私の手について
3年半前に電動スライド丸鋸で左手の中指と人差し指を飛ばしました。親指は指先が少し削れた状態です。
それ以降、自分ではほぼ動かせなくなり、常時の鈍痛と触れた時の激痛があります。
川あそび
3Dプリンターなどのデジタルファブリケーションを教えて頂いた先生の紹介で子どもキャンプのボランティアスタッフをすることになりました。
子どもの命を預かる一員として、少しでも役に立ちたいので手の怪我をサポートできるようなグッズを制作し、試行錯誤しています。
カヌー
川遊びの中でも、私は特にカヌーが苦手です。
左手の握力がほぼないのでパドルをうまく握れず、左右で力の差もあるのでまっすぐ進みません。
川の水で冷たくなるとより痛く、より動きにくくなるのも欠点です。
これだと子ども達と一緒に遊んだり、おぼれている子供を瞬時に助けに行くこともできません。
そこで、パドルを固定する自助具を作ろうと考えました。
既存の道具で検証
1.筋トレ道具 リストラップ
握力を使わずにダンベルを持ち上げられる道具です。
安定はするが前後方向の力に弱く、握りこまないと使えない。
すぐに外せるのは沈没した時に安心でした。
2.マジックテープバンド(太く短い)
マジックテープで抑えているので安定しました。
巻くのに時間がかかるのと一つの方向からしか抑えられないことが気になりました。
怪我した指ごと巻かれているので外した時に激痛が走ります。
3.マジックテープバンド メッシュ(細く長い)
先ほどのバンドよりも細いので巻きやすい。
長い分様々な方向から固定できるのがよかったです。
ですがこれも外した時に指が痛い。
さらに長いのでつけ外しに時間がかかるのが問題点です。
4.パドルポギー
クリマプレン素材のパドルポギーです。
手を入れるだけで暖かいので冷たいことが理由の痛みは取れました。
ですが操作性は特に上がらなかったです。
案出しスケッチ
1.腕時計で固定
腕時計で固定する。
普段から身に着けているものを利用することで道具を減らすことができる。
このスケッチの止め方だと引く方向に弱いので一番支えてほしい方向と構造がかみ合っていない。
そもそも手が痩せてしまい腕時計がゆるいので固定ができない可能性もある。
2.ぐるぐるバンド
バンドをぐるっと一周巻く。
ゴムにすることで簡単に巻き付けられてつけ外し可能。
一周では固定できず既存の商品と同じように何周もまかなくてはいけなくなる可能性が高い。
3.手を差し込む
プラスチックですべてのパーツを作ることでより強く固定できる。
手が痛そう。
4.手を差し込む ベルト固定
3の一部をマジックテープなどの布モノにすることで痛みを軽減。
パドルとの取り付け構造はもう少し考えないといけないが操作性や痛みを考えてこの形に決定。
試作
検証とスケッチを元に試作品を作っていきます。
1.ベルト固定のスケッチそのまま
スケッチをそのままモデリングして印刷してみました。
はめ込みの方向を変えたいのと固定のベルトの角度も調節する必要がありそうです。
2.ベルトを取っ払う
5-4のスケッチからヒントを得てベルトを使わない仕様にしてみました。
ですが、これでカヌーを漕ぐには手が痛くなりそうです、
テニスラケットに巻くようなものを使うのも良さそうです。
親指から小指側に向けて締めつけがあった方がしっかりと固定されそうです。
3.大体完成!
2の不安点を改善できるようにプラスチックとベルトで別方向から二重に固定出来るようにしてみました。
これにより長時間のカヌーにも耐えられそうです。
完成!
ですが、他にも思いついた形を何パターンか試してみます。
4.ベルトだけで各方向から固定
マジックテープで留めるスポーツサンダルを参考にしてみました。
これで各方向から固定できるだけでなく、長時間漕いでいても痛くなりません。
3に比べると少し固定が弱い気がします。
5.手首から固定
ベルトを長くして手首ごと固定できるようにしました。
これにより上半身全体を使う、正しい漕ぎ方が自然と身につきます。
手の不自由な人以外にもカヌーの練習用にも使えるかもしれません。
完成!
試作で作った形のいい所を詰め込んだホルダーが完成しました!
実際に使ってみると最初の目標で掲げた左右の力の差をカバー出来ています。これでクルクル回らず真っ直ぐ進むことが出来ました。
カヌーの技術もまだまだ足りていないのでこれからも沢山練習します。