優しいルアー作り
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Summary
現在、世界中で海や川などにおける水中ゴミ問題が深刻化している。特に海洋ゴミといった海洋プラスチックにより、魚類、海鳥、アザラシなどの約700種もの生物へ影響を及ぼし、命を奪っている現状がある。上述した海洋ゴミの発生要因は様々であるが、その中の一つに「釣りによる水中ゴミ問題」が存在する。私は今回、この問題を一人の釣り人として現実的な範囲で軽減できないかと考え、行動に移すことを決意した。
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Materials
Tools
Blueprints
Making
- 最初のきっかけは、父親と初めての船釣りであった。父親を含めた大人たちは釣りをするポイントに着くなり海へ潜り始め、海中で何かの作業を行っていた。その作業こそが釣りによって出た海洋ゴミの回収であった。数時間が経過すると持ってきていたカゴの中には錆びて塗装が剥がれたルアーや、錘などがパンパンに入っていた。その量を見た私はとても驚いた事を今でも鮮明に覚えている。
- 私は今まで、ルアー自作するなどの活動も行ったが、海中ゴミを実際に減らすような活動に取り組んだ経験が無かった。しかし、『脱プラスチックへの挑戦。持続可能な地球と世界ビジネスの潮流』という本に出会いさまざまな現状課題、アプローチ手法を学ぶ事ができた。特に海の浄化ビジネスが印象的であった。これは海に存在する太平洋ゴミベルトというプラスチックゴミで形成された島のような物があり、それをどうにか回収しようとしている試みだった。私はこの挑戦を知り、身近な私から発信できるような解決方法を作りたいと思い、参加を決意した。
- 今回私が考えないといけないアイデアの条件は1.他の人が真似をしたくなるような方法。2.3Dプリンターの強みを生かす。3.環境への負荷をできうる限り減らす。この三つが必要不可欠だ
- これは現実的に軽減していけるようにするためである。今回考えたアイデアをそれで終わりにするのではなく、私以外の釣り人にも活用してみたい!と思わせることが大切であると考えるからだ。
- 私が考える3Dプリンターの強みは単品を早く製作する事が出来る事だ。量産には不向きであるが、個人でモデリングなどで作成した形をすぐに形にできる特性を活かしたい。
- 今回提供いただいたフィラメントの様に自然に還る素材をできるだけ使って作る事が大事だしかし、自然に還る素材は扱いにくい物も多いので広めていけるようにある程度は妥協しないといけない。しかし、全て還る素材で作る事が理想
- この上の条件を満たすもので、尚且つ海に大きなダメージを与えているものを考えると私はルアーを作成するのがいいと考えた。ルアーは本当に様々な形と種類があり、3Dプリンターを活かした自分だけのルアーを作成できる事は釣り人にとってとても大きな魅力だ。そして、ルアーは素材としてとても多くプラスチックを使う。また、錘には多くの場合鉛を使用するため環境へのダメージは高い。これを解決することができれば大きく軽減できるはずだ。また、私は過去に木材を削りルアーを作成したことがあり、その時に教えていただいたルアー作りの知識を活用できるのではないかと考えた。
- 今回提供いただいたフィラメントは、ホームコンポストでの分解可能な生分解性樹脂であったので海の中で還る事が難しい。なので私は海洋生分解のフィラメントを入手し、使用することに決めた。今回の頂いたフィラメントの提供元である三菱ケミカル株式会社様にも海洋生分解のフィラメントが存在したので購入できないかをお願いしたが、難しいとの返答を頂いたので、今回は、エヌシーアイ販売株式会社様が販売していた海洋中で分解可能な酢酸セルロース樹脂フィラメントを購入させてもらった。
- ルアーは沢山の種類があるが、それはすべて何かの魚を釣るためにデザインやサイズが特化したものである。まず狙う魚を選んでいく事にした。
- 私の家の近くで釣れる魚を調べると、主にシーバス(スズキ)、アジが今の10月から11月の中旬は良く釣れることがわかった。シーバスはルアー釣りでの人気も高く、アジもルアーで釣ることがあるため今回のターゲットに最適だと考え目標にすることにした。
- 当たりはあるものの、1匹も釣れず日が昇った。
- 何故釣れなかったのかを考えるとやはりルアーのサイズが小さすぎた事とアピール力が足りない事が原因だと考えた。また、ルアーを投げる際にルアー自体の重量が軽すぎるため、ルアーが遠くまで飛ばない事があった。
- 釣り上げた魚は友人と半分に分け、持ち帰った。釣りの成功を他の友人に伝えると是非食べたいと言われ、急遽振る舞うことになり、シーバスの塩焼きを作った。友人は美味しいと喜んでくれた
- 今回初めて3Dプリンターを利用した自然の還る優しいルアーを作成した。結果として大成功であったがいくつかの課題が残った。①ルアーの耐久度②アピール力を他の材料に頼らないといけない部分、③重量に起因する使いづらさなど、まだ改善の余地がある。また、今回釣り場には私たち以外にも釣り人が居たがほぼ全員がサビキ釣りと言われる方法を利用していたので、次回はサビキ釣り用の釣り具を3Dプリンターで作成したいと考えている(考えるだけでは収まらなかったのでモデルのみ最後に作成した。)
- 私はルアーを海洋生分解フィラメントを使い環境に配慮したが、まだ釣りには糸、錘、ウキなどの環境に高い負荷をかける物が多い。現在の一般の方が触れる機会のある3Dプリンタブルな材料は糸や錘などを作れるような性質は持っていないので新しいマテリアルの開発を行っていき、いつかすべての物を3Dプリンターで手軽に誰でも作成できるように研究をしていきたいと今回のコンテストを通じて強く決意した。
- 利用させていただいた福岡市のEngineerCafe。また、助言して頂いた鈴谷さんへ心よりお礼申し上げます。
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