スイカの維管束  Part2 スイカを育ててモデリング

Created Date: 2017-09-17/ updated date: 2017-10-18
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Summary
去年の秋に 初めて3Dデータを使い、スイカの果実の中にある維管束を3Dモデルで作りました。
初めてプリントして模型が出来上がった時は、うれしさばかりで満足していましたが、その後 僕よりもっと複雑な物や 細かいところまで工夫された3Dデータをたくさん見ているうちに、「僕ももう一度スイカの維管束を作り直そう!」と思うようになりました。
そして「春になったらスイカを自分で育ててもう一度観察しよう。」と思いながらワクワクして春になるのを待ちました。
年が明け、今年の5月に初めてスイカを育てました。
「スイカの維管束 part2」僕の再挑戦です。

Materials

    Tools

      Blueprints

        Making

        • 2017年 5月1日 ナフコ宇美店でスイカの苗を買いました。

          【買った苗】
          接ぎ木マダーボール 大赤玉 9㎝ポット ✕2つ

          【育て方】
          去年の秋に、筑豊博物研究会の久保山先生に教えて頂いたように、地面ではなくプランターに植えて、色水を吸わせながらスイカを育てる。
          苗を植えてからすぐは、色水ではなく水道水をあげる。苗がしっかり根付くまで様子をみてから色水をあげることにした。
          • 【5月7日】
            A→16㎝
            B→17㎝
            C→12㎝
            D→27㎝
            E→21㎝
            F→23㎝

            歯の裏に虫がついている。アブラムシだ。結構たくさんついている。
            葉っぱが食べられいる。水をかけて流した。

          • 【5月14日】
            A→19㎝
            B→25㎝
            C→24㎝
            D→31㎝
            E→28㎝
            F→30㎝

            1週間で3㎝~12㎝成長していた。
            1番成長したのはスイカCの12㎝。成長していなかったのは スイカAで3㎝。
            スイカAには、またたくさんのアブラムシがついて、葉をどんどん食べられていた。
            虫食いのせいで、成長が少なかったのかもしれない。
            1枚目の写真で、葉や茎に付いている黒いつぶつぶが虫です。

          • 虫食いがひどくなり、水をかけても虫をおいはらうことができなくなった。
            僕は、蚊に刺されるとアレルギー反応で熱が出ることもあるくらい 虫刺されに弱いから、スイカも虫食いにあってかわいそうだなと思って、殺虫剤でアブラムシを退治しようと思った。アブラムシに向かってシューとかけました。
          • 前の日にアブラムシに殺虫剤をかけたので、アブラムシを退治できてスイカが元気になっていると思っていた。
            いつものようにスイカに水をあげようとしたら、スイカの様子がおかしいことに気づいた。
            昨日まで元気だった葉が、元気なく下にたれ下がっている。葉っぱの先はしおれていた。
            お母さんにスイカに元気がないことをつたえたら「スイカに殺虫剤をかけたら スイカが枯れると思う。」と言われ、殺虫剤はスイカにも毒だったんだと 初めて知りました。
            スイカを虫から守ろうと思って一生懸命がんばったのに、スイカに悪い事をしてしまって ものすごく後悔しました。
            その後、殺虫剤を少しでも流そうと思ってスイカの葉に水をたくさんかけた。
          • 葉に付いた殺虫剤を水で流したけれど、葉は茶色く枯れてスイカはどんどん元気がなくなり、とうとう苗全体が枯れてしまった。
            一番虫食いがひどかったスイカAには、たくさん殺虫剤をかけたから、幹も元気なくしおれていた。
            植えた日から一番成長していたスイカcも枯れてしまった。
            「スイカさん、ごめんなさい。」
            枯れたスイカを見て 僕も元気がなくなってしまいましたが、このままでは夏にスイカの観察ができなくなってしまうので、新しい苗を買いに行った。
            スイカが枯れてしまった話を僕のおばあちゃんにしたら、「スイカの隣に マリーゴールドや唐辛子を植えると、虫がこないよ。」と教えてくれました。
          • 【5月28日】
            ナフコ志免店でスイカ、マリーゴールド、唐辛子の苗を買った。

