テーマ「災害」
鎌倉市の地図を見ると、このように鎌倉市は、山と海に囲まれている地形をしています。そのため、津波や地震、土砂崩れなどの起こる可能性が高い自然災害の種類が、他の土地よりも多いと考えられるので、「災害」というテーマを選びました。
アイデアを共有
メインテーマを避難所の衛生管理にして、ストレスや癒しについて考えを深掘りしていきました。
使用した物
TINKERCAD
MESH
3Dプリンター
1stプロトタイプ
最初のアイデア出しから、癒しをリストして衛生環境を保つものを多肉植物とし、リスの形をした多肉植物の入れ物を作成していました。しかし、鎌倉市の動物で調べて最初に出てくる台湾リスをモチーフにしましたが、台湾リスは現地の方からはあまり好まれていない存在だったことを知り、私たちはリスではない癒しを得られるものについて考えました。
ブラッシュアップ
夏にあった鎌倉研修の最終日には、実際に避難所で使ってもらえるようなものを基準にして考え、対象を避難者全員ではなく特に子供に絞ることで癒しの部分は、動物のイラストを本体に載せることにし、MESHのボタンを押すとLEDライトが光るようにしたものを取り付け、平常時と避難時の両方で使ってもらえるような、子供が愛着を持ってくれるように汎用性のあるものにしました。
インタビューを経て
幼稚園の先生方とのインタビューを経て、子供たちは、ウサギや恐竜、ゾウ、猫などの動物を好み、子供たちそれぞれが考えることを形にして、表現できるおもちゃが最近の子供達の中で流行っている遊びということも知ることができました。そこで、タイヤをつけて遊べるようにする案を無くして、四つのブロックを組み合わせて、一つの動物の顔ができるようなものを作成しました。この時点では、LEDライトは四つのブロックのうちのどれか一つに入れ、GPSもどれか一つのブロックに入れようと考えていました。
ブラッシュアップ(2)
アニマランプを避難時にも持って行ってもらえるようにするため、色を自分で塗ることができるようにしたことで、愛着を持ってもらえるようなものに変更をしました、また、災害時に持って行ってもらいやすいという点で四つのブロックを組み合わせられるようにしていたのですが、一つのブロックの中にLEDライトとGPSをつけるようにすることに変更をしました。
最終調整
実際に、一度今まで頂いたご指摘を整理し、改めて考えてみて、
子供の暇な時間の減少
災害時には、電池の交換が容易にできない
子供が避難所で迷子になってしまう場合の考慮
しっかり光を通す素材
子供が描いた絵で親も癒しを得られる
絵を避難所でも描くことができるため楽しめる
これらの点を踏まえて、私たちは最終的にはランプの形を土台としたアニマランプになりました。
完成!!
完成形として、福岡雙葉幼稚園の生徒たちにトレーシングペーパーに描いてもらった絵を飾りました。
材料
プラスチック(3Dプリンターで出力)
ソーラーパネルLEDライト
AirTag
トレーシングペーパー
使用例
平常時には、子供が描いてくれた絵やみんなで描いた絵を飾ったり、写真を入れることができます。
避難時にはアニマランプを持っていくことで、灯りとして使用できたり、絵や写真を見ることで安心感や癒しが得られます。また、避難時に絵を描くこともできるので子供たちの暇な時間の減少にもつながります。
アレンジ案(鎌倉彫)
アニマランプの傘の部分に鎌倉彫りをしつらえることです。鎌倉市の方々に使っていただきたく思っているので、避難時に鎌倉市のことを思い出してもらうことができると考えたためです。
アレンジ案(教材)
教材として、小学4年生から6年生を主に対象とした理科の実験キットにすることで、ソーラーパネルについて学ぶことができます。さらに教材として授業時に使用することで、多くの人の手にわたすこともできるためです。
感想
鎌倉研修やFABクエストを通して、改めてもの作りの大変さと周りにいてくださる方々やチームメンバーとのコミュニケーションをとることや頼ることの大切さを実感しました。行き詰まってしまったことはありましたが、紆余曲折もありながら皆諦めることなく、作品作りに挑戦し続けることができました。また、いつも支えてくださったスタッフの皆様のおかげで作品としてアニマランプを形作ることが出来たので、本当に感謝しています。これからもこのご縁を大切にし、もの作りに励み、精進していきたいと思います。ありがとうございました。