目 的
振れ取り台は自転車修理や調整に不可欠だけど高価で手が出ない。それなら身近な材料で作ってしまえ、作るならこれまで見たことのない木製の物を作ってしまおうというのが最大の目的です。作るからには本格的に使えることも重要な目標です。 写真は市販の金属製振れ取り台(wikipediaより転写)
設 計
設計といってもA3版方眼紙に絵を書いて道具として最低限必要な機能や動きが出来るか鉛筆なめなめ図面?を作ります。いつもながらいい加減ですいません。
腕木製作
車輪を取り付ける腕木を端材から切り出します。設計図でこれらの寸法が記されていないのは、廃棄されていた半端な木材だけで作ることにしたため、試行錯誤して何とか切り出さざるを得なかったからです。つまり、材料の寸法に合わせて振れ取り台の寸法を決めました。おかげで端材の端材は木屑のみ。
台座板の製作
捨てられていた板に調度良い大きさの物があったのでそのままコーナーをカッターで丸く削り、ヤスリがけして台座板を作りました。
仮組み状況
台座板に腕木やその他の構造部品を仮組みしてみた写真がこれです。一部テープで貼り付けて固定しています。つくづく手抜きです。
車輪取り付け用ネジ類、ノブ類の製作
木製道具と言ってたのに心苦しいのですが、金属を使っています。ホイール(車輪)を正確に固定する関係上どうしてもネジが必要でした。お許しください。 ホームセンターから買ってきたナットやネジ切鉄棒を適当に切断して使いました。 木との結合は全てエポキシ接着剤を使いガッチリ取付けました。
木製ノブの製作
振れ取り台に使用できるノブはホームセンターに行けば売っているのですが、プラスチック製か金属製です。ここは何が何でも木製しかありません。売ってないなら木で作ろうということで、端材を丸くレーザーカットし、エポキシ接着剤でネジやナットを取り付けオリジナル・ノブを急造しました。
塗 装
全ての部品が出来たので組み立てる前にクリヤウレタンで塗装しました。 末永く使えるよう5回塗り重ねました。やはりクリヤ仕上げは木目が際立ち美しいです。
組み立て
全ての部品をネジで組み立てていきます。 ホイール(車輪)の振れ量を見る板は、柔らかくしなり、丈夫なポリアセタール樹脂(デルリン)にしました。これはFabLabつくばのSUSUさんから分けていただいたものです。 ここだけは精度が必要なのでレーザーカッターでまじめに切り出しています。
拡大詳細1
ホイール(車輪)取り付け部のノブ付近
拡大詳細2
振れ検出板取り付けアーム根元。 ここが傾いて様々な直径のホイールにあわせて振れ検出部を移動できるようにしています。
拡大詳細3
ここに突き出ているねじの先端とデルリンの板に回転するホイールの外周が近づいたり離れたりする様子を見てスポークのテンションを調整していきます。
完成(収納状況)
使わないときはアームをホイール(車輪)取り付け用腕木に沿うように折りたためます。
おまけに(センターゲージも製作)
使用例で出てきますが、ありあわせの木材とネジ、アクリルでセンターゲージをでっち上げました。この道具は振れ取り台とペアで使います。ホイール(車輪)組み立てにはなくてはならない道具です。