持ち運び可能なパーテーション「もちパテ」

Created Date: 2020-09-16/ updated date: 2020-10-22
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Summary
今年は新型コロナウイルスの影響により、日頃の感染予防が欠かせなくなりました。withコロナ社会と言われるように、毎日のコロナの話が話題になるほど日々の生活に浸透していきました。そこで私はウイルス感染予防に役立つアイテムを作ろうと思いました。

Materials

    Tools

      Blueprints

        Making

        • 初めまして!群馬工業高等専門学校2年の川田涼太郎です。
          今年度は自粛ムードが漂っていて、頻繁に外出することが難しく、さまざな行事が中止になりできることが限られるようになってしまいました。そこで、自分にできることは何かないかと思い、コンテストの応募を決意しました。
          (ちなみに横の写真は群馬県安中市にある碓氷第三橋梁「めがね橋」と私です。

          • グッズ作りを考える上で、感染予防対策に貢献できるもの、ありそうでなかったもの、人が本当に欲しいと思えるもの
            を作ることを頭に置きました。
            • 新型コロナの感染拡大によって、パーテーションの普及が進みましたが、私の身近にあるものはどれも一つ一つが大きく、片付けるときに置き場所に困ります。また、外で食事をする時、テーブルにパーテーションがない場合、飛沫が飛ぶのを予防することができません。パーテーションを持参するにも、かさばって持ち運べません。これらの問題を解決するために折り畳み式パーテーションを考えました。
              上で示した条件を全て満たしていたため、これを製作することに決めました。


            • 新型コロナウイルスはエレベーターのボタンからも感染するというニュースを見て、衝撃を受けました。それで私は、首にぶら下げていつでもボタンをタッチできるようなペンを考えました。ただ、それだけの機能だと身につける意味が小さいので、ポリカーボネイトという特殊な素材を使用してスマホやタッチパネルにも反応するようにしました。
              しかし、ポリカーボネイトなどのスマホに反応する素材で作れないし、本当に反応するかどうか難しいので却下になりました。


            • 大皿の料理では取り分けるためにトングを使います。しかし、みんなでトングを使いまわすと接触するので感染のもととなります。それは一人一人にMyトングを使うことで解決ができます。しかし、一人につき1つのmyトングを用意した場合、違う料理の大皿が2皿ある場合は、1つの料理に使ったトングを別の料理に使うわけにはいかないので、2つ必要になります。それを1つで済ませるのがWトングです。また、大皿に人数分のトングを置いておくとどれが誰のものかわからなくなるかもしれないので、自立させて自分の近くに置くことで防ぐことができます。
              しかし、そのような使い方は限定的でそこまでニーズがないという理由でボツになりました。
          • 持ち運び可能なものを作る場合、
            ・部品を分解できてコンパクトにまとめられる。
            ・比較的簡単かつお手軽に組み立てできる。
            ・頑丈である。
            これらの条件を満たすようにパーツ作りを考えます。それを踏まえて、どんな形のものが作れるかアイデアスケッチしてみました。
            • 市販されているアクリル板やプラスチック板のパーテーションは硬く、コンパクトに収めることはできません。よって、やわらかく、できるだけ透明なものを使用することが望まれます。やわらかく、薄いものを収納するには、筒状のものに巻く方法が考えられます。この方法により、透明部分を棒状の形に収納することができます。また、すぐ次にある脚となる部分と着脱するために筒の空洞に細い棒を通しておきます。
            • 先ほど紹介した部分だけで立たせると倒れてしまいます。それを防ぐために、土台で補強しておく必要があります。土台の穴に足を差し込むことで安定します。
            • 本体を支える脚となる部分は倒れないように頑丈である必要があります。また、コンパクトに分解できるような構造で作る必要があります。まず、先ほどの棒の部分とはまるように穴を開けておき、後で差せるようにしておきます。下の方の部分の出っ張りは次に紹介する土台の部分にしっかりとはまるようにするためのストッパーの役割を担っています。
              2本の支え脚をはめて、角度を曲げることにより、固定させる構造も思いついたのですが、ちょうど脚が立つ角度に設計するのが難しかったので、断念しました。
          • パーツのデザインのイメージが固まってきたら、3dcadを使って設計していきます。
            私のパソコンにはFusion360を入れています。
            学校では3Dプリンタのある教室には3dcadが使えるPCがあり、そこからwi-fi接続でプリントできる3dプリンタもあります。学校のPCでは、Solidworksという3dcadソフトが使えます。


            右のモデルは組み立てした状態と分解した状態です。
            • モデルが出来上がったので、早速出力しようと思ったのですが、学校にある3Dプリンタで作れるボディの大きさは、長さ25cmまでに対して、私の作ったボディのパーツは、脚の部分、ロールの部分が45cmもあったので、ボディを作り直すことにしました。
            • 考えた結果、脚とロールの部分を2分割しました。ロール部分は半分の大きさずつに分解できるようにするにはロールが回る構造を作るのが難しくなるため、ビニールシートを巻くのではなく掛ける方式に変更しました。


          • モデルが完成したら、ついに3dプリンタの出番です。
            flashforgeのdreamerやguiderⅡを使い、完成の様子を眺めました。
            • 出力してから、パーツとパーツが思うようにはめられず、無理やりはめようとして壊してしまいました。
              設計中はぴったりはまるような気がしても、実際に作ってみると全然違う結果になりました。ものづくりって難しい!
            • 最後に、本体に掛けるビニールシートを作ります。
              ホームセンターで大きくて薄めのビニールシートを購入し、本体の大きさをメジャーで測って、適当な大きさにカットします。
            • 本体を組み立てて、ビニールシートを掛ければ、持ち運び可能なパーテーション、略して「おりパテ」の完成です。外出先で使うのも良し、家で使って片付けの時にコンパクトに分解するのも良し。
              ちなみに、ケースに収納するとこんな感じで収まります。
          • 折りたたみパーテションを作って、改善点も見えました。組み立てる時に、接触が悪くてはめにくかったりしたことです。ジョイント部分を改良してはめやすくしたいと思います。新型コロナウイルスが流行っていてもできることはたくさんあるのでもっと物作りをしていきたいです。
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