構想

私たちの街、豊橋が誇るマスコットキャラクター「トヨッキー」をファブ施設の力を借りて現実世界に呼び出しました。今回は一からロボットを作るのではなく、もともと市販されているロボット、RAPIRO (http://www.rapiro.com/ja/)の全パーツを3Dプリンタなどのデジタル工作機械で再設計・作成し、トヨッキーの頭脳であるラズベリーパイ上にIoTデバイスとの連携機能を実装しました。

使用した材料&機材

  • 使用した材料
RAPIRO
Raspberry Pi 3 Model B
マイク
スピーカー
アンプ
usbオーディオ変換アダプタ
ピットインサート

  • 使用した機材
3Dプリンター(MakerBot Replicator Z18、MakerBot Replicator 2)
Autodesk  Fusion360
Adobe イラストレーター

設計


システム構成図

  1. RAPIROの外装をトヨッキーのものに変更する
  2. RAPIROの制御系統に対してラズベリーパイ、マイクやスピーカを追加する
  3. MRSHから音声認識の開始指示などを送れるようにする
  4. docomo APIを利用することにより音声認識、音声合成、雑談などを行えるようにする

全パーツ換装

最終的な目的であるトヨッキーとRAPIROはシルエットが大きく異なるため、すべてのパーツを再設計しています。
3Dプリンタでプリントするための再調整やビットインサートによる雌ネジ埋め込みなど工夫を凝らし、トヨッキーを実現しています。

作成

3Dプリンタではネジを切ることができません。
これでは組み立てにおいて大きなハンディキャップとなるため、その解決策としてビットインサートを採用しています。
これは、あらかじめ雌ネジの切ってある金属パーツを半田ごてで熱圧入するもので、熱可塑性樹脂を積層している3Dプリンタにぴったりの方法です。
また、モデルのプリント方向による寸法誤差なども逐一考慮し、我々ファブ施設スタッフのノウハウを落とし込んだ作品になっています。
また、ラボを訪れた方に内部を見ていただくため、一部パーツを透明アクリルで作っています。

組み立て

基本構造はベースとなったRAPIROを踏襲。
ただし全パーツ新規設計なので組み立て手順は多少異なります。
配線の取り回しやサーボの接続など難しい部分もありますが、ほかでもない自らが設計したものなのでなれればすぐに分解組立できます。
最後にRaspberryPi3を頭の中に入れ、組み立て完了!

実演

SONYのIoTデバイスであるMESHとRaspberryPi経由で無線通信し、MESHのボタンが押されたらスケッチにしたがって様々な動作を行います。

トヨッキーロボット

トヨッキーは実在する。