「書くこと」、「描くこと」ができる

「書くこと」、「描くこと」で、実現できることはたくさんあります。
学校で文字が書ければ、クラスメイトと同じノートで勉強ができます。
「あのひと」から届いた久々の手紙に返事を書くことができます。
個性的な絵画を描く才能が発揮できるチャンスが得られます。
これらは皆、誰かの「チャレンジ」を支える道具たちです。

ペンホルダーA

 手や指の細かい動きが難しく、ペンをつまむ・にぎるができなくても、このホルダーがあれば書くことができます。
 使い方は簡単。中央に人差し指と中指を滑り込ませるだけ。
 

モデリングは指をつくるところから

 こちらは大人の女性用ですが、指の太さや長さにあわせてモデルを調節して出力してください。
   データはこちら。
 penholder_a
フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.1mm
充填率:40%


ペンホルダーAの使いかた

MP関節というところと、DIP関節というところで支えて使います。

ペンホルダーB

手を持ち上げていなければいけないペンホルダーA。
今度は、手をもちあげていなくても、上から押し付けて滑らせるだけで使えるこちらのペンホルダーBを作りました。

アタッチメントを付け替えられます。色分けも。

色ごとにフィラメントのカラーを合わせることで、認知しやすくなります。

モデリング

今回もTinkerCadです。
データはこちら。

penholder_b1
penholder_b2

フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:60%

ペンホルダーBの使い方


筆ホルダー

絵の具を使って絵も描きたい。少しの力でも筆が使えるよう、ホルダーをつくりました。
様々な角度で指を引っ掛けたり抑えるようにして使います。

モデリング

今回もモデリングはTinkerCadを使いました。

データはこちら。
brushholder-3
brushholder-4

フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.1mm
充填率:40%

筆ホルダーの使い方はこちら


感温性フィラメントでもつくってみました

素早く加工できるように、ドライヤーで温風を当てて作業していますが、人肌の熱でじっくり温めることでも変形できます。

フィラメント:感温性フィラメント
出力設定:Layer hight 0.1mm
充填率:40%

食べること・飲むことや料理が楽しめる

食べることや飲むことは、誰にとっても大切な日々の楽しみです。
そしてそれを「つくる」ことは、大切なひととの大切なコミュニケーションでもあります。

私たちは、料理だけではなく、「つくる」ことはすべてコミュニケーションだと考えています。
ストレスなく、見栄え良く、気軽に使えて、使っていて楽しい気分になる。
そして大切な誰かと丁寧に、「つくる」ことでやりとりを楽しむ。
これらの道具は、そんな役割を持ったツールです。

箸の自助具(Chopstick Assist)

箸を使うのは、日本の大切な文化です。
ひとたび海外へ行くと、お箸を使わない文化の国の人々が、お箸の文化に思いを馳せて一生懸命箸を使いながら和食を楽しんでいる光景があります。

道具を使うということは、それが使われている文化をなぞる行為でもあります。
全てのお箸文化を愛する、利き手でお箸を使う動作が苦手な方に、気軽に使っていただきたい。そんな思いから生まれたモデルです。
こちら、実はThingiverseというシェアサイトで、もうすぐ400ダウンロード世界中から頂いております。

モデリング

今回もモデリングはTinkerCadを使いました。
データはこちら

chopstick_assist

フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:40%

フィラメント:TPU
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:60%

箸の自助具の使い方


ストローホルダー

特別なコップを利用しないと、飲もうとするときに口元になかなかストローが入らず、コップの周りをストローがくるくる回ってしまい、時間がかかることがあります。

このストローホルダーを一つ持っていれば、ストレスなく固定できます。
誰のコップかわかるよう、いろんなカラーで作ってみました。
このストローホルダーで、バリアのないパーティーにチェックインしてください。

