BBQコンロを作る1_ドラム缶を半分に切る

まずはドラム缶を入手します。
今回はちょうど半分に切ったドラム缶を入手する事が出来たのでこの工程は省く事が出来ました。

直径59cm、高さ90cmのドラム缶を使いました。
*可燃性の液体が内部に入っていたドラム缶の場合、高速切断機、プラズマカッターなどで切断しようとすると、発火、爆発する事故が発生します。十分に内部を洗浄した上で、扇風機などで強制的に換気しながら作業する必要があります。

BBQコンロを作る2_台の作成

鉄のアングルを組んで、ドラム缶が乗る作ります。

鉄アングルの加工には、下のようなツールが必要です。
・溶接機(MIG、ノンガス、某溶接をオススメします。)

材料
・鉄アングル(ホームセンターで入手可能です。)
 *今回は、30mm x 30mmのアングルを使用。

ドラム缶がちょうど入るようにサイズを設計します。
鉄の工作はあまりしないと思います。
DIYではSUZUKIDの半自動ノンガス溶接機がオススメです。
近くに鉄工工場、アイアンアーティスト、メイカースペース、そのほか溶接を使わせてくれる環境がある場合は是非問い合わせてみてください。

BBQコンロの作成3_スタンドの作成

スタンドは、高さ2m程度のものを作る必要があります。
豚は30kg程度の豚を想定しているので、しっかりと自立するスタンドを作らないと危険です。

なるべくある物を活用しましょう。
今回は、物干し台を使いました。

コンロ上端から50cm、70cm、90cmの位置に鉄の串を掛けられるようにします。

鉄串の作成

今回は台湾式の豚の丸焼きです。
台湾式では豚を干物のように開いて両面を焼きます。

これによりオーブンを使わなくても肉に火が通ります。

今回、鉄串には鉄筋コンクリートようの鉄筋をホームセンターで購入して使いましたが、重量30kgの豚をくくりつけると大きくしなってしまいました。
直径25mmの鉄パイプを使う方が良さそうです。


鉄串の片側には回転させるためのハンドルを作ります。
また、鉄串の中央部分3箇所に、アンテナのように鉄のフラットバーを3本平行に取り付けます。
この部分に豚の手、足、お腹を開いて張り付けます。

豚の準備

50〜70人で豚の丸焼きを行う場合、30kgの豚が良いようです。
今回は60人で30kgの豚を注文しました。

ただ、30kgの豚はあまり流通していないようです。
沖縄には豚の丸焼きを行う需要があるようで、今回いろいろ聞いてもらったところ沖縄の肉屋さんで入手する事が出来ました。


販売者の連絡先は、掲載可能か確認したのち掲載したいと思います。


豚の加工

豚を開いて鉄串に張り付ける作業が必要です。
ただ、肉を捌く文化が消えてしまった日本では、肉を捌くための包丁はあまり家庭にありません。

今回は、即席で木材加工用の「鉈(ナタ)」を研いで使いました。
骨を叩き切る必要があります。
中国のマーケットで見る、大きな包丁を振りかざす光景を思い出しました。


主に大腿骨、肩骨、脊髄を砕いてやる事で開く事が出来ました。

開いたところで、鉄串に針金でくくりつけて行きます。
背中側に鉄串が来るように張り付けました。

焼き

豚を焼きます。

薪には、桜かオークを使うように言われました。
スモークなどでも桜のチップを使うので、今回は桜の薪をインターネットで100kg購入しました。

焼きは全体で8〜10時間かかります。
今回は13時から食べたかったので、朝4時に火を点火しました。
焼きの段取りは、トロ火で豚のお腹側から焼いていきます。
火からの距離を3段階調整できるようにスタンドを作っていますので、最初は遠火になるように焼きます。

お腹側の表面が焼けたところで豚を回して背中側も焼きます。
肉の内部が70度以上になるか温度計を使うと良いそうです!
(by FabLab北加賀屋のBBQマスター)

焼き_仕上げ

内部に火が通り、焼けてきたら皮をコンガリと焼くために火を強くします。
豚も火に近ずけて皮の表面が硬くなるまで焼きます。

皮がカリカリになったら食べごろです。

※今回は、この仕上げがうまくできず皮を美味しく食べる事が出来ませんでした。
反省を踏まえてまたチャレンジしたいと思います。

最後に

豚の丸焼きは非常に勉強になります。

・まず生物の命について考えさせられます。
「かわいそう」「気持ち悪い」「残酷」
いろいろなコメントが飛び交いますが、スーパーの肉になれた自分たちにとって、
命を食べて生きているという経験は重要だと感じました。

・また、BBQコンロは溶接機、グラインダ、高速切断機などの鉄工作を習得するのにうってつけです。是非、豚の丸焼きをコンロ作りから楽しんでみてください。

・豚の丸焼きはとても一人ではできません。
作業を通じて、いろいろな人と情報交換しながら試行錯誤して進めます。
例えば、豚を開いているときには生物の体についてのウンチクが飛び交います。

是非、挑戦してみてみよう!