            スイカの苗の大きさは3つとも50㎝近くあり、そしてすでに雌花、雄花があった。
            昼過ぎだったので受粉させなかった。2年生の時にスイカ農家の加茂さんに「受粉は朝する方がよい」と教えてもらったからです。

            苗を買った時に、お客さんのおじいさんにスイカの育て方を教えてもらった。「この苗は、もう本葉が5枚でてるから親ツルの先端を切って子ヅルの元気なものを3本だけ残すといいよ」と言って親ヅルの先端を切って下さいました。
          • 苗がしっかり育ってきたので 維管束に色をつけるため、家にあった黄色の食紅を水道水に混ぜて苗にあげることした。
            【黄色食紅水の作り方】
            シャワーヘッドのように、ペットボトルの蓋に目打ちで穴を開ける。

            スイカFの台木の葉が大きく成長してきた。
          • 維管束を染めたときに「黄色」よりも「青色」のほうが目立つと思って、食用色素の「青」を色々なお店で探していたけれど、どこにも売っていなかった。
            青いインクを使ってみることにした。
            食用色素「黄」と同じようにペットボトルに水とインク(スポイトで3滴)を混ぜてる。
            白玉スイカ(白果肉スイカ)にこの青インク水をあげてみる。

          • 【6月19日】
            青インクをあげていた白果肉スイカの葉が黒っぽく変色している部分があった。
            インクの水がかかった葉が かれてしまった。
            マリーゴールドもインクの水がかかった部分がかれている。
            葉に元気がなく、しおれかけている。
            また失敗をしてしましました。
            インクは植物にも毒だったようです。
            「スイカさん ごめんなさい。」
            元気がなかったので、油かすという肥料を買い、あげてみた。
          • 【6月25日】
            「このまま また枯れてしまうのかな」と毎日毎日心配していたけれど少し復活してきた。
            インクがかかったところは枯れたままだけれど、ツルがどんどん伸びて成長している。
            唐辛子も花が次々に咲いて元気だ。
            スイカFの台木に夕方に咲く花が咲いた。おばあちゃんに何の花か聞いてみると「夕顔」と教えてくれた。
            このスイカの苗は、夕顔の苗にスイカの苗が挿し木になっています。この苗はスイカの苗が育たず、下の夕顔の苗が育ってしまい花が咲きました。僕の育て方がいけなかったんだなと反省しました。でも白い花は とてもきれいでした。
            後で分かった事だけれど、挿し木台の葉や茎は伸びる前に切らないといかなかったそうです。
          • インターネットで注文した「食用色素 青」がようやく届いた。
            これまでと同じように、500㎜Lに0.1gを溶かしたものを水やりであげます。
            白玉スイカ(白果肉スイカ)は140㎝程まで とても大きく育っていた。
            10㎝ごとぐらいに、雌花、雄花がついている。
          • 【7月9日】
            唐辛子が大きくそだって、実がなっていた。
            12㎝くらい
          • 【7月15日】
            雌花がたくさん咲いてきて、受粉もうまくでき、雌花の根元の実が膨らんできた。
            1番大きい実は、白玉スイカ(白果肉スイカ)の4㎝。

          • 【7月17日】
            白果肉スイカは 6㎝になった。

          • 【7月25日】
            順調に育っていた 大玉スイカの実が割れていた。(実の大きさ直径6㎝)
            このまま乾燥させたら維管束をよく観察できるかもしれないと思って、このままおいておくことにした。
            (この数日後、だんだん自然乾燥してよい感じになってきていたのに、夜に大きなコガネムシがこの割れ目に入ってスイカを食べてしまい観察できなくなりました。スイカにネットをかけておけばよかった。)
            マダーボールの実も 直径6㎝に成長した。
            受粉がうまくいかず、黒く枯れてしまう雌花も多くなった。
            白果肉スイカは 直径12㎝になった。どんどん大きくなっている。
          • 【7月31日】
            うり二つの実が横に並んでいる。
            青水を吸っているか見るために、収穫してみる。