モデリング

今回もモデリングはTinkerCadを使いました。
データはこちら。
strawholder

フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:40%

フィラメント:TPU
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:60%

ストローホルダーの使い方

動きに不自由さがある方だけではなく、パーティーの際のグラスマーカーとしても。

コップのホルダーもついでにつくりました

コップを握ることが不安定でも、カフに手や指を引っ掛けるだけで持ち上げられます。

モデリング

こちらもTinkerCadを使いました。
データはこちら。
glassholder

フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:80%

スプーンホルダー

細いスプーンの柄だと、握力低下や様々な理由で一人で食べることがむずかしいことがあります。
そんな方に、様々な形でホルダーをご提案。

素材も色も選んで楽しく食べていただきたい。
そんな思いから生まれた道具たちです。

モデリング

今回もTinkerCadをつかいました。
データはこちら。
spoonholder1
spoonholder2
spoonholder3

フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:40%

フィラメント:TPU
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:40%

スプーンホルダーの使い方


パラメトリック・スプーン・ホルダー

パラメトリック・スプーン・ホルダーは
・グリップ径
・グリップ長さ
・鍔径
・鍔厚さ
・スプーン幅
・スプーン厚み
・スプーン差し込み長さ
をユーザー自らが指定して作成するスプーン・ホルダーです。

必要なサイズの3DデータをWeb3Dデータ共有サービス "Thingiverse" 上で手軽に手に入れることができます。

詳細はこちらのページをご覧ください。
https://fabble.cc/hamade/prmtrcspholder

モデリング

OpenScadでスクリプトモデリングしたものをThingiverseに登録します。
Thingiverse のページはこちら
Thingiverse : Parametric Spoon Holder

ペットボトルオープナー

ペットボトルって、握力がないと普通に開けにくいですよね?
こちらは、ペットボトルのトップにつけて、軽い力で開けられるよう工夫したオープナーです。

見たことある?そう。
蛇口って、もともと、「手でひねって開ける」をよく考えた形なので、そのまま採用しました。
いろんな色で出力したら、楽しい「蛇口型オープナー」が出来上がりました。


モデリング

Rhinocerosを使用しました。
データはこちら

petbottleopener

フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:15%

ペットボトルオープナーの使い方


ゼリー飲料オープナー

ゼリー飲料って、体調のよくない時に飲む率が結構高いのに、口が開けにくい。
そんなご意見をもとに、開けやすくて持ち運びやすいオープナーを作りました。

普通に体調を崩したときに、そっとゼリー飲料とこちらが添えてあったら、あったかい毛布一枚分くらいになりません?

モデリング

今回もTinkerCadをつかいました。
データはこちら。
jellydrinkopener

フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.1mm
充填率:40%

ゼリー飲料オープナーの使い方


調味料・薬包立て&輪切りガイド

料理をする時に、調味料を開けるのって、ハサミで切るにしても両手が使えないとスムースにいかない作業です。
なので、すっと立たせておける道具をつくりました。
SNSで公開したら、「おくすりの袋も立ちますか?」って聞かれましたが、十分立ちます!
小さいから持ち運びに便利です。


モデリング

モデリングは今回もTinkerCadを使用しました。
データはこちら。

cutassist

フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:40%

調味料・薬包立て&輪切りガイドの使い方1

実は、くるくる回ってしまい片手料理では輪切りにしにくい「きゅうり」の「輪切りガイド」にもなるようにできています。

調味料・薬包立て&輪切りガイドの使い方2


プルトップオープナー

リウマチなどの関節疾患や、筋力低下などで、プルトップが楽に開けられない方に、持ち運びやすく楽しい気分になれるオープナーをデザインしてみました。


モデリング

今回もモデリングはTinkerCadで行いました。
データはこちら。

pulltopopener_cat
pulltopopener

フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:80%

プルトップオープナーの使い方


スキャニング・スプーンホルダー

スプーンホルダーの柄の部分を、スキャンしたデータで作成し、使う人に更に寄り添った道具にしてみました。

フィラメント:TPU
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:40%

スキャン方法

スキャンは今回、スマホアプリQloneを使いました。
紙粘土を握った形をスキャン。

紙粘土は、100円ショップで買ったものです。
べたつかなくて軽いタイプがよさそう。

スキャンしてるとこ

今回はこちらのテレビ回転台を使いましたが、回転台がなくても大丈夫です。
自分が回ってもいいし、紙を回してもOK。

マットの四隅の黒いL字マークが、スクリーンから離れないようにスキャンします。
どうやら凹んでいる物体よりも、膨らんでいる物体のほうが正確にスキャンできる模様。
うまくいかない時は照明を工夫してみるとよいかも。

