for whom:対象者
力の弱いお子さんや高齢者、怪我や病気で手に力が入らない方、片方の手が使用困難な状態の方に向けてです。
Why:なぜ作ろうと思ったのか
ペットボトルのキャップを開ける時、基本的に両手を使って開けるが、何かものを持っていたりして片手だけしか使えない状態になった時、わざわざ持っていたものを置いてから両手で開けるということに手間がかかるなと感じました。片手で開けられるような道具を3Dプリンタを使って作ってみよう思い、そこで、『ペットボトル キャップ 片手で開ける』と調べてみると、”自助具”という人間の動作を補う道具があることを知り、片手で開けられるだけでなく、弱い力でも開けられるようなキャップオープナーを作ろうと思ったのがきっかけです。
How:どのように作成したか
まず、3Dプリンタで製作する道具の大きさ、厚さ等の確認でいくつか造形を行いました。黒のフィラメントで印刷した際、手裏剣ぽいと感じ、手裏剣だとお子さんが楽しんで使用できると思い、手裏剣の形に造形することにしました。次に、キャップと噛み合わせる部分を柔らかく色鮮やかなEVAと、がっちりと嵌めるための堅いMDF、この2種類の素材を使用し、レーザーカッターで切削しました。キャップが入らなかったり、緩すぎたりと、ちょうど良いパーツを作るのに苦戦しました。そして、噛み合わせるパーツを蓋するためにアクリル板を切削し、UVプリンタで文字と花びらを印字しました。それぞれのパーツは接着剤で接着しました。
データ
自助忍具STLデータ
自助忍具噛み合わせパーツデータ(ai)
自助忍具蓋データ(pdf)
Outcome:対象者の何がどのように変化する道具なのか
力が弱い方や、片手しか使えない状態の方でも自分で開けることができるようになります。
また、手裏剣のデザインにすることで相手にペットボトルのキャップを開けるようお願いするときに、この自助忍具を使ってもらうと、相手も楽しんでキャップを開けてくれることが期待できます。