            実の大きさ→縦1.5㎝ 横7㎜

            これを顕微鏡で見てみる。
            実と茎を薄くスライスしてプレパラートを作って顕微鏡で見てみる。
            茎の中の細胞が見えた。
            果肉の中にある維管束が見えた。
          • 白果肉スイカ 茎を 750倍で観察
            少しアップにしすぎて ぼやけてしまったけれど、細胞と細胞の境目がよくわかる。
          • 白果肉スイカ 実を 100倍で観察
            実の中の維管束が見えた。
            中心から3つに分かれて「Y」のような形になっているのが はっきり分かる。
            何本かの管が束になっている。
          • 白果肉スイカ 茎を 400倍で観察
            小さな粒が集まったハチの巣のような形。その間は水分で潤っている。

          塾で借りた理科の教科書(中学1年生)にも維管束がのってた。これと同じように顕微鏡で 道管やし管が見えていた事がわかりました。

          • 【8月1日】
            白玉スイカ(白果肉スイカ)とマダーボールを収穫し観察。

            マダーボール→縦10㎝、横7㎝
            ヘタの部分は少し青くなっているようです。
            どきどきしながら2つに切ってみたけれど、維管束が青くなっていませんでした。
            維管束ははっきり見えているけれど、やっぱり青くなっていませんでした。
            果実の中の維管束は、このように3つに分かれていて、それがたてにつながっています。
            種も縦につながっています。
            あ!維管束の先と できかけの種がつながっています。

          • 周りの皮をはいでみると、縦につながっている維管束が見えました。

            《大発見!》
            維管束の全体の形が分かったので、3Dデータの修正する場所がわかりました。
            上と下のヘタに近い維管束は、フタのようになっていることが間違いだと気づきました。
            今回の観察でわかった事を元にして、3Dデータを修正します。
             
            • マダーボールの茎 300倍で観察
            茎の表面には、つぶつぶしたハチの巣のような部屋があくさんあります。
            細胞の中は、水分で潤っている感じです。

            • マダーボールの実 400倍で観察
            種の赤ちゃんと筋のつながり目が分かります。

          • 【8月6日】
            白玉スイカ(白果肉スイカ)の小さい物を収穫。
            絶対に維管束が青くなって欲しいので、青水につけておく。

            【8月11日】
            五日間 青水につけたので青くなっていると思いながら切ってみた。
            茎のあたりは少し青い。
            維管束はよくわかるが青く染まっていなかった。
            維管束の形がはっきりわかったのは、スイカが熟れていなかったからだと思う。
            熟れた実の維管束は、果肉と同じくらい柔らかくなり目立たなくなる。
            種が熟すと維管束の役目が終わるからかなと考えました。

            これを顕微鏡で観察。(100倍・300倍で観察)
            • カットする場所で維管束の形が変化していくのがわかった。
            • 維管束の先が枝分かれして 種につながっているとわかった。

          • 【8月19日】
            残りの3つのスイカを収穫
            1. 白玉スイカ 37.5㎝
            2. マダーボール 16.5㎝
            3. マダーボール 23.5㎝

            この白玉スイカが今回育てた中で一番大きかった。

            果肉の中にも茎にも青い色水はやっぱり水上がっていませんでした。

            種と維管束の先がつながっている事がよくわかる。
            黒くなった種につながっている維管束は黄土色。
            白い種につながっている維管束は白色だった

            茎は果肉の少し中まであった。

            〈白玉スイカについて〉
            マリーゴールドとトウガラシの間に植えたから虫も付かずとても元気でした。
            一番大きなスイカがついていた苗は太くて長かったです。
            およそ10㎝の間隔で雌花や雄花がついています。
            雌花より雄花の数が多かった。



        • 観察して分かった事をもとに3Dデータを作り直す。

          1. 維管束の上の部分がヘタに近づくにつれて「Y」の用になるように修正する。
          2. 維管束の先が種とつながるようにする。
          3. スイカの外側の皮も作ってみる。
          4. 顕微鏡で見たように茎のデータを作る。

          使用した3Dプリンタ  da Vinci mini Maker
          使用したフィラメント  da Vinci mini Maker純正フィラメント CLEAR Yellow(PLA)CLEAR RED(PLA)GOLD(PLA)
                                        
