コンテスト記載必要事項
For whom
力が弱い子供や、高齢者を対象とします。
Why
子供が気管支喘息のため、予防として吸入を行っています。
通常は親が操作を行うので問題ないのですが、お泊り保育で親が行けない場合は休まなくてはなりません。
このため、自分で吸入できるように道具の作成を行い、訓練をすることにしました。
Outcome
吸入を、補助なしで行うことができるようになります。
Ver.0
まずは、挟み込むだけのものを作成しました。
子供の力で噴霧できることが確認できました。
Ver.1
自助具の歪みや、薬の長さが異なる場合でも対応できるように、調節機構を付けました。
Ver.2
吸入器が外れやすく、外れると子供が元に戻せないため、ホルダを付けました。
薬の交換が煩雑ですが、2ヵ月ごとの交換であるため、子供が外せないことを優先しました。
Ver.3
誤噴霧防止のため、ロックを追加しました。
操作部分が増えてきたので、色分けをしました。
何回も操作すると指が痛くなったため、つまみの角を丸めました。
材料
・キャップボルト M5x12mm
・キャップボルト M3x12mm
・キャップボルト M3x20mm
・ナット または インサートナット(熱圧入, 外径5mm, 高さ4~5mm) M3
道具
・FFFの3Dプリンタ
・6角レンチ
・金づち
・M3タップ(なくてもよい)
・半田ごて等(インサートナット使用時)
Ver.3 作成手順(1)
レバーとMDIホルダをプリントします。
積層ピッチは、0.2mmにしてください。
サポートは、レバーのロック部分の穴のみ必要です。
(スクリーンショットの黄緑色の部分)
・
lever_1_v3.stl
・
lever_2_v3.stl
・
MDI_holder_v3.stl
インサートナット使用時は、lever_1_v3.stlの代わりに以下を使用してください。
・
lever_1_ins_nut_v3.stl
lever_1_v3.stlのナット穴について
サポートが不要になるように設計していますが、ブリッジにならない場合はサポートを付けたほうがよいです。
サポートがなくても、少し垂れますがプリントは可能だと思います。
イメージは、ブリッジとなっている場合の表示です。
ナットについて
lever_1_v3.stlの6角形の穴に、ナットを入れてください。
固い場合は、ボルトを使用すると楽に入ります。(写真)
接着剤(スーパーX)等で固定すると、薬の交換時にナットが外れにくくなるので、おすすめです。
インサートナットについて
lever_1_ins_nut_v3.stlの穴に、インサートナットを入れてください。
Ver.3 作成手順(2)
調整ネジと要ネジのキャップをプリントします。
積層ピッチは、0.2mmです。
サポートは不要です。
・
adjuster_v3.stl
・
pivot_v3.stl
adjuster_v3.stlにはキャップボルト M5x12mm、
pivot_v3.stlにはキャップボルト M3x20mmを圧入してください。
圧入について
圧入には、金づちを使用します。
硬くて重い物の上で叩くと、入りやすいです。
写真は木の上のため、よくない例です。
Ver.3 作成手順(3)
ロック機構をプリントします。
積層ピッチは、0.2mmにしてください。
サポートは、不要です。
ベッドの定着が悪い場合は、ブリムを付けてください。
(スクリーンショットの深緑色の部分)
・
lock_knob_v3.stl
・
lock_plate_v3.stl
タップをお持ちの場合は、lock_plate.stlの代わりに以下をプリントしてください。
・
lock_plate_tap_v3.stl
タップについて
ロックのネジは、強く締めない状態で固定するため、タップは半分程度にしてください。
Ver.3 作成手順(4)
パーツを組み立てます。
ロック
lever_2_v3.stlに、キャップボルト M3x12mmで、lock_knob.stlと、lock_plate.stlまたは、lock_plate_tap.stlをねじ止めします。
使用時にノブを手で回しますので、あまり強く締めないようにしてください。
アジャスター
lever_1_v3.stlまたは、lever_1_ins_nut_v3.stlに、調整ネジ(adjuster_v3.stlにキャップボルトを取り付けたもの)を取り付けます。
レバー
ロックをした状態(lock_plate.stlまたは、lock_plate_tap.stlが、レバーの穴に入らない)で、レバーを重ねます。
ロックを解除した状態では、入りにくいです。
MDIホルダ
MDIホルダにMDIを通し、MDIホルダをレバーの穴に入れます。
裏から、要ネジ(pivot_v3.stlにキャプボルトを取り付けたもの)で、レバーとMDIホルダを固定します。
使用時にレバーを握るので、あまり強く締めないようにしてください。
アジャスターの調整
ロックを外し、レバーを握って、うまく噴霧できるように、アジャスターの調整を行います。
以上で完成です。