モデリング方法

今回も、モデリングはTinkerCadで行いました。

身の回りのケアができる

身の回りのケアが自分でできることは、ひとの尊厳を考える上でも大切です。
道具で、過剰なケアサービスの利用を回避できることもあります。
道具も素材や色やデザインで楽しく「できる」が叶えられるよう、工夫して見ました。

爪を切る自助具(Nail Cut Assist)

片手に麻痺があると麻痺のない方の爪を切ることが難しくなります。
爪切りだけで、看護師さんに訪問していただくなんてことも日常茶飯事。
爪切りって、医療行為なんですよね。介護士・ヘルパーさんやリハビリの療法士も、してあげられないんです。
あ、もちろん本人はやっていいんですよ。

モデリング

今回もモデリングはTinkerCadを使いました。
データはこちら。
nailcutterassist

自宅にあった100円ショップで購入した爪切りに合わせてモデリング。

フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:100%

爪を切る自助具(Nail Cut Assist)の使い方

てこの原理で片手でも爪切りができます。

今回、小釘を中心に熱して差し込みアセンブリしました。
3Dプリント時の充填率は100%に近い方がよさそうです。
フィラメントはPLAです。

目薬をさす自助具

理学療法士の大学の学生さんがアンケートで、「目薬の自助具とか、3Dプリントできるとよさそう」とコメント下さったので、それにお答えした形がこちらです。

モデリング

今回もTinkerCadを使いました。

初めは割り箸部分も3Dで出力しようと思ったのですが、
・反りが出やすい
・時間がかかる
ので、箸部分は割り箸に頼ることとし、そのものはTPUで出力して割り箸の規格の違いにある程度対応できるようにしました。

データはこちら。
eyedropassist

フィラメント:TPU
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:40%

目薬をさす自助具の使い方

市販の割り箸と3Dプリントしたアタッチメントを組み合わせて作りました。
今回はフィラメントはTPUです。充填率は40%。

柔軟性のある素材の方がよさそうです。

弱い力で、目薬をさすことができます。

使っているところ

リウマチなどで腕の可動域が狭い、握力が弱い、手が動作の際振えやすい、目薬をさす際の不自由さの原因はいろいろありますが、この自助具があれば、弱い力でおでこを支えにして楽々できます。


ものづくりができる

ものづくりができること。

障害を持っても持たなくても、「じぶんで考えたものをじぶんで作ってみる」ことにチャレンジすることは「じぶんの人生をじぶんでデザインできている」くらしにつながります。

ひとは「じぶんの人生、ちゃんとじぶんでデザインできているなー」という時に、はじめて心身ともに健康でいられる自信がつくと思うのです。

全てのひとに、「ものづくりを楽しむ」権利と機会を。

はさみを使って切るための自助具

手先が不自由でも、上から押し付けるだけでハサミが使える道具をつくってみました。
色も大きさも好みに合わせて作って見てください。

モデリング

今回もモデリングはTinkerCadを使っています。
データはこちら。

Scissorsassist_t
Scissorsassist_b

フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:40%

はさみを使って切るための自助具の使い方


はんだごてを使うための自助具

電子工作も楽しみたい。
電子工作ができると、センサーや光、音といったものを表現手段のひとつに加えることができます。
可能性は無限大です。

モデリング

今回もモデリングはTinkerCadで行いました。
データはこちら。

handaassist

フィラメント:PLA
出力設定:Layer hight 0.2mm
充填率:40%

はんだごてを使うための自助具の使い方