構想
ある日、いつものように大好きなヘビーメタルを聞いてヘドバン(頭を上下に激しく振ること)をしていました。
「俺のヘドバンに合わせて家具が動きだしたら面白いだろうなー......
そうだ!ヘドバンするスタンドライトをつくろう!」
ということで人のヘドバンに合わせて動くスタンドライトの製作に取り掛かりました。
デザインには
Fusion360
を利用しました。
かっこいいデザインができない...
リアルな動きのヘドバンを再現したかったため、人間の骸骨の形を元にデザインを練っていました。
かすかに人間っぽさを感じさせるスタンドライトを目指していたのですが、
しかし、いじくり回せば回すほど気持ち悪いデザインに...
そのままが一番!
デザインが得意でない自分には
やはり、骨格そのままの形が一番綺麗だ!
ということで土台だけつけてこのままライトにすることにしました。
モデリング
Fusion360でモデリングをおこなった。骸骨のデータは無料のものをダウンロードした。
骸骨3Dデータダウンロードサイト
骨の隙間を埋めこもうとするが...
そのままのデータだと骨と骨の間に隙間が空いているため、隙間を埋めなければなりません。
それぞれの隙間に合わせて目立たないようなものを作ってはめ込もうとしましたが、途方の暮れるような作業でした。
球体を隙間に大きさを合わせてはめ込むことも試しましたが、これも大変な作業ですし、
さらにかなり目立ちます。
骨をずらして隙間をなくす
骨の位置を互いにくっつくようにずらすことで作業時間を大幅に短縮させました!
こんな簡単なことにさえ気づくのにだいぶ時間がかかった...
頭を収納スペースに
頭は
Meshmixer
というソフトを使って中空にしてから、平面でカットしました。
うまくいかない背骨の機構
背骨を可動にさせるための機構を考えるのには相当苦労した。
40cmほどのスタンドライトをつくろうとすると背骨1つの大きさは1cm以下となり、
写真のような機構をつくっても耐久性にかけるし、正確にプリントできない...
TPUフィラメントの発見!
悩んでいたときに、
Pxmalion TPU 1.75mm
というゴムのようなしなやかに曲がるフィラメントがあることを知った。
これなら骸骨全体を1つなぎでプリントしても曲げることができる!
背骨を曲がりやすくする
ということで、背骨と背骨の間にある椎間板という部位を細長い形に変えて、背骨が曲がりやすいようにした。
駆動式股関節のはずが...
当初ボーニーは腰も曲がるように、股関節を設計していました。
が、あまりにも脆い構造だったためあっけなく壊れてしまいました。
締め切りまで押し迫っていたため、股関節は固定することに。
3Dプリント
下準備は整ったので、プリントしたい姿勢に形を整えて、
いざプリント!
今回は私がアルバイトをさせていただいているキャステム京都LiQビルさんの設備をお借りして制作しました。
プリンターは、s.ラボ社の
MOTHMACH 3DP222
をメインに利用し、頭の上部のみ
afiniaH400
を使いました。特にプリンターを使い分けた理由はありません。締め切りが迫っていたので...
ボディーの分け方
mothmash3DP222は20cm*20cm*20cmまでしかプリントできないので、ボディーを分割しました。
プリント時間なが!!
いつも通りの設定でプリントしようとしたら、プリント時間が25時間!?
締め切り10日前になってこのプリント時間はまずい!!
積層ピッチを0.15→0.35に変えてようやく10時間ほどに。
プリントががたがたに!
プリント品が途中でずれて断層ができてしまっている!
しばらく後に気づいたのですが、これはスライサーソフトの設定で
プリンターの大きさが実際よりも大きくしていたためだと思われる。
モーターがプリンターの壁に当たっても突き進もうとしたために座標系がずれてしまったのだと思われる。
結局、足腰はPLAをつかうことに。
TPUフィラメントの造形時間がとても遅かったため、締め切りに間にあわせるために足腰と土台には
PLA+ 1.75
を利用しました。
接着
今回、接着に成功した道具たちです。
他にも、ハケ洗浄用アセトンやアクリルサンデー、その他いくつかの接着剤を試しましたが、私のやり方が悪かったのかうまくいきませんでした。
PLA+フィラメントとTPUフィラメントは薬品に強すぎるのでしょうか?
プログラミング
今回はArduinoを利用して、ドップラーセンサーで読み取った人の接近離反の動きに合わせて、サーボモーターを動かしました。
サンプルスケッチをmemoに載せます。