はじめに

縄文オープンソースプロジェクトおよび火焔土器の3Dデータはこちら。
http://jomon-supporters.jp/open-source/

なぜ穴を開けたか

光造形3Dプリンター(Form2)でコップ状のものを底部をプラットフォーム側にして出力する際は、底に穴を開けておかないと「カップを検出」とエラーが出る。逆さにすればいいのだが、内部にたくさんサポート材が付くので、今回は穴を開けることにした。
詳細はこちら
https://support.formlabs.com/s/article/Model-Orientation?language=ja#suction-cups

メッシュデータを3D CADで編集する方法

普段メッシュデータに対しCAD的な編集する場合は、以下の方法でソリッドボディ化して作業をおこなっている。
Fusion360で...
①「挿入」→「メッシュを挿入」
②「作成」→「基準フィーチャを作成」→オブジェクトを選択
③「修正」→「メッシュ」→「メッシュからBRep」

今回のデータにおける問題

公開されている元データはポリゴン数(三角メッシュ数)が約83万個あり、私のPC(CPU:core i7 8750H 2.20GHz ,メモリ:16GB, GPU:1070ti,)では、上記③の変換作業を行うことができなかった。

Meshmixerでポリゴン数を削減したらいけるが、せっかくのデータがガビガビになるので別の方法を探した。

今回やった方法

Meshmixerで土器の底をカットし、底部だけFusion360にインポート。ポリゴン数が大幅に減ったことで無事BRep変換できたので、穴を開けてSTL化。再度Meshmixerにインポートし、先ほどカットした上部のデータと結合した。

底面のみ「BRep化」→「再メッシュ化」という工程を経ているので、厳密には少し状態が異なっているかもしれませんが、3Dプリントする上では問題ないかと思います。

火焔土器の底に穴を開ける方法

<Meshmixer>
①[Plane Cut]で底面を分割(ボディは両方残す/keep both)
②底面だけ[Export]し、Fusion360に挿入

<Fusion360>
③底面のメッシュデータを挿入
④上述の方法でソリッドボディ化
⑤押し出しで穴を開けて、stlでエクスポート

<Meshmixer>
⑥穴の開いたデータをインポート
⑦[Transform]で上部のデータとピッタリ位置合わせする(目で判断した)
⑧両データを選択し、[Boolian Union]で結合する
⑨stlで[Export]

備考

今回は小さなものを作りたかったため、実際は[Plane Cut]の前に[Transform]でサイズを縮小した上でデータを作成し(Z=30mm)、公開用に再度拡大を行いました。穴を開けるだけなら関係ないと思うので省略しました。

底に穴の開いた火焔土器の3Dデータ

以下のリンク先に作成したデータを置いているので、光造形で出力する場合や、火焔土器型の植木鉢を作成する際にご利用ください。
※Form2にインポートする際、データの修復を要求されるかもしれません。

ダウンロードはこちら

以下のリンクからダウンロードしてください。
穴あき火焔土器

右上の方にダウンロードするためのコマンドがあると思います。40MB程度あります。