                                 
          • 顕微鏡で観察したスケッチを基にデータを作る。
            メッシュミキサーで「O」の模型を使う。
            「O」を何個も出し並べる。このパーツで作ろうとしたがうまくいかずシンギバースの細胞のデータ
            Cell Structure Trivet cnc/laser by ZenziWerken
            を使う。
            メッシュミキサーでの作業がうまくいかず「3DBuilder」で作業。
            このデータと3DBuilderのパーツを組み合わせる。
            使うパーツを出しておくとわかりやすい。パーツが水平に置かれているかアップで確認し出力。
            緑のマニキュアで塗った部分が維管束。内側と外側に師管、真ん中に道管。


          • メッシュミキサーを使う。
            1. 円をインポート
            2. ブラシの「引きつけ機能」を使ってヘタをつくる。
              対象物(今回は「O」)を円(スイカの皮になる部分)の上に置く。対象物に向かって選択範囲が引きつけられる。(伸びていく)
              縦に伸びたら、次は対象物(今度は「D」)を横に置き、ヘタを横に伸ばしていく。左右にヘタを伸ばす。
             3.「中空機能」を使い、中身を空にする。
              中空機能では、スイカで言う「皮」になる部分の厚さも調整できる。
              「面カット機能」を使い、穴を確認した。
             4.プリントする時は上下に分けてプリントする。
          • 直径12㎝の皮になる部分がプリントできた。

            上半分をプリントする時に、サポート材をつけていなかったので、ヘタの部分がたれてしまったので、出力を止めて一度終了した。
            ヘタの部分を面カットで切り、別で出力した。
            ヘタの茎の部分は接着剤でくっつけた。
            上半分の出力時間、12時間40分。
            下半分の出力時間12時間4分。

            プリント中に、「どうやって上部の丸みを作っていくのかな」とじっと観察していた。
            フィラメントを少しずつ内側に重ねながら丸くフタをしている。「ダビンチ君、頭がいいな。神業!」と感心した。

            2つを重ねてみる。きれいな形になりました。
            この中に維管束を入れてスイカの模型を作ります。
          • ファブラボ太宰府 衞藤さんが塗装の仕方を教えて下さいました。
            (ファブラボ太宰府で作業)

            やすりをかけて表面をつるつにする。紙やすり *240番と400番を使用。
            1. 下塗りのスプレーをかける。プラサフスプレー白を使用。少し遠くからかけることがコツです。
            2. 下塗りスプレーが乾いたら、もう一度やすりをかける。紙やすり200番と400番を使用。見た目で表面がつるつるになったのがわかる。
            3. やすりで表面を整えた後、シリコンカラースプレー緑を全体に塗る。

            *やすりの数字は ざらざらの大きさを表していて、数が大きくなるほど ざらざらが細かくなる。先に240番でやすって、仕上げに400でやすった。

          • きれいに塗装できて大満足で片付けをしていたら・・・・
            新聞紙を敷いてスプレーをしていたのに、作業をしていたファブラボ太宰府の入り口の階段の地面(コンクリート)が、緑になってしまっていました。
            きっと妖怪の仕業だ、と思ったけれど、このままにしておくのはいけないので、後で「塗料はがし」(商品名を忘れてしまいました。塗料を取るスプレー)をホームセンターで買って、緑の塗料をふきとりました。
            ファブラボ太宰府の皆さん、ごめんなさい。
            新聞紙をもっと広く敷かないといけなっかた。風で塗料が流されたのかもしれない。妖怪のいたずらかも。
            今度からスプレーを使うときは、周りに気をつけて使います。

          • 以前のデータを使って維管束の形を作り直す。

            • 右→4㎝ 左→5㎝
            • スイカの皮の部分の模型に 5㎝を合わせてみると大きさが大きかったので、4㎝にした。
            • 4㎝のデータを「ミラー機能」を使い左右対称の形にした。
            • 少し印刷して形を確認。この形であいそうです。
          • 出力した物をよく観察していると、おかしい場所を発見しました。
            「面カット機能」を使って、維管束を輪切りにした写真や本物の維管束を観察した時の事を思い出しながら、データを見直しました。

