岡山県の一級河川「旭川」を支える新庄川。 それは下流を育むだけでなく、地域の森を守っ てきた水源でもある。 　水が流れるところには、木が生い茂り、人々 は集い、交流が生まれ、喜びに結実する。そん な仕組みを、そのままジオラマという装置の上 で再現できるのではないだろうかと考えてみた。 　上流から下流、支流や分流をを作り、静かに 降りてくる水流や、板上に植栽した森林やミニ チュアを眺めながら本物の森林の中へ分けいる。［#ffdc2021］

『森林浴』という言葉がある。森には人々を癒す環境があるが、居座る空間を作る には小屋のようなものが不可欠である。しかしそれでは森を感じにくい。今回の提案 では、森林での『人々の拠り所』となく空間の創生の提案を行う。 飛騨地方で古来より用いられている木を用いた建 築工法の一種である『組み木工法』。ビスなどを 使わずに解体が簡単にでき、圧倒的な強度を保つ こともできる。今回はその工法をもとに 30×30 の 木材を使い、人が 1 人座ることができるような1つ の木質空間を作る。組み木で隙間を作ることで、 森を感じることができ、自然を受けながら日陰を作 り滞在できるような拠り所となる空間を作り出す。 #ffdc2021