- マリオカートツアーは任天堂が製作したレースゲームの「マリオカート」をスマホで遊べるようにしたもので、その人気はすごく、配信開始から一日で2000万ダウンロード、一週間で9000万ダウンロードという記録を打ち立てた。
- スマホは便利なものだが、ゲーム機のように物理ボタンが存在しない。そのためPCゲームやゲーム機に比べると操作がしにくい場合も多い。マリオカートツアーでは、ハンドルの操作を画面のスワイプで行うのだが、自分は操作しづらいと感じた。
- 私は、操作しづらいと感じているプレーヤーは多いのではないかと考えた。冒頭に書いたことから単純に考えると、プレーヤーはすでに9000万人を超えている。つまりこの問題は大きなまちの課題になりゆるのではないか。そう私は考えた。(言い過ぎw)
- FABの力、今回は特に3Dプリンターの力を借りて課題を解決するアイディアを形にしよう!
スマホ版マリオカートの物理コントローラーをつくる!
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スマホ版マリオカートの物理コントローラーをつくる! by keisuke0917 is licensed under the Creative Commons - Attribution-NonCommercial license.
Summary
先日リリースされたスマホで遊べるマリオカート「マリオカートツアー」。自分もいち早くダウンロードして遊んでみてわかったのだが、やはり操作しづらい。というのも、マリオカートツアーでは画面の下を指でスライドしてハンドルを操作する。そのため、指が滑ったりうまく反応しなかったりしてうまく操作できないことがあるのだ。この問題を抱えているユーザーは多いと思う。そこで物理的なハンドルを開発することでユーザーたちの悩みを解決できるのではないかと考えた。
Materials
Tools
Blueprints
Making
- 思いついたら、とりあえずやってみる。AutodeskのFusion360を立ち上げて、何となくのイメージを形にしてみる。デザインはなるべくシンプルかつ、小さく。
- 参考にしたのは、3Dデーターの共有サイト「Thingiverse」に載っていた作品。Xboxのコントローラをハンドル操作にできる拡張パーツだ(詳しくはYoutube動画で)。ハンドルの回転運動をスライド運動に変える仕組みやパーツの大きさなどを参考にさせてもらった。
- ゲームにとって滑らかさは、勝敗に大きく関係してくる。しかし3dプリンターだけで、滑らかさを作るのは難しい。そこでハンドルの取り付け部にベアリングを組み込む設計にした。
- Fusion360のジョイント機能を使って可動範囲や動作を確認してみた。さらに、部品が干渉する場所がない事や、印刷した時のフィラメントの膨張を考えながら確認していく。こうすることで、印刷した後のトラブルや再印刷を防げる。
- Fusion 360は普段から使っているソフトなのでそんなに時間はかからなかった。しかし、切削や板金などいまだに触ったことのないものもたくさんあるので、まだまだ修行が足りなそう。パーツはわかりやすいように、色ごとに分けてある。
- 3Dデータを印刷するのにたくさんの時間がかかるのはしょうがない。それでも印刷時間を削減するために無駄な部分は切り取ったり、サポートを一切使用しない設計にした。
- 今回使うプリンターは、昨年と同じXYZprintingの「ダヴィンチ mini w」。学校の図書館にあるプリンターで放課後、生徒ならだれでも使用可能となっている。印刷時間をなるべく減らしたのも、印刷できる時間が放課後だけに限られてるからだ。去年、ファブコンで優秀賞を受賞してマイプリンターをゲットしたS君がうらやましい...。
- とりあえず部品が印刷し終わった。このコントローラーは3つの部品から構成される。スマホと固定させる土台部分、左右にスライドして実際に操作する可動部分、そして指で回転させる部分とギアがくっついたハンドル部分だ。
- 緊張の瞬間。パーツがうまくはまらないとまた1時間ほどかけて印刷し直さないといけない。だが、予想を反しパーツ達はうまくはまってくれた。ベアリングの部分も緩くもなく、きつくもなくいい感じ。可動部分の先にはアルミテープをつけておく。
- 今回の作品には、去年と異なり電気系統を使用していない。だが、スマホのタップは人間の指に微弱な電気が流れることで感知している。そこでハンドルと、可動部分の先にアルミホイルをつけ導線でつなぐことにより、ハンドルを握ることで指に電気がながれスマホがタップされる。という仕組みになっている。
- スマホとコントローラーをどうやって固定するか。という問題は意外に悩んだ。1つ目の案として、スマホケースをプリントしそこに固定する案を考えた。しかし、これだと一部のスマホでしか使えず、汎用性がない。2つ目の案として、可動する部品で挟みこむ案が浮かんだ。しかし、この場合、構造が複雑になり、サイズも大きくなる。そこで、吸盤を用いる方法を思いついた。これだと、ほぼすべてのスマホに取り付けられ、サイズも大きくならない。よって、本体の裏に2つ、吸盤をつけてこの問題を解決した。
- ようやく完成し、待ちに待った動作テスト。アプリを起動し、コントローラーをくっつける。選んだサーキットは「キノピオサーキット」(適当に選んだだけ)。結果は・・・「反応しない」!!!!
- 原因は、裏についているアルミホイルにあった。スマホにアルミホイルがフィットせず、スマホとわずかなスキマができてしまっていたのだ...「どうしよう」
- この問題を解決するために買ってきた秘密兵器。それは...「100均のタッチペン」!!!先の部分だけ切り取って新たに作り直した可動部品にとりつける。
- こんどこそ!!!
- 一応、動くところまでできたが、たまに反応しない。ハンドルが自動で戻った方がよい。など改良点がいくつか見つかった。これらの問題点を解決するには、大きな設計変更が必要だと考えたので、とりあえず今回は、ここで完成とした。しかし、ゆくゆくは多くのマリオカートプレーヤーに使ってもらえるようなクオリティーを目指して改良していきたい。
- 動作映像です。操作にまだ慣れていないことや、たまに反応しなくなるため、若干事故りかけてますが、スタートダッシュの所や、ドリフトする所を見てもらえれば、何となくわかります。(なげやり)
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