            「面カット機能」を使いながら、少しずつ上にスライドさせて行くに連れて維管束が小さくなっているか確認していく。
            上の辺りで途中から維管束の形が途切れておかしくなっていたことに気づいた。
            この部分を修正する。
            上の部分をヘタにつながる頂点に向かって引きつけるようにする。
            対象物をヘタの頂点の上に置き「引きつけ機能」をつかって頂点に引きつけるように伸ばしていく。


          • 修正する部分を 思ったように3Dデータで表すのはとても難しかった。
            スイカを解剖した時の写真を何度も見直し、イメージを紙に書いたりして頭を整理して3Dデータをつくっていきました。

            「引きつけ機能」(写真1と3枚目)や「トランスフォーム機能」を使って形を整えていく。
            途中で失敗してしまう事があるので、修正する箇所が小さい部分でも「うまく出来た!」と思ったら、こまめにデータをエクスポートして保存した。失敗してもすぐもとの箇所から修正し直せるからです。
            エクスポートするときにどのデータか分からなくなってしまうから、名前の所に「8_9_hiru」とか、「8_10_10ji20」など日付と時間を入力しました。

          • おかしいところを発見して「よかった」と思ったけれど作業はとても時間がかかり大変で、僕は「気づかなかったほうがよかったかも・・」と後悔してしまいそうでした。
            なんとか思った形に修正できプリント
            Y軸5㎝の物を3つプリントし3つを合わせて皮の模型に入れてみると大きすぎて入らなかった。
            いくつかサイズを変え出力。
            3つが合わさる中心部分伸ばすよう再度データを修正。
            Y軸4.3㎝、X軸6.2㎝を3つあわせるとぴったり収まった。


            この部分の調整が一番つらかった。もう少しで完成なのに後ちょっと収まらない。やすりで削ったり、ニッパーで切ったり、色々試したけれど結局データを修正してプリントした。

          • 3こに分かれている維管束をくっつけたり、へこんでいるところをきれいにするために3Dドリームアーチペン可視光線ライトを使いました。
            3Dドリームアーチペンの中身は液体です。固まらせるのに1分間ライトを当て続けないといけないため、ブロックを使ってライトを固定しました。手でライトを持ち続けるのは大変だからです。液体にライトを当てると固まります。

            僕はブロックで色々な物を作ることが大好きで、動物(特に恐竜、翼竜)、武器(?)、飛行機や船、こういうお助け道具などを作っています。
            ブロックで作った物は外れて壊れやすいので、ブロックで作った物を3Dデータにしてプリントしたらいいなと思います。

            • 黒くしない部分マスキングテープで隠す。
            • スイカは緑の部分の方が黒い部分より範囲が大きいので、黒で細く書く
            • マッキーペンネームペンなど色々な太さで試して線を書いた。ヘタに近い部分(北極と南極)と、中間点(赤道のところ)で太さを変えるのはとても難しかった。
            • トウガンのような球体がスイカになりました。
            • ヘタが折れてしまったので、3Dドリームアーチペンで修復した。
            • お助けアーム君で可視光線ライトを固定しておく。お助けアーム君は僕がブロックで作りました。このおかげで他の作業をしながらヘタを固めることができます。
        • 完成
          ついに完成させることができました。
          ずっと気になっていたスイカの全体の維管束の形が作れてとてもうれしいです。
          維管束の先についている種も作れてよかったです。
          分けて作った維管束を、3Dドリームアーチペンと可視光線ライトでくっつけました。
          3Dドリームアーチペンの黄色と維管束の模型が同じような色だったけれど、途中で使い切ってしまい、一部オレンジ色を使いました。
          • 去年、「FAB3Dコンテスト」で頂いたMipox(株)さんの「Tune D3 ベーシック」を使って、左のように ふちにはみ出てついていた緑の塗装をきれいにしました(右はヤスリ後)
            はみ出していた緑の塗料や積層後がなくなって、つるつるになりました。
            に濡らして使うと、とってもきれいに仕上がります。
            すごく使いやすかったので、これからも使えるよう大事に使っています。
        • 去年から約1年間、メッシュミキサーを使って色々な物を作っているうちに、少しずつメッシュミキサーの機能が分かるようになってきました。
          メッシュミキサーのポイントをまとめました。

