履修選抜に向けたはじめての制作

3月、はじめてモデリングソフト「Fusion360」を使用して植木鉢製作にチャレンジしてみました。使用した3Dプリンターの調子も悪く、表面には謎のテクスチャが・・・。夏休みの間に行われる特別研究プロジェクトの合間に出力を開始し、翌日出力が完了し完成されたものを見た時の感動はものすごかったです。

Nodi3Dによってスケール変更!

次のステップでは、webソフト「Nodi3D」にてモデリングデータのスケール変更を行いました!Nodi3Dでは、自身が作成したSTLデータに対してパラメトリックな加工を施すことが可能です。私ははじめに作成した植木鉢にY軸方向への拡大を行い、長細い植木鉢を作成してみました!かわいい、、、!ちなみに出力はメディアセンターの3Dプリンタを使用して行い、綺麗な造形に感動しました!

「ジャイロイド」を用いて多孔質なデザインに!

続いて、スライサーソフトでの加工に入ります!3Dプリンターでは、基本的にモデリングソフト等(CAD)を用いて「STLデータ」を作成し、その後プリンター付属のスライサー(CAM)を通すことで3Dプリンターに指令を送る「G コード」というものに変更を行うことができます!その際、サポートの生成や出力速度のほか、表面テクスチャやインフィルの密度など出力物に対して変更を行う機能も付属しています。私はその機能のひとつである「Infill-pattern」の変更を行い、「ジャイロイド」を選択することで画像のような多孔質(ポーラス構造)な作品を作ることができました!

ファジースキンと「かたち」の提案

そして先ほど説明にもあったCAMソフトでも編集は続きます。表面テクスチャをより自然に馴染むデザインに変更したく、私は「FuzzySkin」を使用しました!普通の造形物とは異なり、表面に凹凸テクスチャーが追加されるのが特徴です。また、この「ボロノイ」形状を持った植木鉢は、街の中で増殖する「くものす」をモチーフにして制作したものになります!

「増殖」と「たまご」 最終成果に向けて

最終成果発表会が迫ってまいりました・・・。私のコンセプト、SAの皆さんの好評とともに「増殖」というものになりました。実家近くのなにもない一本道に立ち並ぶ、そして増えていくような植木鉢。私はそののようなものを想像して制作するようになりました。そして、この作品は増殖というキーワードから、「たまご」が連想され、受け皿を「巣」のようにデザインしてみました!

最終成果物①まちに並んだ「植木鉢」

そして最終成果発表会の当日を迎えました。私はコンセプトを「増殖」と設定し、前回の「たまご」のアップデートを試みました。写真は、植木鉢に内包されるものをすべて並べてみた様子です。私の作品では、①受け皿、②花をいれる空間、③たまふごをイメージした小粒の3つが含まれています。私はこれをまちに並べたかったんだ、、!と置いてみて気づきました。

最終成果②合体してひとつの「巣」になった。

先ほどのバラバラだった状態からひとつにまとめ、花を加えてみるとこのような植木鉢になります。小粒の入れものと、花を入れている部分が上手に噛み合うことで強度を出すことに成功しました。また近くで見ると、大量の「たまご」が寄せ集まっている様子がみることができます。途中で買ったクリスタルなフィラメントも良い味を聞かせており、まちの中に突如として出現した異様感を放っています!次回の目標はこれ自体をさまざまなかたちのバリエーションをもって路地に展開していくことでしょうかね!

最終成果発表会を終えて:ふりかえり

ようやく半学期間にわたる「デジタルファブリケーション」が幕を閉じました。もちろん反省も多いですが、これまでの中で最大規模のそして、みたこともないかたちを生み出せたことは自分のなかでものづくりにおける大きな自信になりました。受け皿の出力が終わって、実際に手に取った時は思わず「やった!」と声をあげてしまいました。また、自分に大きな飛躍があったとすれば、3Dプリンターを実際に購入した時からだと思います。日常がインスピレーションの源になり、生き生きとした毎日を送ることができています。ありがとう!デジタルファウリケーション2024!