ランプシェードのモチーフは自然物という縛りの中で、当初はモチーフにイグアナの鱗を用いる予定であった。五角形の鱗のパターンを製作し、立体を造形する段になって、微妙に重なり合うイグアナの鱗を再現する難しさを知り、モチーフの選定からやり直すことになる。
デジタルファブリケーション「シカでした」
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Summary
トナカイのツノをモチーフとしたランプシェードの製作工程。
Materials
Tools
Blueprints
Making
- モチーフを再検討していく中で、頭に浮かんだのは鹿の角であった。鹿のツノのパターンをいくつも見ていく中で、より複雑で形として映えるのはトナカイのツノであることに気づく。トナカイのツノをモチーフとして設定し直し、進めていくことにした。
- トレースしたトナカイのツノをとりあえず何も考えずにレーザーカッターでMDFに落とし込む。非常に存在感がある。また、ひっくり返してみると途端にトナカイのツノには見えない。そして、真ん中の空間にはうまく照明が入りそうな気がしてくる。気がしてくるとそうにしか見えない。きっと入る。
- 実物を手にして浮かんだイメージを元にランプシェード全体のスケッチを描く。トナカイの角のパターンをトレースしたものを、トナカイの角のように設置しても面白くないので、あえて通常とは逆の向きに設置することを考える。
- 完成品よりも小さなプロトタイプ作る。トナカイのツノの付け根を円盤に噛み合わせる機構を思いつくも、付け根が細すぎて噛み合わせ部分が折れることに気づき、改良する必要があることに気づく。
- 重量がかかる部分を細く作ってしまったためにユニットが折れる。
- より噛み合わせが強固になるように、きり出すユニットの形を調整する。また、SBCハウスですでに使われているランプシェードを参考に、ソケット部分にランプシェードを固定する機構を考える。また生来の不器用さを誰よりわかっているので、接着剤など自分の手先で作るものを避ける機構にしようとする。
- 試作②でできたものを設置してみる。ソケットへの固定の機構は機能することがわかる。肝心のランプシェードとしての機能はどうかというと、オブジェとしては綺麗なものの光を集めてぼかす機構があまりないことに気づき、その機能を追加できるように取り組む。
- ぼかすための素材として皮を用いてみる。が、どのように配置しても、トナカイのツノの形を生かすのが難しく、貼り付ける機構も接着剤しか思いつかずスマートではない。加えて耐熱性の意味でも疑問が残ったため他の方法を模索する。
- トナカイのツノユニットを増やす方向性に定める。ただ、メインユニットと同様の大きさでは基盤への負担が大きく、取り付けも困難なため、小さなユニットを8つ加えることにする。ただし、取り付け部分だけはメインユニットど同様の耐久性を持つように加工する。
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