          メッシュミキサーは△で形を作ります。
          △同士が交わる部分を押すと引っ込みます。引っ張ると出っ張ります。
          押すときは、△が交わっているところをボールで前に押すイメージです。
          この時にボールの大きさを変えたり、強さをかえたり押し出す時にあたる部分をとんがらせたりして作業します。
          △の交わっているところをねらって 押し出したり引いたりするとスムーズに形を整える事ができます。

          • モデルを「シェーダ機能」で「透明スケルトン」(僕がそうよんでいるだけで、本当の名前は分かりません。)にして厚みを見ながら押したり引いたりします。透明化することで厚さを確認する事ができます。これを使うと、厚みを簡単に整える事ができます。
            線で囲まれているのがメッシュです。
            メッシュの色を見て凹凸を考えながら作業します。
        • 去年の秋にはじめて維管束の3Dデータを作ってみて、やっぱりもう一度維管束をじっくり観察したいと思いました。
          年が明けて春になるのをワクワクして待っていました。
          5月になりスイカの苗を買ってきてはじめてスイカを育てました。順調に育っていると思って喜んでいると歯の裏に虫が付いて食べられてしましました。僕は慌てて殺虫剤をかけて葉についた虫を退治しました。次の日スイカを見てみると、なんと葉が茶色に変色して元気をなくして枯れそうになっていました。僕は「しまった」と思って枯れそうになった葉に水をかけて洗い流しました。でも数日後スイカは枯れてしまいました。
          • とても悲しくてスイカに「かわいそうなことをしてしまった」と後悔しました。
            僕のおばあちゃんも同じ時期にスイカを育てはじめていたので一緒にスイカの事を考えたり、わからない時は相談したりしました。
            スイカに殺虫剤をかけてしまった時もおばあちゃんに相談したら「トウガラシやマリーゴールドと一緒に植えるといいよ」と教えてくれました。早速新しい苗と一緒にトウガラシとマリーゴールドを植えました。今回一番大きい実が育った「白玉スイカ」はマリーゴールドとトウガラシの間に植えていました。そのおかげで本当に虫が付かなくて、元気な葉がたくさん茂っていて一番長く茎が育ちました。茎の太さも一番太かったです。

          • 元気な苗からは元気で大きな実がつく事がわかりました。
            5月に苗を植えてから毎日毎日スイカの事が心配でした。人工授粉してもうまく実がならず、そのまま枯れてしまった雌花がたくさんありました。
            受粉の事もおばあちゃんに相談してみると「受粉した時や後に雌花を触っちゃいけないらしいよ」と貴重なアドバイスをもらえました。おばあちゃんが教えてくれたように手で触らないように受粉したら上手に実が付きました。
            収穫の日までの間に何回か台風が来ました。
            スイカの事が心配で玄関の中にプランターを移動させて台風が過ぎていくのを待ちました。
            台風によって僕の住んでいる福岡県でも大変な被害がでてしまいました。

          • 大切に育てられていた果樹園が流木や土で埋まってしまった映像を見てとても悲しくなりました。僕もスイカを育てていたので大切に育てていたものが一瞬でなくなってしまうという気持ちを想像してしまってとても悲しかったです。自然と共に関わりながら、今回の台風のように自分達の力ではどうにもならない事と向き合って、それでも大切に育てているんだと、スイカを育ててみて改めてよくわかりました。
          • 僕は、スイカが実をつけてくれないと計画していた実験ができなくなってしまうな、とずっと心配でした。毎日毎日葉の裏に虫が付いていないかな、とそわそわしていました。育てることはとても大変だと思いました。
            去年、久保山先生がアドバイスして下さったように、水をやりすぎないようにちょっと乾燥ぎみな時に色水をやってしっかり吸わせるように工夫してみました。色々試したけれど、維管束は色水で染められませんでした。


          • 染められなかった理由は、色水の濃さが足りなかったのか、青水の成分が土で吸収されてスイカは水分だけ吸い上げてしまったからか、スイカの中で色水が分解されているのか、茎の途中まで水上がってもそれより先は水分だけしか吸い上げないのかと色々考えたけれど、今回の実験では分かりませんでした。
            でも色水で染められなくても実の中の維管束はしっかり観察できました。
            大切に育てたスイカの苗がたくさんの実をつけてくれたので、思いっきり実の中を観察できた事がとてもうれしかったです。
            スイカさんにありがとうと感謝しました。

