作るきっかけ

2018年10月、息子1歳。
8月から手洗いの練習を始めた息子のために、蛇口から水を手前に流すウォーターガイドを作っている。
牛乳パック製のVer.1、EVA シート製のVer.2、Ver.2にイラストが加わったVer.3と作り、現在Ver.3を使用しているが、最近息子が手洗い終わりにウォーターガイドを引っ張ってはずしてしまうようになった。
また使用後のウォーターガイドを乾かす場所が欲しいと思っていたところでもあった。
そこではずしたウォーターガイドを立てかけて置くためのスタンドを作ることにした。

ウォーターガイドスタンド の検討(形)

今使っているウォーターガイドVer.3をスタンドにかぶせる形を検討した。
かぶせたウォーターガイドの蛇口接続口から何か出てくると楽しそう。
落書きをしていく中でバンザイをした人が現れた。
「バンザイ!きれいに手を洗えたね!」
書きながら、毎日何回も手を洗う中で私が息子に手を洗えたことをしっかりフィードバックをできているか不安になった。
小さな「できた」が心の中に溜まっていくことは、次の何かを挑戦しようという気持ちにつながると最近のものづくりの中でも感じている。
褒めるというより一緒に喜ぶことで「できた」を感じることができる人になってほしい。
息子と一緒に喜ぶことを思い出させてくれるようにバンザイくんを採用。

ウォーターガイドスタンドの検討(素材)

水に濡れても大丈夫なもの、バンザイくんの造形ができるもの、という2点から、3Dプリンターを使い、ABSで出力することにした。

ウォーターガイドスタンドの作り方

  1. Fusion360で、バンザイくんとスタンドをモデリングする。
  2. モデリングしたバンザイくんとスタンドを3DプリンターReplicator2xで出力する。(フィラメントはABS白色を使用)データはスタンド部分:1_fau_stick.stl バンザイくん部分:2_fau_banzai.stl 。
  3. 出力したバンザイくんをスタンドに取り付け、スタンドを強力ファミリー吸盤(横穴式30φ)に取り付ける

Fusion360でのモデリング

Fusion360は2年前に1度の基礎講座を受けたきり、触る機会はほとんどなかったが、今回使ってみることにした。
しかしこれまで四角や丸を押し出して組み合わせるくらいしかやってこなかったので、案の定、思うようには描けず、バンザイくんのはずが出来損ないの太陽の塔のようになり途方にくれた。
翌日の日曜にファブラボ北加賀屋で出力をしなければ出力タイミングを逃しそうだったのでやむなく徹夜でモデリングを行い、なんとか思っていたバンザイくんの形になった。
ファブラボ北加賀屋でお借りした書籍「Fusion 360操作ガイド アドバンス編―次世代クラウドベース3DCAD」がとても役に立った。

3Dプリンターでの出力

3Dプリンターはファブラボ北加賀屋のReplicator2xを使用した。
3Dプリンターも2年ぶり。
フィラメントを入れた後、エクストルーダーのレバーアームを開けたまま出力しようとして失敗したり、スカルプトでモデリングしたバンザイくんの底部が丸みを帯びていたため、プラットフォームに定着せず3度ほどぐちゃぐちゃになったりなどあったが、なんとか出力できた。

取り付け

心配していた吸盤にスタンドを差し込む部分はきれいにフィット。
バンザイくんの底部にスタンドを滑り込ませる部分も問題なく入った。
よかった、よかった。

完成!

バンザイくん、立った!
スタンドだけだと若干の宗教感があるが、ウォーターガイドをかぶせるといい感じのバンザイになった。