アイデア出し

摩擦によって衝撃を吸収する卵形の構造を考案。

→ケースの形はせっかくなので卵に近い形に。卵を入れるもの(A)と先に地面に着くもの(B)に分けることで卵にかかる衝撃を減らしている。BについたフックがAの下の凹みに引っかかったまま落下し、着地の衝撃で外れたフックが今度は上の凹みに引っかかって止まるように考えた。正しい方向で落ちるように、上部に羽を取り付けた。

モデリング

まず卵を採寸、モデリングし、それに合わせてケースをモデリングした。

部品A-1

卵が入る部品Aの外側。
Bが引っかかる凹みが付いている。

部品A-2

A-1の内側に付き、卵に直接触れる部分。
軽くするため穴を開けた。

部品B

地面からの衝撃を吸収する。

部品C・D

Aの蓋になる。円柱部分はE(羽)の軸。

部品E

ケースを正しい向きで落とすための羽。Dに取り付ける。
着地後横に倒れることを防ぐ役割もある。

3Dプリント

部品をそれぞれ出力。
すべて出力するのに4日かかった。

1.部品E

1日目。

2.部品B

2日目。
ペットボトルの凹みにちょうどはまった。

3.部品A

3日目は三つの部品を出力できた。

4.部品C


5.部品D


6.部品A-2

4日目。出力終了!
卵がぴったり入った。

組み立て


部品A-1,2,B


部品A,B【空中形態】

地面に落ちる前の形。
少しゆるいかも…
Bを輪ゴムで止めるとうまくいきそう。

部品A,B【着地後形態】

予想では着地の衝撃でこうなる…はず。
なんだかオムライスみたいな色。

卵を入れる

ちゃんと入った…!

裏から見るとこんな感じ


部品C,D,Eで蓋をする

完成!

エッグドロップチャレンジ

実際に卵を入れて落としてみる!

【結果】
20cm…成功
30cm…成功
40cm…成功
50cm…成功
60cm…成功(上部にヒビが入るが中身は出ない)
70cm…失敗

60cm

卵の上部にヒビ。
落ちた時にパッケージのふたが外れ、外に出てしまったためについた傷と考えられる。
また、このとき部品Bが大きく破損してしまった。

動画(60cm)


70cm

卵が外に飛び出て割れた。
部品Bもバラバラに…
少し斜めに落ちてしまいきちんとはまらなかった。

動画(70cm)


【良かったこと】

・可愛らしいデザイン
単に卵を守るだけではなく、見た目にもこだわり丸みを帯びたデザインにした。卵を入れたくなるようなパッケージになったのではないかと思う。
・着地時に部品A,Bが重なる機構
空中形態でBが多少ゆるいという問題はあったが、輪ゴムで解決できた。また実験では思ったとおりに着地時にBが重なった。(まっすぐに落下した場合)

【改善点】

・パッケージの強度
AにBが重なる機構のために、Bを薄くモデリングしてしまったことで強度が落ちてしまい、すぐに破損してしまった。「まっすぐに落下」し「着地時に破損しない強度」があれば想像通りに機能し卵も割れなかったようにも思う。強度を上げつつきちんと稼働するようにを考えられたら良かった。
・部品同士の接続
AとD、AとBなどの接続が甘く、着地の衝撃で離れてしまったため、せっかくの機構が力を発揮できなかった。力の加わる方向を考えた接続方法、また3Dプリンタの誤差を考慮したサイズでモデリングできたらよかった。