          • 僕は観察のためにスイカを育てていたけれど、農家の方は、もっと工夫や努力を重ねてスイカなどを育てているのだなと思いました。スイカだけでなくこの世にある全ての食べ物に感謝して食事をとろうと思います。
        • 僕はものづくり物作りが大好きで、家でも工作をしたりします。テレビやインターネットで見た物などや、イベントなどに行って見たり体験した事が僕の物作りのヒントになっています。
          イベントでは物を作っている人から直接作り方や作る時のコツなどの話を聞くことができて、とても参考になるし、とても楽しいです。
          インターネットでは「THINGIVERS」などのサイトで3Dデータを自由に見ることができるし、データの中には決まりを守れば誰でも使うことができたり、元のデータを改造して使ってもいい物もあります。
          このように色々な作り方を教えてもらったり、参考にする事を「共有」というそうです。
          • 僕はたくさんの3Dデータの中から、どうやったらスイカの維管束を作れるかなと考えていました。イベントでも先生や3Dプリンターで物を制作している人に相談しました。
            色々なアドバイスや情報が混ぜ合わさって今回の僕の3Dデータが完成しました。
            一人で家で考えていてもきっとたどり着けなかったと思います。
            「教えて欲しい」と思った時にたくさんの方々が大事な時間を使って協力して親切に教えて下さいました。色々な人の話を聞いてアドバイスをもらうことは大切なことなんだと思いました。

          • 僕も今回作ったスイカの維管束の3Dデータをインターネットに公開できたらいいなと思います。それは、僕の今回のチャレンジをみて、世の中の人の誰かがスイカの維管束について知りたいと思った人の参考になったらいいなと思うからです。
            「誰かの役に立つかも」と考えるとすごくうれしくなるからです。
            僕が小学校2年生の時から今回のこの日までずっと本やインターネットで探していた「スイカの維管束の全体像」がもし世界中で僕が初めて作ったとしたら、すごいなぁとちょっとニタニタしています。

          • そして僕のこのレポートを読んで下さった人から「こうしたらうまくいくかもよ」とか「似たようなことしてみたよ」とか色々なアドバイスや意見がもらえればうれしいです。
            そうしたら、僕はまた新しい事が分かったり、今までと違う方法でチャレンジしたり、もっと研究を深めていけると思います。
          • そして今回のようにデータを作っておくと、これから先僕がまたこのデータを編集して他の物を作ることができたり、世の中の人がこのデータを使えるように設定しておくと、このデータをもとに誰かが他の物を作ってくれるかもしれません。
            想像するととってもワクワクしてきました。
            僕も今回の3Dデータを基にして、トウガンやメロンの維管束を作ることができます。
            データという物はとてもすごいんだなと思いました。
            そして「共有する」ということは、とても楽しいし、ありがたいことだと思いました。
        • 僕はスイカの事を2年から5年生までの3年間ずっと考えてきました。
          そして本やインターネット、出会った方々から今まで知らなかったことを学び、2年生の頃には知らなかった事が分かったり、2年生の調べる学習コンクールで書いた物に間違いがあったことにも気づきました。
          間違っていたのは、道管と師管についてです。
          2年生の時は、師管が実の中を通り種につながっていて道管は皮の方を通っていると思っていました。
          このことが間違いでした。
          今回理科の教科書を見て維管束は道管と師管の集りだとわかり、実の中と皮の方に道管と師管がはなれていることが間違いだと分かりました。

          間違いがわかってよかったけれど、ちょっと恥ずかしかったです。

          • 感想は 文字数の関係でここに入らなかったので、Memosに記入しました。
          • 実物はこの1/35(35分の1)です。
            とてもすごかったです。
            イノシシやシカ、歯ブラシなどをつかってツノの毛を表現したそうです。
            色々な材料を使うということがわかりました。
            出力する時は足、羽、胴体、目、口、ツノというふうに分けて作ったそうです。
            塗装の仕方もとても勉強になりました。

