卵のモデリング

 まずは卵の形状からです。
 3Dスキャンすることも考えましたがそれでは卵をモデリングするのに数時間かかってしまいます。また、卵はどれも同じ形状でないため3Dスキャンのメリットを発揮しづらいとも考えました。
 そこで卵の正面からの写真を使用。その輪郭からスケッチを描きお越しモデリングを行いました。たった30分ほどで卵形状の完成です。

ケースのモデリング

 試作第一段階です。
 卵のモデルを元に、どのような形状にすればナイロン12のバネ性を発揮できるか、またどのようにすれば良いデザインになるか、使い勝手がよくなるか、などを考えながら複数個モデリングを行いました。

解析

 解析ソフトを使用し、バネが変形しエネルギーを吸収できているか確認を行います。また、ケース内側にどれぐらい衝撃が伝わっているかの確認も行います。
 一枚目の画像では、バネの硬さが均等かどうかを確認しています。青い部分と水色の部分があり、バネの硬さが均等ではないことがわかります。
 二枚目の画像では、内側にどれだけ衝撃が伝わっているかがわかります。緑の部分に特に衝撃が伝わっているのがわかります。

リモデリング~解析

 解析結果を踏まえ、リモデリングを行い、再び解析を行います。今回はバネ部分とケース内部の肉厚を調節しました。
 先ほどの解析と比べ、バネの硬さが均一になり、内側にかかる衝撃が低くなったことがわかります。

 このように、モデリング→解析→モデリング→解析、、、を様々なモデルで行います。

3Dデータ完成→造形

 第3章の解析結果を踏まえ、最も結果の良かったモデルを採用しました。

造形

 完成した3Dデータを、粉末焼結積層方式(素材:ナイロン12)の3Dプリンターで造形します。

完成

 造形後、粉末を除去すればエッグパッケージの完成です。

 程よい硬さのバネに仕上がりました。
 組み付けも問題なくできます。

落下テスト

 いよいよ待望の落下試験です。

 1mは楽々クリア、少しずつ高さを上げていき1.3mにチャレンジです。

しかし、、、

 ここまでは順調。

 しかし、1.4mで卵は割れてしまいました。