私の手について

3年半前に電動スライド丸鋸で左手の中指と人差し指を飛ばしました。親指は指先が少し削れた状態です。
それ以降、自分ではほぼ動かせなくなり、常時の鈍痛と触れた時の激痛があります。

ギターの練習

手を怪我するまでは右利き用ギターを弾いていました。
怪我をしてからは弦を抑える手を右手、ピックを持つ手を左手(怪我をした手)で練習しています。
しかし、ピックは薄いので弾いてる途中に飛んでいくことや手が痛くなって練習になりませんでした。

身の回りのもので試してみた

ピックに代わるものがないか、周囲のもので試してみました。

マーカーペン

持ちやすいが、弾きにくい。
特に下から上に弾くとき金属の嫌な音が鳴る。

球体のキーキャップ

持ちにくい。持っているだけで指が痛い。
弾くにしても指ごと削られてしまう。

そのへんに落ちてた何か分からないもの

すごく持ちやすく弾きやすい。サイズ感も軽さ丁度いい。
フィレットが片側にしかついていないため下から上の演奏には不向きなのが少し気になる。
暫定一位です。

チャッカマン

先が細いのはいいが、長すぎて意外と細かな演奏に不向き。
持ちやすいのはいい。
金属の嫌な音で不快な演奏になってしまう。

六角レンチ

細めの六角レンチ。
banbooのメンテナンスに使っている。
角度ついてても回しやすくなってるのがよい。
唯一の金属素材なので弦と金属同士、期待していたが圧倒的に音が悪い。
演奏には不向き。

作る

試した結果落ちてたよくわからない透明のアレを参考に作ることにしました。

試作1 試用を踏まえて

とりあえず持ちやすいサイズを踏まえて印刷してみました。
これだけでも普通のピックよりも持ちやすく弾きやすいです。
ですがなんとなく軽さと厚み、に違和感がありストロークに問題があります。

試作2 厚みと下ストロークの調節

試作1よりも厚みを出し、先の薄くしている部分を両側に設けた。
これにより下から上のストロークが弾きやすくなった。
先を細くすることでさらに弾きやすくなりそう。

試作3 軽いストロークの実現

先を細く削ってみました。
これでかなり軽くストロークができるようになりました!
さらに全体の重さを調節するために穴を開けました。
すると親指の位置が固定されて握る力が少なく済むことに気づけました。
方向性はこれで決まったのでここから見た目や細かなディティールを調節していきます!

試作4 完成なのでは!?

一気にデータを作り変えて、かっこいい見た目の実現と試作で得た操作性を維持。
使ってみると本当に弾きやすい!
完成だあぁぁぁぁ!!!と思いましたが、もうひと工夫思いつきました。

完成!

穴のサイズを調節してペグを回せるようにしました。
手が不自由でも細かい調節できるようになりました。
ということで完成!!
ギターピック

演奏

実際に演奏した様子です。
ピックが飛んでいくこともなく、親指で押し付ける必要もなく持てています。
先を両側から細くしているので引っかからずに弾けています。

これから

今回作ったピックは積層痕があるので光造形の3Dプリンターがあればもっと弾きやすいものが作れると思います。
さらに形はかっこよくするために左右対称にしましたが弾く部分は内側だけなので反対側に機能を持たせてもっと便利になる可能性も見えてきました。
これからも左手でギターを弾く練習続けて、周辺の道具を作りまくりたいです。