卵のモデリング
まずは今回のターゲット、「卵」をモデリングする。
Rhinoceros
Background Bitmapで卵の側面を撮った写真を配置
PolylineとCurveで形をなぞっていく
断片(半分)描画し終えたら、Revolveで完成形にする
パッケージ:プラン
コーン型
卵の形に対してぴったりサイズのパッケージングを作る場合、特定の卵しか入らなくなってしまう問題が想定されたこと、さらに、パッケージ内部で卵を固定しすぎることで、逆に割れやすくなってしまうように思えたため、「
コーン型」
のパッケージデザインを考える。
コーン型の場合、地面に対して平行に落とすことさえできれば、先端部分がまず衝撃を吸収する仕組みなので、卵への衝撃を軽減することができると考えた。
プロペラのような羽
コーン型のパッケージをまっすぐに落とし、先端に衝撃が集中したとしても、そのまま横に倒れてしまっては中の卵が割れてしまうような気がしました。ということで、側面のどこかにプロペラのような羽、もしくは垂直に棒のようなものをつけて、地面に落ちてもパッケージの側面へダイレクトに衝撃が与えられないように考えました。
パッケージ:モデリング
考えついたデザインをCADの練習も兼ねて、とりあえずライノセラスでモデリングしてみる。
モデリング①
上にプロペラのような羽がついた、TUBEとCONEの形を合体させたパッケージ。2層形状のデザインを考えていたため、片方は卵の曲線に合わせて窪みを丸くし、ぴったりはまるようにしました。CONEの先端部分が落ちた時の衝撃を受けてくれることで、内側にある卵が傷つきにくくなることを想定しました。ただこのデザインだと、二層にする意味があまりないように思われたことや、コーンの先端部分がもう少し尖っていた方がいいと感じ、不採用にしました。
モデリング②
鉛筆をイメージしたデザイン。コーン型のコンセプトはそのままに、高さや先端部分の形状、TUBEではなく6角形にしたりと、細かい形態を変えました。卵が飛び出さないように、本体の側面に複数の穴をあけ、差し込み式で固定できるようなデザインになりました。
モデリング③
モデリング①と類似しているデザインですが、プロペラの取り外しができることが特徴的なタイプです。本体の側面に複数の長方形の穴(プロペラの直径サイズより若干大きめ)をあけ、そこに別で出力したプロペラの羽を差し込むスタイルです。
モデリング④
モデリング②のデザインを修正したもの。上にプロペラのような三角形の羽をつけたことで、地面に落ちた際に側面への衝撃や地面への接触範囲を軽減できると考えました。
最終モデリング
モデリング④の先端部分をより鉛筆らしく、よりシャープに、より衝撃が集中するよう修正しました。これが最終的なデザインに採用されました。
パッケージ:出力
@SFC メディアセンター Fab
3Dプリンターで出力。モデリングした形がそのまま綺麗に出力できました。卵を中に入れてみると、ぴったりちょうど良いサイズ感でした。
鉛筆の先端のように見えるため、
「
えんぴつくん
」という名前に決めました。
失敗をチャンスに
蓋となるはずの棒の直径や長方形の板の縦幅・長さがあまりに小さく、3Dプリンターで縦方向に出力しようとするエラーになってしまい藁のような線のかたまりとして出力されました。従って、今回はそれを緩衝材としてパッケージの中に入れ、その上から卵を固定、蓋をする、という形に変更しました。なんと、この予想外のミスのおかげで、中の卵へと与えられる衝撃がかなり軽減されました。
いざ、実験!
※1枚目の画像は他の方達の作品と一緒に撮ったもの
(私のパッケージは手前左から4番目)
結果:70cmまで卵を守ること成功。
トップ5にギリギリスライドイン。
1mにチャレンジしたところで、卵が割れてしまいました。
サイズの小さいうずらの卵でも実験してみたりと、
とても楽しいエッグドロップ大会となりました。