BIYON (FAB 3D CONTEST 2018)

Created Date: 2018-10-14/ updated date: 2018-10-28
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    Summary
     誰もが、一度は定規を指ではじき音を楽しんだことがあると思います。しかし、思うように演奏できず、やがて飽きてやめてしまったのではないでしょうか。
     そこで僕は、「定規でしっかりと音階を奏でられ」、「演奏していて最高に楽しく、幻想的で美しい」楽器を作りました。
     誰もが演奏したくなる楽器です!

    Materials

      Tools

        Blueprints

          Making

          •  去年実現できなかったアイデアとして、カラーセンサで色を読み取って音を出す楽器がありました。
             今年こそ、と思い試作品を1か月半かけて作りましたが納得がいかず、このアイデアは最終的に不採用となりました。
            • ・鳴る音が、「演奏したい色」との距離や部屋の明るさによって、ものすごく影響されてしまうので演奏がとても難しく、Fabulousな楽器ではなかった。
            • FABulousな音とは何か、考えました。
              まずは、応募者へのメッセージの
              「はるか遠い昔から、私たちの祖先は、石や木を叩いたり、動物の骨に穴を開けて吹いたり、タネの入った植物をゆすったり、毛を束ねた弓をつくってこすったり、様々な「ものづくり」をおこなって、「音を楽しむ」方法を発明してきました。3Dプリンタなどのデジタル工作機械の使用がより身近になった今、あなたなら何をつくり、どうやって音を楽しみますか?ワクワクするような音の楽しみ方、ビックリ仰天なFAB音楽の提案を期待しています。」
              という文をよく読むことにしました。
            • FABulous!な音をだす方法を自分なりに考えてみました。
              ArduinoやRaspberry piなどのマイコンを使わない。
              マイコンを使って音を出すと、どうしてもデジタルな音になってしまう。
              物理的な方法(何かをはじく、振動させる)などで音を出すと、演奏者の気持ちを音に乗せることができる。
              物理的な方法と、デジタルを融合させて、それぞれの良いところだけを生かす。
              それらをまとめると


              「演奏者の気持ちを音に乗せれるようにするために、音を出すことにマイコンは使わない。けど、ほかの部分にマイコンを使う」


              ことを意識すれば、FABulous!な音を出せるという考えになりました。

          •  目標: 演奏して楽しい、聞いて楽しい、触って楽しい、見て楽しい。どんな人でも。
                つまり…視覚、聴覚、触覚を刺激する楽器
            idea-1の失敗を生かしつつ、Fabulousな楽器のポイントを考えてみました。
            ・ポイント1
            簡単に、誰でも演奏できる
            ・ポイント2
            演奏している人も、演奏を聴いている人も、見ている人も、楽しめる
            (耳が聞こえない方や、目が見えない人でも、みんな楽しめる)
            ・ポイント3
            デザインがかっこいい
            • アイデア1 振動モーターを使って、定規を振動させて音を出す

              アイデア2 定規を手ではじく

              アイデア  2 - 1 定規を手で弾くと手への負担が大きいので、ピアノのように間接的に定規をはじくことで負担を軽くする

              アイデア3 回転する円盤に定規をあてることで定規を振動させて音を出す

              アイデア4 ソレノイドを使って、定規をはじく

              アイデア5 定規に触れたら、音色または音量によって色々な色でLEDを光らせる
            • アイデア1 振動モーターを使って定規を振動させて音をだす
              振動モーターの振動の強さでは振動が弱すぎる
              振動モーターの音が大きくて定規からの音が全然聞こえない
              →不採用
              必然的にイデア2の手で弾くが採用

              アイデア2-1 ピアノのように間接的にはじくことで、指への負担を軽くする
              機構が複雑になる
              力が足りない
              音程調節が難しい
              →不採用

              アイデア3 回転する円盤に定規をあてることで定規を振動させて音を出す
              円盤をいくつも作る必要があるのでお金がかかる
              音程調節が難しくなる
              →不採用

              アイデア4 ソレノイドを使って定規をはじく
              ソレノイドを使うとお金がかかる
              ソレノイドの動作音が大きい
              →不採用

            • アイデア5 LEDを音色または音量によって光らせる
                →フルカラーLEDは高い、制御が面倒、プログラミングが複雑になる
                →予想されない遅延が発生
              そこで、単色のLEDを使うと
                →単色のLEDなら安い、制御が簡単、プログラムも単純