            僕もこんなふうに、実物そっくりの模型を作ってみたいです。
        • スイカの維管束のデータを作って、気になった事があります。
          それは、実物により近い正確な3Dデータを作るのか、それともイラストのように見やすい3Dデータを作るのかということです。

          より正確な3Dデータを作るには、実物のやスイカの皮の厚さや、皮の模様のしましま部分の幅、解剖した実に入っていた種の数、維管束の厚さや長さなどのデータが必要だったなと反省しました。
          スイカを観察している時に、気づいておけばよかったと思い、本当に残念でした。
          いつも終わってから色々と気づいて、後悔したり反省したりしてしまいます。
          気づいた時は、スイカのシーズンが終わっているので、いつもとっても悔しいです。
          • 僕は絵を描くことも大好きです。
            絵を描くことはいろんな授業で出てきます。
            図工の授業、理科の授業での植物や虫のスケッチ、社会の時間での地図、国語の授業の挿絵、算数の図形も含めたら、色んな場面で絵を描いているんだなと思います。
            それぞれの場面で、色々な絵の描き方をします。理科のスケッチでは、できるだけリアルに実物を写真で移すようにスケッチしていきます。
            算数の図形は、正確にかきます。
            社会の授業での地図は、簡単なイラストっぽく描くことが多くて、「らしく」描く事が多い気がします。
            国語の挿絵などは、話の一場面が伝わりやすいように、正確にそのものを書く時もあれば、想像も入った物を描く時もあります。

          • 図工の時間で描く絵は、実物をよく観察しながら、そしてその絵で伝えたい事が伝わるように想像も入れます。
            例えばこれは僕が去年描いた絵です。
            学校の校庭の木をよく観察しスケッチした後に 教室で色を塗りました。実際の木はこの枝の形とは少し違います。木の力強さを出すために、枝の形を実際とは少し変えて描きました。
            この絵で一番伝えたかった事は、木に光が差し込んでいる所です。実際にはない「白色」を塗って木にあたる光を表したり、幹に何色も色を重ねて、立体感や力強さを表しました。スケッチの時は、葉っぱの形を1枚1枚描いていましたが(大変だったから一部分だけ)、色を塗る時には色々な色の「点点」にして描きました。

          • このように絵を描く時は、何を伝えたいのかによって描き方を変え、時には実物そっくりに描くように気をつけたり、時には簡単に描いたり、また想像を入れたりして、何を伝えたいのかが伝わりやすくしています。
            例えば、体の毛並みまで本物に近く表したリアルな「トラ」を描く時と、イラストに使える「トラ」を描く時があり、それぞれ描き方も観察する点も変わってきます。
          • 3Dデータを作る時もこの事を大切にして作らないとだなと思いました。
            実物そっくりに表したいのか、かっこよさや かわいらしさを伝えたいのか、相手の使いやすさを考えて作る物なのか、と考えてから3Dデータを作り始めると、何を観察するのか、何を測っておくのかなどの下準備がしっかりできます。準備の内容も変わってきます。だから何を目的に作るのかを先に決めておくことは とても大切だと気づきました。
            この気づきを大切にして、3Dデータだけでなく、これからの物作りに役立てたいと思います。
            今回の僕の3Dデータは、実物の維管束の形をよく表す事が出来たと思いましたが、厚みなど正確さがもっと表せたらよかったなと思いました。
        • サポートしてくれた道具達、ありがとう。
          ニッパー 使いすぎて折れてしまいました。お疲れさま。
          da Vinci mini Maker 働き者のダビンチ君。寝ている間も出力してくれていました。
          完成までに出力した模型たち この模型たちのおかげで、完成により正確に近づく事ができました。

          僕は去年から、3Dプリンタとパソコンのおかげで、今まで知らなかった事を知れ、たくさん新しい発見ができました。
          そして、毎日「何を作ろうかな」とワクワクしています。
          本当に感謝しています。ありがとうございます。

          • データを「面カット」し、厚さを薄くして出力しました。
            データが1つあれば、色々な事ができます。

            次は スイカのランプや 維管束キーフォルダーを作ろうかな・・・





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