輪切り木材を染色してみる(実験)

Created Date: 2017-03-11/ updated date: 2017-03-11
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    Summary
    ヒノキの輪切り板の下に染色した水を浸すと、どのような模様ができるのか実験しました。実験の結果、水は確かに上面に吸い上げられたものの、場所の法則性はあまり分かりませんでした。また、切断した断面を観察しましたが、色がはっきりと表れませんでした。染色方法としてはあまり有用ではないと思います。

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          Making

          • 私は、FUJIMOCK FES富士山セッションの中で、ヒノキの樹皮を剥いて現れた豊富な水分にとても興味を引かれました。木の根から吸った地中の水分が、毛細管現象?により、道管(維管束?)を通って木の隅々まで行き渡らせているのだと思います。ここで思い出したのが、小学生の頃に行った理科の実験で、植物に染色した水を吸わせて茎の断面の道管を観察する実験です。私は、輪切り板の片面だけに同様の染色水を浸すことで、自然と水路の形状に合わせた模様が自然と発生するかどうか、実験してみることにしました。
            • 樹皮付近や道管に染色水が染み込み、年輪の形にそった歪な輪のような色が現れる。
                • 図書館にあった理科実験手引書によると、絵の具を染料として使用すると、色素粒子が大きくてうまく植物が吸わないという説明がありました。本の中では食用色素が適切だと解説されていたので、近くのスーパーで購入しました。
                • トレイに水と色素を混ぜて、輪切り木材を浸します。浸漬深さは、輪切り木材の厚みの1/4以下くらいを目安にしました。
                  ものの数分で、染料が染み込んできました。
                • どんどん染料を吸っていきますが、染み込み方に法則性や、年輪との因果関係は確認できません。
                  ただ、面白いことに(考えれば当たり前ですが)、乾燥時に発生した大きな割れ目が、木に再び水分が補充されたことにより、徐々に元に戻ってきました。
                • 最終的には、輪切り木材すべてに染料が染み渡ってしまいました。割れ目は完全に閉じています。
                  水分を含ませたせいで、カビが生えてきました。
                • 再び乾燥させて、右図のようなマーブル模様が形成されました。あまり美しい模様ではありませんが、表面をカンナやヤスリがけすると、雰囲気が更に変わるかもしれません。
                • インターネットの解説によると、染料として、インクジェットプリンタのインクも有効であるとの説明を見つけました。近くの家電量販店のワゴンセールで、廃盤プリンタのインクを安値で購入し、食用色素と同様の実験を行いました。
                • トレイに水とインクジェットプリンタを混ぜて、輪切り木材を浸します。浸漬深さは、前項と同様、木材の厚み1/4以下を目安としました。
                • 同じく、特に法則性もなく染料が表面に浮き上がってきました。今回の材料は、割れ防止実験の時にΦ10mmの穴を開けた素材を利用しており、その穴の周辺が素早く染み込んでいます。
                • 今回はインクジェットプリンタの染料が少なく、中途半端な染色となりました。木は大量の水分を含むようなので、多くの染料を必要とするようです。

                  一部を切断して断面を観察してみましたが、染料が薄く伸びているせいか、あまり目立った模様にはなっていませんでした。
                1. 単純な色付け方法として、浸漬による染色はあまり得策じゃない。
                2. 木は大量の水を吸うので、染料が大量に必要。インクジェットプリンタのインクは比較的高価なため、本用途にはオススメできない。
                3. まだまだ実験が必要。ただ、偶然にも面白い模様ができる可能性はあるものの、精度を確保したいなら、普通にペンキで塗った方が良い。
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