- 靴の形状的特性を「履く」以外で活用している製品には、どのようなものがあるだろうか?はじめに思いついたのは以下の3つだった。
- コンバースを模したペンケース
- ハイヒールを模したアクセサリーケース
- ブーツを模したペン立て
この中で、たまたまその時履いていたコンバースがあったので、それをベースにお菓子入れを作っていくことにした。 - ペンケースの魅力的な特徴
- カラフルな色合い →ファッションとしてのコンバースの醍醐味でもある。今回は装着性を考えなくて良いのでさらに遊ぶことができる。
- シューレース →リボン結びはプレゼントらしさもあり、お菓子との相性もぴったりである
- アウトソール →この部分がリアルに作り込まれていることでコンバースらしさが出ている
魅力的だと思わない特徴- 潰れて立体感を失ったアッパー →携帯性を考えなくて良い据え置き型のお菓子入れにすれば、上部は開口したかたちのままでよい
以上の点を踏まえて、かたちはコンバースに寄せつつ、ディティールはキュートなお菓子入れを作っていきたい。
3Dプリントシューズ製作日記①お菓子入れ編
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デジタルファブリケーション課題
Materials
Tools
Blueprints
Making
- 靴のアウトラインの線を引く
- まず、ミッドソールから作り始める。コンバースのミッドソールはよく観察すると単にエクストルードされた形ではなく、盃のように途中からやや広がった構造になっていることがわかる。また、くびれの部分にアクセントの帯が巻き付いている。これらの特徴を踏まえて、モデリングは以下の手順で行った。
- ExtrudeCrv 1層目を作成
- Offset アウトソールの輪郭線を外に広げた曲線を作成
- Loft 1, 2の曲線を用いて2層目を作成
- Curve 帯の断面曲線の作成
- Sweep1 4の曲線、1層目と2層目の断面曲線を用いて巻き付いた形状の帯を作成
- アッパーのラバー部分のモデリングをする。下部の靴にぐるりと巻き付いた部分はつま先にいくにつれて丸みを帯びていることがわかる。モデリングは以下の手順で行った。下部
- PointsOn/Move 靴底などに用いた曲線を元に、ラバーの上下のエッジの曲線を作成
- CSec 1で作成した2本の曲線を元に、ラバーの断面曲線を作成
- InsertControlPoint/PointsOn/Move 断面曲線の編集、つま先部分の丸みを作成
- Sweep2 サーフェスを作成
上部- 上記の1-3の手順を参考に曲線を作成
- NetworkSrf サーフェスを作成
- ハイカットのコンバースのアッパーはキャンバス地でできており、形状を補助する素材はヒールカップのみだが、自立する。履き口に向かって収束していくようなスリムなフォルムは無駄がなく、単体でも美しい。形の肝になるところであり、またこの部分は布地から作成したいため、歪んだ形状にならないように気をつけて何度か試行錯誤しながらサーフェスを作った。モデリングは以下の手順で行った。
- 履き口、中腹の形状を観察しながら断面曲線を作成
- CSec 1で作成した曲線から断面曲線を作成
- NetworkSrf ブーツのような円環状のサーフェスを作成
- Trim 実際の生地の形状になるように3で作成したサーフェスを分割
- 靴紐を通すホールを開けていく。モデリングは以下の手順で行った。
- Circle 穴の大きさを決める
- OrientOnSrf 1の曲線をアッパーに配置
- Trim アッパーに穴をあける
- Torus 穴の周りの金具を作成
- ディティールのデザインをクッキーのようにしてお菓子入れらしさを演出する
- コンバースのアウトソールは幾何学模様のような柄だが、ここではお菓子入れらしく、アウトソールを板チョコの模様にしようと思う。
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