              単色のLEDを使うことに
          • 14個のLEDを制御するためには、Arduino unoだとPWMピンが足りない。
            →Arduino dueだと足りる
            しかし、
            Arduino は並列処理ができないため、一つのArduino だと複数のLEDを光らせたい場合、同時に光らせることができない。
            結局
            Arduino uno を3台使うことに

            • プログラミングは苦手なので、ネットから
              ・タッチセンサのプログラム
              ・LEDを点灯させたあと、だんだん暗くなるプログラム
              をダウンロードして、合体。
              • Fritzingを使って回路を設計し、Arduino uno用のシールドボードを使い、回路を作りました。
                両面基板を使うことで、きれいな回路を作ることができました。また、きれいな回路はトラブルが発生したときに、トラブルの原因を特定しやすいです。
            • ポイント1
              ・アクリル板同士を接着するときに位置がずれないように、さらに接合部分の強度を上げるために、「フィンガージョイント」を使う。
              ポイント2
              ・3Dプリンターを使うと積層痕が目立ったり、製作に時間がかかる、多くのお金がかかる、などの問題があるため、3Dプリンターではなくレーザー加工機を使う。
              • イメージをつかむために、2D CADで書く前に、3D CAD のFusion 360で設計をしました。
            • バーナーでアクリル板を加熱して、カーブに沿って曲げます。
              • 透明のアクリル板を使ったことで、LEDが見えすぎる。
                カーブの部分がデコボコしていて、見た目が悪い。
                なので失敗作となりました。
              • カーブの部分がデコボコしていて、見た目が悪い。
                写真では見えにくいですが、気泡が入っている。目立つ。
                なので失敗作となりました。
              • カーブの部分がデコボコすることへの対策として、レーザー加工機でMDFを使い、冶具を作りました。
                カーブの部分のデコボコはなくなりましたが、長く加熱しすぎたことにより、表面がざらざらしていて、見た目が悪いので、失敗作になりました。
              • 試作品 No.1~No.3までの反省点
                ・できるだけ短い時間で加熱する。
                ・曲げない部分は加熱してしまわないように、濡らしたタオルを乗せておく。
                を意識して加工しました。
                No.4を採用しました。
                3枚のアクリル板が犠牲になりましたが、納得のいくものが作れました。
                (写真を撮り忘れたので、見たい方は完成品の写真を見てください。)
            • テープLEDを等間隔に切って、銅線をはんだ付けする。
              テープLEDはもともと12VのLEDを使う予定でしたが、回路が複雑になるので5VのテープLEDを使うことにしました。
              • テープLEDを天板につけるために、シリコンチューブを使いました。
                シリコンチューブを2㎝ごとに切って28箇所に張り付けることで、テープLEDを固定できるようにしました。
            • 近所のホームセンターで金属の定規を14本買ってきて、音階を作りながら固定していきます。
              ねじを緩めるだけで定規を取り外せるので、簡単に音階を作り変えることができます。
              ピアノよりはるかに少ない鍵盤の数ですが、ピアノより多くの音を奏でることができます。
              • 定規と銅線は、アルミテープを使って固定しました。
            • 電源を入れてみると、LEDが光り続けてしまう
              • 何も押していないのに、LEDが光り続けてしまう
                →シリアルモニタでタッチセンサが読み取った値を見てみると、設定されている数値よりはるかに大きい
                →センサごとに  
                const int led〇 = □ ;  
                の□部分を変えることで解決
              • 電源を入れたときに、LEDが右端からつくようにしました。
                3台のArduinoを使っているので、タイミングを合わせるのが難しかったです。
            •  去年の時間不足で納得のいくものが作れなかったという反省をふまえて、今年はテーマが発表されたとほぼ同時に製作を始めたので、デザインや天板やプログラムさらに配線の美しさなど、大きな部分から小さな部分にまでこだわって製作することができました。
               結局、完成したものは僕一人で作り上げることができましたが、最初のアイデアの色を音に変える楽器を作ったときには、メイカーズ・ラボとよはしで出会った方々に多くのサポートをしていただきました。とくに技科大生のみなさん、ありがとうございました。
              • BIYONという名前は、
                定規を弾く→たわむ→定規がビヨーンとなる→ビヨーン→ビヨン→BIYON!!
                というふうに決まりました
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            References

              Project comments