ありが灯

Created Date: 2026-03-12/ updated date: 2026-03-19
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Summary
「ありがとう」と思っていても、「ありがとう」と言われることは少ない。そんな、介護をがんばる人と離れて暮らす家族のためのプロダクトを作りました。お盆を置くと、箱から家族の声でメッセージが再生されます。同時にボタンを押すことで、「家事終わったよ」などの気持ちを家族に届けることができ、写真を送り合いきっかけにもなります。ただ感謝を伝えるだけでなく、会話とつながりを生み出す。日常の中で、自然に家族を近くに感じられる仕組みです。介護が終わったあとも、思い出をつなぐアイテムとして使い続けることができます。介護しているおじいちゃんにぬくもりを届けたい——そんな想いで、私たちはGeRealを作りました。

Materials

    Tools

      Blueprints

        Making

        • 私たちが今回、「認知症」というテーマを選んだきっかけは、あるチームメンバーのおじいちゃんの言葉でした。
          チームメンバーがおじいちゃんに日常生活の中で何に困っているのかを聞くと、「おばあちゃんに記憶を思い出して欲しい」と言われました。
          その言葉を聞き、おじいちゃんのためにこの課題を解決したいと思い、私たちは「認知症」をテーマとして取り組むことになりました。
          • 鎌倉市の高齢者人口は約5.4万人で、そのうち約23%もの人が介護を必要とされています。また、私たちにゃにゃこ隊の5人中2人が親族に要介護者の方がいます。 そこで私たちは、より身近な課題として考えるため、メンバーの一人のおじいちゃんを今回のターゲットにしました。

            • 薬の飲み忘れを防ぐことと、記憶を呼び戻す事に着目して松竹梅をモチーフにして薬箱を作りました。

              【タイトル】 記憶の引き出し

              【使用例】
              薬を飲む時間になる    
                ⬇️
              リマインドが鳴り「おばあちゃんorおじいちゃんお薬飲む時間だよー!」と子供や孫達の声で流れる。

              【仕組み】
              1、松の写真入れ ➡️大切な人のことを忘れてしまう課題解決につながる写真を見ることで、感情や記憶を刺激して認知症の進行を緩やかにする

              2、竹のスピーカー ➡️薬を飲む時間になったら、音声が流れてリマインドしてくれる!

              3、梅のチェックリスト ➡️ ご飯を食べた後に自分で回すことで食べたことを自覚させることができる
                • 内容が詰め込みすぎ

                • 本当にこれで認知症が改善させるのか

                • 自分事としてあまり考えられていない

                • 時間の使い方

                • 似た商品がすでにある
            • どのように介護が行われているかを知るために、実際に祖母の介護の様子を見ました。
              認知症の祖母は感謝の言葉を伝えることがあまりありませんでした。その様子から、祖父は自分の頑張りが伝わっているのか不安に感じているのではないかと思いました。
              また、祖父が何度も声をかけても祖母が薬を飲み忘れてしまうことがあり、認知症の方の行動を変えることは簡単ではないと気づきました。
              さらに、介護施設「あたご桜花」を訪問した際、最終的な確認は人が行う必要があると教えていただきました。 これらから、私たちにできることは介護をしている人の頑張りを認め、感謝の気持ちを伝えることだと感じました。

              • 認知症患者の介護者が日常的に感謝の言葉を受け取り、日々の頑張りを肯定することが出来る物を作りたいと考えました。 【タイトル】ありが灯

                【使用例】
                キッチンに置いてあるセンサーにお盆を置く
                        ⬇️
                ダイニングテーブルの上にあるプロダクトが感謝の言葉を発する
                           and

                    暖色の電気が点灯する

              • ここで私たちは実際におじいちゃんに使ってもらい本当に感謝が伝わっているのかを調べて見ました。
                今回、私たちはこのプロトタイプがどのようなものかを伝えずにおじいちゃんには朝昼晩食後にお盆を置いてもらいおじいちゃんの反応を観察しました。

                • ・おじいちゃんは孫の声を聞いて喜ぶ

                  ・このプロトタイプにより介護者の方のサポートができるのでは?

              • 私たちの予想とは違い、おじいちゃんは「困惑」していた          
                1️⃣「感謝されるだけ」感がつよい

                2️⃣ お盆の角を合わせるのが少しめんどくさい

                3️⃣👴「これ会話はできないの?」と言われた  

                 ▶︎▷介護者と家族の繋がりを一層強める方向からアプローチ出来ないかと考えた。

                • おじいちゃんに使ってもらってそこで得た改善点を元に感謝+繋がりからアプローチをして作り直すことにしました。

                  ★音声だけ→音声+写真
                  1️⃣・3️⃣に対する解決策 音声だけだと感謝されているだけなので繋がりを感じるために今何しているのか写真を送り合うことにしました。その送りあった写真を元に会話のきっかけに繋がっていくのではと考えました。

                  ★4つ角→平面
                  2️⃣に対する解決策 お盆を置く台を4つ角にするのではなく平たいところにおけるようにしました。そして前の音声を流すボックスは角張っていて印象が硬かったので、丸くし少しでもいやされるようなデザインにしました。

                  • 今までの反省点をもとに改善し、完成しました。
                    【タイトル】 Greal

                    【使用例】
                    お盆を置く
                      ⬇️
                    音声が再生される  
                      ⬇️
                    おじいちゃんがボタンを押す
                      ⬇️
                    家事終わったよなどのメッセージが私たちに届く  
                      ⬇️
                    今何してるのか写真を送り合う

                    • GeRealには、介護をしている人が日常の中で家族とのつながりを感じ、孤独感を少しでも減らしてほしいという思いを込めました。介護は身体的な負担だけでなく、精神的な負担も大きく、特に家族と離れて暮らしている場合は、自分の頑張りを誰かと共有したり気持ちを分かち合ったりする機会が少なくなってしまいます。そこで、特別な操作をしなくても写真を送り合うきっかけを作り、日常の延長の中で自然にコミュニケーションが生まれる仕組みを目指しました。

                      • 今後は、実際に介護をしている人やその家族に使ってもらうユーザーテストを行い、使いやすさや本当に孤独感の軽減につながるのかを検証していきたいと考えています。そして、得られた意見をもとに改良を重ね、介護をしている人が少しでも安心感や支えを感じられるようなプロダクトへと発展させていきたいです。
                        • 「Greal」を作るにあたり、ファブラボ鎌倉・太宰府の皆様、先生方、そしてモニターにご協力くださったご家族の皆様、調査に協力してくださった介護施設の方々に、多くのご協力をいただきました。心より感謝申し上げます。沢山苦戦しましたが、モニターに協力くださったおじいちゃんや介護施設の方々、ファブラボ鎌倉の方々にアドバイスをもらい、どのように解決していけばいいのかや自分たちらしいものを作り上げることができました。 この活動を通して課題を形にして解決をする難しさを身をもって学ぶことができました。私たちの想いが詰まった『Greal』が、誰かの役に立つことを願っています。

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