作製の経緯

ヨークスプリントは硬性素材で作製していたが、握りの際に指間部の圧迫が強くなることがある。そこで軟性素材で3Dプリンターヨークスプリントを作製した。

対象者

単指伸筋腱損傷の方

3Dプリンターヨークスプリントの作成方法

①1指に対して2指で補助をするので3指(今回は中指~小指)の周径を測定する。
②測定値+5mm程度で楕円を作成しラフスケッチする。
③ラフスケッチを切り取り実際に装着可能か検討する。
④装着可能であれば、ラフスケッチをスキャンする。
⑤スキャンしたものをFUSION360にトレースする。
⑥トレースしたものをFUSION360でスケッチする。
⑦押し出し・トリミングする。STLファイルに変換する。補助の必要な指のみ穴の方向を変えると過屈曲を抑制できる。
⑧STLファイルをスライサーソフトで3Dプリンター実行ファイルに変換する。充填率は20%
⑨QiDi i-fastで出力。TPU95を使用。

3Dプリンターヨークスプリントの成型方法

ラフスケッチで指の周径が正確であれば成型は必要なし。

3Dプリンターヨークスプリントの利点

①素材が柔らかいため指間部の圧迫感がなくクッション材を必要としない。
②後加工は必要なし。
③作製時間を短縮できる。
④左右どちらでも利用可能

3Dプリンターヨークスプリントの欠点

損傷指が変わると再利用はできないので示指~小指の4パターンの3Dデータが必要