下側を向いてしまう面があり、その面から樹脂がたれてしまい、適切な形でプリントできない可能性がありますのでご注意ください。

AP-Holderを作ろう

センサ用基板とセンサを合体し、AP-Holderに気圧センサーを取り付けます。

気圧センサ用基板のハンダ付け

気圧センサ(LPS25H)、それに付属するピンヘッダ、気圧センサ用基板を用意します。
まず、気圧センサ用基板にケーブルをハンダ付け(真ん中のg,c,d,vと書かれている4つの穴にケーブルをハンダ付け)し、そのあと、ピンヘッダをハンダ付けします。

気圧センサ用基板と気圧センサを合体

気圧センサ用基板と気圧センサをハンダ付けします。向きを間違えないように気をつけて下さい。ケーブル側に飛び出たピンヘッダをニッパで切り取ります。

AP-Holderに気圧センサを取り付け

気圧センサ用基板のケーブルを、AP-Holderの真ん中の小さな穴に通します。
そのままその穴にケーブルを通していくと、先ほどハンダ付けで製作した気圧センサ用基板がAP-Holderのくぼみにスポッと収まることが分かると思います。
ケーブルを穴に通したら、4本のケーブルの先にピンヘッダをハンダ付けします。

気圧センサ用基板を接着

防水用の接着剤で気圧センサ基板とAP-Holderを接着します。きっちり塗れば、息がもれなくなります。

サブ基板を作ろう

MagicFlute専用PCBのサブ基板に以下の部品をハンダ付けします。
1. I2C電圧変換モジュール
2. 三端子レギュレータ(3本足のトランジスタみたいな部品)
3. 加速度センサ
4. L型ピンソケット

L型ピンソケット

写真のように両側の端子を切ってからP6にハンダ付けします。
要するに6ピンのソケットを使いますが、実際にコネクタとして接続されるのは、真ん中の4ピンだけです。

各部品のハンダ付け

まず、加速度センサ、I2C電圧変換モジュールに付属しているピンヘッダとL型ピンソケットをハンダ付け。
それから、加速度センサ(赤い基板)とI2C電圧変換モジュールをピンヘッダに刺して、ハンダ付けします。
最後に基板裏にはみ出したピンヘッダをニッパで切り取ります。

Boneに電子部品を取り付けよう

3Dプリントした内部部品のBoneに銅箔テープによる電極、TouchMIDI、専用サブ基板を取り付けます。
全体の配線図は添付した画像の通りになります。

タッチセンサ用の銅箔テープを貼ろう

3Dプリントした内部部品Boneのタッチ部分に10mm×13mmくらいに切った銅箔テープを貼ります。余った銅箔テープは側面に折り曲げます。その側面の銅箔にケーブルをハンダ付けします。
Boneの先端まで銅箔テープを貼る方が吹き口側です。ハンダ付けするケーブルの長さですが、後でTouchMIDIのどの端子にハンダ付けするか考えてから、最適な長さにしてください。

TouchMIDIの取り付け

TouchMIDIをBoneにネジで取り付け、銅箔テープにハンダ付けしたケーブルをTouchMIDIにハンダ付けします。
LED側のタッチセンサを1番、順に2,3,4,5,6とすると、1番のケーブルをTouchMIDIのPad1にハンダ付けします。同様に、2番をPad2に、3番をPad3に・・・順々に取り付け、6本のケーブルをハンダ付けします。

専用サブ基板の取り付け

Boneの吹き口側にMagicFlute Proto12用の専用サブ基板をネジで取り付けます。
また、TouchMIDIとサブ基板の間をケーブルでハンダづけします。

LED基板の作成と取り付け

LED基板にフルカラーLEDと、抵抗をハンダ付けします。
LEDは取り付ける位置を間違えないように!
抵抗は100のところに120Ω、10のところに75Ωをつけます。(基板を作った頃と抵抗値を変えました)

LED基板をTouchMIDIに配線図の通りケーブルで繋げます。ケーブルは5cmほど距離があれば良いでしょう。
最後にLEDに光拡散カバーを被せます。

全体を組み立てよう

電子部品を取り付けたBoneを筐体本体のパイプにねじ止めし、AP-Holderのピンヘッダをピンソケットに接続します。
AP-Holderをパイプと吹き口にねじ止めします。
最後にLEDを固定して、LED-Coverをねじ止めして完成です。

パイプとBoneをねじ止めする

写真のようにパイプの筒の中に電子基板が装着されたBoneを入れていきます。
ネジの位置を合わせて、ネジでBoneを固定します。

AP-HolderのコネクタをBoneに接続

Boneの端に付いているL型ピンソケットに、AP-Holderのピンヘッダを差し込みます。ピンソケットはかなり奥まっているので、ピンセットなどを使ってうまく差し込んでください。
向きを間違えないように!

パイプ、吹き口、AP-Holderをネジ締め

まずパイプにAP-Holderを差し込み、ネジしめして固定します。
次に、吹き口にAP-Holderの残りの部分を差し込み、ネジ締めします。
これで、AP-Holderはパイプと吹き口により隠されます。

LED-Coverをネジ締めして完成!

まず、USB-miniBケーブルをTouchMIDIのminiB端子に差し込みます。
その後、LED基板を粘着テープなどで適当に固定し、最後にLED-Coverをねじ止めします。
これで完成です。