きっかけ

今回のFujimock参加で、木を伐採するのも、生の木の乾燥を観るのも人生初の機会。
なにを作ろうか結局最後まで迷いまくったが、DAY2で木を薄く輪切りにしている光景を見て、なんとなく「ポテトチップスみたい」と思ったのがきっかけ。
富士山セッションでは、直径5~7cm、薄さ2mm~1cmほどの輪切りを大量にもらって帰る。その他も何本か木をもらう。

乾燥を待つ

切った木は水分を多く含んでいるので、数ヶ月は乾燥期間らしい。
新聞などにくるんでおくと水分を吸収してくれるため、乾燥中の木の変形がある程度防げるとのことで、新聞にくるんで乾燥させる。ポテトチップス独特の、反り返るような変形がほしかったのでそのまま乾燥させるか迷ったが、小さく薄い木材が「気づいたら割れてた」なんてことになったら目も当てられないのでここは言われるがままに乾かす。

乾燥した

なんやかんやで放置状態に入ってしまい、3月に入るまでなにもせず...スケジュール管理能力のなさと、意思の弱さにより、時間に追われての制作が始まる。
結局5ヶ月間乾燥させた。
ポテトチップス独特の変形が生まれてたらいいなと思いながら新聞紙を開くと、乾燥による変形なし。持って帰ったすべての木が縮み以外の変形なし。自分で防護策をうっておきながら、ちょっとは変形しててもよかったのに..と感じてしまった。
 新聞紙すごい。

プロセス

乾燥後の変形がなかったので、ポテトチップスらしさをどうやって出すかの検討。薄い輪切りの木だけでも見えなくはないが、ちょっと平たすぎる。
必要な要素としては
①反り返ったような形
②「揚げた感」
③おいしそうな見た目
①②が難しくても、③があればよい。おいしそうな感じに仕上がればよいのだ。と考えていたところ、ゆうかさん、今西さん、参加者の皆さんから「揚げてみれば」という提案。挑戦的なというか、なかなかファンシーな行為だが、やってみようということに。

木を曲げる

大学の先生に木を変形させる手段で、「曲げ木」を教えてもらった。
大きいものは時間がかかるが、小さいものであれば電子レンジを使ってできるらしい。これならポテトチップスぽい変形ができるかもしれない。
水に浸けてしばらくした木をサランラップで包んで、電子レンジへ。概ね10秒くらいで出す。
...と、たしかに柔らかくなっている。熱しすぎても薄いものは割れるので、どうやら秒単位で良いらしい。
手で、輪切りの中心部から少しずつ曲げようとするが、小さいからか割れてしまった。厚いものは逆に、小さすぎて曲がる余裕がない。結局、割りまくったのだが、少しだけ変形できたものが何個かあった。1個はかなりいい感じ。

割れた


曲がる!


木を揚げる

180度の油で揚げる。意外と料理な感じに。。
食材と同じように、だんだんきつね色になってくる。
なんとなく物足りないので200度に。香ばしいヒノキの香りがキッチンに漂う。
親に変な目で見られる。
薄い輪切りは、油で揚げると意外と曲がることに気づいた。
おいしそうには...なったかな...と

投入

木も、まさか揚げられるとは思わなかっただろう

ヒノキの香りがキッチンに充満する

ブリの煮付けっぽい

完成?

曲げ木よりも揚げた方が思い通りになったことは想定外だったが、なんとなくポテトチップスぽい感じになってきた...のか?

パッケージ

イラレでパッケージを印刷。やっつけ感がすごい。手直しします。
ウッドクリスプを入れておくと油が滲み出るので二重構造が必要。